68、王たちは聖も魔も恐ろしいようです
とある夜、勇馬は狩りを始めていた。
最近は周りにお荷物が多すぎるせいで思うように敵を倒せないのだ。なので初期メンバーであるランと賢者の書を引き連れて片っ端から片付けていた。
ちなみにただ今のステータスがこちらである。
黒輝 勇馬 ♀(以下略) Lv.104
【種族】
上級世界人
【ステータス】
HP 10050/10050
SP 11121/11350
MP 0/0
AP 13440
GP 9030
MGP 230
FP 12890
【称号】
上級剣士、上級闘士、軍師、料理人、美女、被封印者、上級世界人、仕事人、逃走者、愛植家、魔獣を殲滅せし者、魔人、挑戦者、傷つきし者、ダンジョンの覇者、賢者の書の所持者、上級冒険者、技を磨きし者、龍を殲滅せし者
【スキル】
剣術Lv.10、斬撃強化Lv.4、闘術Lv.10、衝撃強化Lv.3、ステータス上昇(MP、MGPは除く)、地眼、幸運、念話、万能味覚、魅了、封印Lv.5、成長倍加、アイテムボックス×1500、超並列思考、超高速思考、逃げ足、瞬脚、雷撃攻撃Lv.3、雷撃耐性Lv.5、空間機動、火耐性Lv.4、水耐性Lv.8、風耐性Lv.4、毒攻撃Lv.5、毒耐性Lv.8、気配感知、気配遮断、魔獣殺法、威圧、夜目、破壊耐性Lv.7、皮膚硬化、筋肉硬化、筋肉増強、破壊強化Lv.5、鱗装、遊泳、堅固、天眼、下剋上、HP回復、再生、ダンジョン改変、ダンジョン転移、鑑定(賢者の書所持時のみに限る)、読心(以下同文)、探知(以下同文)、危険察知、柔軟、地眼、続走、土耐性Lv.2、糸生成、糸操作、属性攻撃放出Lv.1、氷耐性Lv.1、龍殺法
・・・こんな感じ。
いやー、もう最初の見る影もないってか。
ていうか、最近知ったんだけど魔石の摂取の際取れるのって“相手のステータスの一部”と“自身にある程度の適正があるスキルの弱体化版”だそうです。
だから最近はスキルの量が増えなくなってきつつある。適正がないと取れないって本当にやだね。
それはともかく、そろそろ帰るか。
もう次の日になりそうだしな。
というわけで賢者の書よ!帰り道教えて!!
『私はナビではないのですが・・・』
・・・て、あ。そういえばヒスリアが言ってた【聖王連合】って何?
【聖王】となんの関係があるわけで?
『【聖王連合】はワッドライト王国、バジュラード帝国、商業国家アケメラの所有する全【聖王】による全世界平和維持組織です』
・・・なんともご大層な。
『所属するメンバーは合計12名、それに対し【魔王】は全員で8人。また、あまり協力態勢は敷かれていないため【聖王連合】は魔にとって多いな脅威へとなり得ます』
それじゃあ、なんで【聖王連合】は【魔王】たちをもう滅びしに行かないわけ?
『それはロキ直属の部下である【三魔将】が原因です』
・・・最近新ワード多すぎじゃね?
『言われてみれば・・・』
『おはなし難しかったから、モンスター狩ってきたよー』
トテトテと足音を立てながら近寄ってくるラン。・・・可愛い。
後ろに山積みの龍がいるが俺にとってはどうでもいいのです。
「・・・で【三魔将】って?」
『・・・【三魔将】とはロキの眷属であり、眷属の数が少ない分1人あたりの力が高くなっています。数こそ【聖王連合】が勝っていますが質でいえば【三魔将】の方が明らかに厄介です』
12人に3人だけで勝つだと!!?
『ですが、【聖王連合】にも化け物はいます。ファクター・ヴェイン・シュラノーム、帝国の純粋なヒューマンにして、聖側最強の男。二つ名は【我天】です』
・・・この世界は厨二で溢れているようです。というか最近厨二な方をよく聞くよなぁ。
勇馬は遠い目をした。早くふつうの感性のクラスメイトに会いたいなぁ。・・・あ、でもうちのクラス、普通のやつはいねぇな。
『さらに言えばその男には【聖王】の側近がいるとされていますが・・・それに関しては真実かわかっておりません』
【聖王】の側近ねぇ。・・・嘘であってほしいね。
さて、話も進んだところで軽く汗流して帰るか。
勇馬は【探知】で見つけ出した(というか賢者の書が)滝を目指していた。流石に汗だくだくのまま寝るのは嫌である。
ここは少しだけ蒸し暑い。あの賢者の森はちょうどいい感じの気候だったのだが・・・不便なものある。
パパッと装備を脱ぎ捨て、裸になる。早く汗を流してぇ!!!
そして入水。チャプチャプと周りの水が波を立てる。
少し冷たい水が夏場のプールのようで心地いい。
背泳ぎをしながら俺はぷかぷかと浮かんでいた。
天然の川で汗を流し、周りは極上の自然の風景・・・まさしく天国だ。日本じゃ捕まるし。
『マスター!!近くに何者かがいます!!!』
なんだと!!?いんの!!?こんなところに!!!??
勇馬は慌てて川から出て、【雷撃攻撃】で身体中の水を蒸発、そしてアイテムボックスにより一瞬で服を装着!!・・・なんとも無駄なスキルの高度な使用方法である。
そして、賢者の書が指す方向に目をやる。
すると、
「ユーマ殿・・・かい?」
「え?・・・・・・リシャーナ?」
そこには岩から顔を覗かせる銀の女神の姿が。
髪が水で滴っており、胸などは簡単な布で隠されているものの・・・マジで眼福です。
だが、男にはまず言わなければならないことがある。
すなわち・・・
「ご馳走さまでしたぁあああ!!!」
手を合わせて思い切り頭を振り落とした。
それはまさしく漢の感謝の印。勇馬は今、漢になっていた。
『シショー!!?何言ってるの!!!??』
『・・・思っていたよりもマスターには男の人の要素があったようです』
それに驚愕する仲間たち。そして、
「君ぃいいいい!!!!とりあえずそこに座りたまえぇえええええええ!!!!!」
顔を羞恥で真っ赤にさせながら命令した。
夜とは思えぬ騒がしさ。
月は変わらず地上を白く照らした。




