8、俺たちゃズッコケ4人組!●
何なんだろうか?
神は俺が何したと言うのだろうか?
俺がここまで落ち込んでいるのは一重にステータスのせいだ。
魔法(神法)が使えんのは別にいい。いいったらいいのだ。夢は儚く散ったとはいえだ。
しかしだ。
それでもだ。
おかしいだろぉが!!!!!
なんだ♂《男の娘》って!!?
なんだ男なのに【魔女】の称号持ちって!!!?
なんだ男なのに【魅了】っていうスキルは!!!?
おかしいだろ・・・グスリ
俺の頰に水が流れた。
一応暖かかったはずの空気が乾いた寒いものへと変わった。そんな空気が肌を励ますように撫でてくる。
「さ、流石にすまなかったって。すまなかったから三角座りで泣くなって。」
「そ、そうですよ。なんだかこちらが申し訳なく思えてしまうので、泣き止んでください。」
「そうだよ。男のくせにずっと泣いてたらダメだよー。まぁ見た目女子だけど「ドパァァァァァ」、あれっ!!なんで泣いた!?」
「「アゲハ(ちゃん)が追い打ちかけた!!!」」
・・・俺そんな女子っぽいかなぁ?
「なんか出てる!! ユーマの口からプラズマみてぇななんかが出てる!!!」
「カムバァアアアク、勇馬くぅうん!!!」
「とりあえずほっとく?」
「「アゲハ(ちゃん)ひっっっど!!!!!」」
「ウルセぇええええええ!!!!!!!」
「「「うおっ!!戻った!!!」」」
いちいちうるせぇよ!
少しは静かにしろ!!
落ち込んでんだから!!
「戻ってきて安心したなー」
「本当にですよ」
「でも本当に良かったよ。女子泣かせてるみたいだったから。」
「「「ジーーーーー(+無言の圧力)」」」
「ご、ごめんなさい」
よし、これで良しとしようか。
ところでだ。
俺はムカついた憂さ晴らしにわざと顔をいい笑顔にし、残り二人を裁きに行く。
「そういやお前らのステータス見てないんだが見ていいか?」
「「ヤダ!!!」」
「いいよー」
アゲハ以外無理なのかよ。やはり予想通り、俺と同じようなものがあるんだろうな。・・・よしよし。
とりあえずアゲハの称号を聞いてから徹底追及するとしよう。
「でアゲハ、称号何あった?」
「えっと、【精霊術師】、【獣と交わる者】、【農作者】、あと【上位世界人】だったよ」
・・・それだいぶチートだと思うんだが?
確かにアゲハは地球でも生物に好かれていた。けどここまでとは・・・。
ちなみに後で知ったのだが【精霊術師】は通常自分を出発点とした神法しか打てないのを精霊を通して遠くからでも発動できる上に神法の威力も数倍に上がるというチート。
そして【獣と交わる者】はポケモ◯マスター的な奴で【農作者】は農作物の成長促進の力を持ってるそうです。
食料的な面でもチートなアゲハ様である。
「でお前らは?」
・・・プイッと2人とも顔を背けた。卑怯者めが、俺はちゃんと見せた(見られた)のに。
というか俺はなぜかこいつらのステータスを見たはずなのに覚えていない。・・・多分自分のステータスを見て記憶が飛んだのだろうが。
「あっそういえば、私知ってるよー。確かこの2人の称号はー『『捉えろ!』』ムグーグ、ムグ!ムムーム!!」
話そうとしたアゲハが2人によって黙らされた。そんなに・・・?ていうことは、やっぱり当たってる?
こんな時、絶対にこの二人を懐柔できる技がある。・・・屈辱的ではあるのだが・・・。
「教えて?お願い(プラス上目づかい)」
そう言った瞬間2人とも身体を硬直させ、顔を真っ赤にした。・・・なんかキモい。
「ヤベー、今一瞬だけテメェが男だっての忘れてたなー」
「・・・惚れかけましたよ。少し恥ずかしいですね」
・・・お前ら、明日の太陽みれると思うな。
俺は手をコキコキと鳴らし、足を踏み込んだ。地面がミシミシとひび割れていく。
「「教えるからゆるしてください!!」」
「・・・まぁいいだろう。で、何なの?」
「俺が【数学者】、【上位世界人】、・・・【万年ショタ】だよ!」
「そして私が【演技者】、【上位世界人】、【イケメン】だね。」
園田は恥ずかしそうに、蓮は逆に堂々と言い切ったが恥ずかしそうだ。
やっぱり変な称号あったのか。
そして確信する。
こいつらやっぱ、俺のダチだね。と。類は友を呼ぶ的な。
そんでもって、称号ってその人の特技に影響しやすい、ということを確信する。
そこらへんの解説は次回に行う。続く!(まあ、解説するまでもないけれど)