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異世界で無双してもコンプレックスは直らない件  作者: 製造物
三章、始めの街的なところ編
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45、ギルド長のお悩み

やっとアルファまでの分を載せれましたー

 冒険者ギルド四階、そこにはこのギルドの長、ギルド長の部屋が存在している。


 その部屋には大きく反発力があるソファーと木製でアンティーク風の装飾が施されているデスクと椅子が置かれている。部屋の壁には見ただけでいかにも業物であるとわかるような武器がいくつもかけられていた。


 そしてそのデスクに座る者こそがここのギルド長であるムスク・ターサー、その人である。


 この部屋には基本的にギルド長しか入ることが出来ず、他には上級冒険者や重要な来客しか入ることができない。


 しかしこの記述には例外がある。それは問題児の存在である。


 そしてその問題児が今目の前にいた。黒髪ロングでまさに絶世の美女と行っても良い容姿をもつ。さらに優雅に紅茶を飲みながら黒い謎の本を読む才女さも相まってすごく美しい。


 ・・・頭に子熊乗ってるけど。




 ・・・それ以前に男だけれども。


 この目の前の男が問題児と認識されたのはこの男とある冒険者とのもめあいが原因だった。ただの喧嘩ならばどれだけ良かっただろうか。その場合は2人ともに処分を下して終わりだった。


 しかし今回はこの目の前の男がもう片方の冒険者を倒す結果となった。しかも“冒険者なりたて(仮)”が“上級冒険者”を“デコピン”で倒す結果となった。


 初めて聞いた時は笑い飛ばした者だ。なんと言ってもザルドは性格に難があるとは言えその戦闘能力は本物だ。彼の真骨頂が神法のバカ撃ちとは言え、そのレベルは51、GPは相当高い。


 それをデコピンで倒す。どれほど途方も無いようなAPが必要だろうか?ザルドのはGPはもうそろそろ3桁に達するくらいだ。少なくともデコピンで倒すならAP5桁は必要だ。そんなやつ【聖人】の中でも上級のものしかいない。


 そんなことを思いながら下に降りるとなんか減り込んでいた。よく、よーく見るとそれはザルドだった。白眼になって、口からは何かが垂れていた。そして額にはプクーッと膨れ上がっているタンコブが出来上がっていた。


 そんな彼を見て決して「ざまぁあああ」などとは思っていない。度々他の冒険者とのトラブルがあった彼だが恨みはギルド長として持っていない。いないったらいないのだ。


 ムスクはすぐさまその犯人を受付嬢であるシシラへと聞いた。彼女は周りをよく見ており、仕事を始めてからまだ短いものの全体からの信頼は大きい。・・・たまに奇妙なほどに見られているような気がするのは気のせいだ!


 そして彼女が指差したのは・・・この男だったわけだ。まさか見覚えもない、しかも女性に負けたのかコイツ!と思ってしまった。


 彼はなかなか変わっていた。


 まず自身の強さに全く自覚がない点だ。彼もあくまでデコピンは相手の挑発の乗っただけだったようで、それで一撃失神するとは思ってもいなかったようだ。実はその後全力で蹴ろうと思っていたらしく、本当にデコピンだけで済んでよかった、と思えた。


 次に彼の装備だ。普通ならばなんらかの戦闘服を着ているものなのだが、彼が着ているのはもはやボロ布としか言うことができないような服だった。大事なところは見えていないが、逆に新しいファッションのようにも思える。


 そして彼が連れている子熊、この獣もなかなか変わっているようだ。あまり見ない種だが特殊個体だろうか。まあ、愛玩用だろうと放っておくことにした。


 最後に彼の見た目だ。前述通りなのだがやはりおかしいと思う。実際に先ほどの喧嘩(?)の原因はザルドが彼の見た目に「姉ちゃん」と言ってしまったことが原因だったようだ。それほど彼は見た目をコンプレックスに感じているのに髪の毛を切ろうともしていないようだ。


 ・・・意味が分からねぇ。


 思わず素が出てしまった。


 ともかく上級冒険者を簡単に倒してしまうほどの実力者を野放しにできるか?という話になるわけだ。しかしかと言ってどのようにすれば抱えるかも想像もつかないからこそ困っているわけだ。


「えーっと、ムスクさんでしたっけ?もう帰っていいですか?」


 少し不機嫌そうな声が聞こえた。・・・こっちの気持ちも少しは考えてくれ。


 まさか勇馬が【読心】のスキルを持っているとは思わず心の中でぼやいているムスクであった。


 【読心】のスキルは【念話】よりも範囲が狭く、また行える対象も1人までと少ない。それでも【読心】は【念話】と違い、相手の思考を強制的に読むことができる。つまり相手の考えていることが筒抜けであった。


 ・・・だからこそシシラさんも持っていると踏んでいるわけだ。まだ、ステータスは見れていないが・・・。


 勇馬はいい加減にここを出たかった。


 自分が悪いのも分かってはいるのだが、ここまで待たされると腹がたつ。こんなことがなければ今頃勇馬は久しぶりのまともな食事に舌鼓をうち、フカフカベッドを堪能していただろうに。


『いや、間違いなくマスターが悪いです』

『だねぇ、どんまいマスター』


 ・・・だまらっしゃい。


「よし!決めた!」


 おっ!やっとここから出れます?やったね!


「今回の行動については不問とする!」


 おう!ではさいなら~。


「ただし、ひとつだけ強制依頼(ミッション)を受けて貰う!」


 ・・・?


 何ぞそれ?

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