37、男女は何を望む?
ふーむ、どうしたものか?
とりあえず今のままでは俺は勇者一味と再会しても北村に即刻殺されるだろう。もしかしたらあの邪神が生き返らせてくれるかもしれないが、正直無謀というものだ。
・・・ていうかこれ以上奴にお世話になりたくない。
だが、これ以上ここでは成長は見込めない。
俺の目的はあくまで友達と共にいること。あくまで強くなることではない。しかしそれでは北村にやられる。
そのために強くなるのだ。
あいつらと共にいるために。
あいつらはヤクザの子である俺を色眼鏡で見ずに共にいてくれたかけがえのないものたちだ。
だからこそあいつらと共にいたい。できることならあいつらを助けたい。それが俺にできる恩返しだと考えている。
さてとそれはともかくどうするか、まずは賢者の書の扱い方をわかっとくか。
というわけで、賢者の書!君に決めた!!
そんな感じでアイテムボックスから賢者の書を取り出す。
「・・・で?どうすんの?」
思わず口に出たよ、思ったことが。
そう思ってたら賢者の書がいきなりパラパラっとオープン!何も書いていないページが開かれた。
『初めまして。私は勇馬様のしもべである賢者の書と申します』
空白のページに文字が浮かび上がる。
は、はい。
『私の取り扱い方は行いたいことを私を開けながら言うことで自動的に調べることが出来ます。もしくは開けずとも「ヘイ、賢者の書」と言ってもらえれば勝手に開けることが出来ます』
貴方はS◯RIですか?
そして地味に長いよ、言うことが。
「それじゃぁー、・・・俺の称号とかスキルの詳細とかは?」
『出来ますね、こちらがその一覧となります。好きな所を押すことでその詳細を示します』
グッジョブだぜ。
『それほどでも』
ん?心読んでない?
『私自身が【読心】を持っておりますので。私自身がそのスキルを使うことが可能です』
・・・これ地味にすごいアイテムなんじゃね?
『そう言ってるじゃないですか』
・・・すげぇ
......................................................................
あの後ずっと賢者の書とにらめっこしてたんだけど。
まずびっくりしたのは称号は持っているだけで効果を発揮するっていうこと。【愛植家】も意味があったんだな。
というか俺のステータスの上がりが異常だったのは【愛植家】と【上位世界人】、【成長倍加】が原因だったようだ。この3つのコンボやべー。
また、あの厨二病混ざりも言っていたが、魔石を食うという行動は相当イレギュラーな行動らしい。普通他の種類の生物の魔石(聖石でもいい)を取り入れると、体の中で喧嘩して死ぬそうです。これができるのはマジで意味不明らしい。
・・・もったいな。
そして一番重要なことを知れた。それはこの世界には見た目を変えることができるスキルを持っているモンスターがいること。つまりそいつの魔石食えば俺の見た目は男に・・・。
というわけで次の目標は決まった。その見た目が変えられるスキルをゲットします!!
ちなみに【ダンジョン改変】と【鑑定】で調べたところこのダンジョンにはいなかった。非常に残念だ。
ぐぅううう
間抜けな音がこの部屋に響く。
・・・そろそろ腹が減ってきたので飯食うか。
そういえば今あのイソギンチャクと戦ってから1週間経ってんだよね。だからもう食材は保存用(森の外出てから食う奴)以外にない。そのため外に出て食う必要がある。
「ゲートオープン」
目の前に出口を作る。
もう最近はこれを目を潰してもやれます。文字通り。モンスターに目潰されて大変だったんだよ。【再生】で治ったけど。
【再生】は破損部分を元通りにする能力だ。だから、イソギンチャクの時の傷も無くなっている。
ゲートの真ん前にはクマがいた。・・・今日はジビエですな。
とりあえずでかいのをあっさりと一刀両断!!
【探知】によると後は後ろに反応があるみたいだね。多分サイズ的にこどぉ・・・可愛い。
そこにはぬいぐるみのようなクマの子供がいた。
『た、助けていただいてありがとうございます!』
頭の中で声が響く。よく見れば目の前のクマさんは土下座のような姿勢になっていた。
そして目の前の子熊は話を進める。
『そして、お願いします。ボクを弟子にしてください!』
子熊が放ったいろんな意味での爆弾発言は
「は?」
勇馬の頭の中をオーバーヒートさせた。




