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11、俺YOEEEEEEEEE!!!!!●

思ったよりも興奮して速攻で作り上げてもーた。

・・・ま、いっか!

 ーーキィンキィンカキンッ!!


 城の庭で剣戟による清音と風圧が吹き荒れていた。


 その中心で踊るのは黒の剣士二人。言わずもがな勇馬と騎士アルベルトである。


 力の限り振り回しながらも精錬された二人の動きはただただ止まることもなく互いを攻め続ける。


 そして刹那、勇馬の胸元に剣先が叩き込まれた。それは軽装の鎧を突き、衝撃を勇馬自身に与えた。


 結果、踏ん張りも虚しくただ力に吹き飛ばされる勇馬。三回転ほど空中で滑空し、そのまま地面に落とされた。


「ーーっ! ・・・やっぱ強いな、アルベルトさん」


 汗だくの頰を袖で拭い、勇馬は笑みを浮かべてアルベルトを見る。


「いえいえ、勇馬殿こその歳でここまでの技術を持っていらっしゃるとは思ってもみませんでしたよ」


 と、前髪を上げてもう片手で勇馬に手を伸ばす。


 もう一戦、ということなのだろう。


 勇馬はその手を取り、腕を引いて立ち上がる。


 そして地面に落ちていた両刃剣を拾い、再度アルベルトに立ち向かうのであった。


 ...........................................................................


 50分後・・・


「・・・もう、ムリ」


 そこには生き絶える勇馬がいた。流石に王国の騎士は伊達ではなかったのだ。


 そしてそんな王国の騎士はというと・・・


「? もう終わりでしょうか?」


 と、訓練中に()()()()()()()()()()()()()()()を動かして、勇馬に歩み寄った。


 どう聞いても嫌味のように聞こえるが転移してきて3日、アルベルトの人柄をよく理解している勇馬は、肩を揺らしながらゆっくりと重い腰を上げていく。


「・・・それにしてもやはり勇馬殿と私の剣技は少し違う部類にあたるようですね。これから“技”の継承などを行おうと思っていたのですが・・・独学で頑張ってください!」


 ・・・まさかの丸投げですか。もっとも練習相手はこれからもしてくれるようで何よりなのだが。


 ちなみに“技”とは単調にいえば『スキルなどの力を簡略にできるシステム』のことである。


 例えば皆様がよく思われる『なんでバトルものって必殺の名前を名乗るんだろう?』という疑問。それに対してこの世界ならばこう答える。


『そっちの方が楽だから!』


 と。ちなみに俺が騎士達に蹴りを行なっていた時に発動された神法、“空壁”も【風神法】を『風で壁を作る』という工程を楽に行うために行われた“技”だ。


 これはバトル以外でも使える。鍛冶の技術にしろ、料理にしろ、事務仕事にしろスキルさえあればさらに楽にできる。


 しかしこれには一つ問題が。


 基本的に“技”とは継承されるものである。先人達が練りに練り上げた“技”を師が弟子に、さらにその弟子に、と教えられていくものである。


 だからこの世界でも“技”は公式のように魔導学園や剣闘士学校で教えられていく。基本的に統一されているのだ。


 しかしアルベルトさんがいうには俺の剣技はこの世界の剣技にあっていないようなのだ。


 ではどうするか。


 これが問題なのだ。


 先ほど言ったように“技”とは何度も磨かれて作り上げられたものなのだ。逆に言えば一朝一夕どころか何年かかっても作り上げられない、そんなものなのだ。


 つまりアルベルトさんから“技”習得を丸投げされた=激弱! という話なのだ。


 だが、それ以前にこの世界において剣や拳(闘術のことを指す)は需要度が非常に低い。


 それに対し、この世界では神法というものは発達し過ぎている。


 というのも。

 ・一つ一つの威力がぱない。

 ・何弾も打てる。

 ・詠唱とかんなもん無し。

 ・大量殲滅があっという間にできる。


 という感じ。


 神法というのはそれほどに半端ではないものである。


 ではなぜ剣闘士学校というものが未だにあるのか。・・・それは純粋に神法士が少ない数合わせにしか過ぎない。


 逆に神法士はすぐさまエリートコースである。


 なのでクラスの大半はプラスでステータスそのものも成長度もすごいので超エリートコースである。


 そんな奴らが約クラスの半分、19人程度存在する。


 そんだけいればよほどの脅威でない限り楽ちんだそうだ。・・・うらやま。


 俺のはあくまでも自己防衛用の物なので問題ない。


 しかし俺はそれでも国から重宝されている。主にその理由は二つ。


 一つは国のさまざまな人々から気に入られているからである。この国の政治的な要素やらそこらを見直していたらやたらと「勇馬様!勇馬様!」と祀られるようになったレベルである。あとイミスやアルベルトさん、あと姫さんにも気に入られているのが(理由は知らん)のもカウントされる。


 そして二つ目の理由は俺の持つスキルである。俺が持つスキルの中にはやたらと新発見のスキルが多かったようだ。


 ちなみに次からスキルの説明を行うがこれは愛坂がスキル【鑑定】と称号【賢者】を用いて教えてくれたもの。その引き換えに蓮と園田のツーショット(見ようによってはBL)を何枚か生贄にしたことは言うまでもない。


 例えば【天眼】、これは目が恐ろしく高性能になるというもの。敵の動きはもちろん、急所、神法の核、風向き、砂の質、など物理的な情報を大量に、感覚的に手に入れることができる超高性能なスキルである。


 あと言いたくないのだが【魅了】、これも新発見のスキルらしい(割とありそうだけど)。これは相手に性的な刺激を与えるというもの。相手を無意識に惹きつけることから性的モンスターに変えることも可能である。ちなみにこの下位スキルと考えられる【魅惑】は割とある。でもその上位スキルなど聞いたこともなかったらしい。


 そして最後に【封印】、これは愛坂ですらも分からなかったとのこと。ただ、俺にMPが一切ないのはこれのせいであるとのこと。その可能性は割とありそうである。


 ただし俺はこれらのスキルをうまく使うことができない。


 まず【天眼】は入ってくる情報量が多すぎてうまく扱えない。そのため使うとただの頭痛にしかならんのだ。しかもそのせいでHPが減ったのでマジふざけんな。


 次に【魅了】は調節が難しい。ただただ惚れさせるだけ、と思って使っても相手が狂乱することはしばしば。こちらも練習は必要である。


 最後に【封印】はそもそも抑制能力なので使うもどうもない。


 こんなわけで俺は今、事務仕事がメインである。12時間勤務はキツイがアゲハ達は命をかけているのでどうもこうも言えまい。


 俺は諦め気味に事務仕事に戻った。

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