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七月のアークトゥルス。  作者: 乃咲昼
第一章
2/11

ハジマリ。

最近、俺はツイてないと思う。

いい女に巡り合わないし。

良いターゲットもみつからない。


「つまんねぇなぁ。」


今日も食堂でターゲットを探す


「おいこれ、何だよ。マズっ。」


買ってこいと言ったメニューが不味すぎる。


「すみません!今すぐ作り直します!」


食堂の料理人が謝ったが

もうここの料理は食べないことにする。






この学校は楽だ。

無駄に試験を受ける必要もない。


学校全体も広いし設備が整っている。


おかげで生徒会長だから好き放題だ。




「地味子ちゃん♡なにしてんの?」


「すみません、、」


「謝ってすむの?私の服に思いっきり付いたんだけど?」


「すみません、、。」


食堂の隅で何やら争う声が聞こえた。

大好物だ。



あ、、あれ、、!


「昨日の子じゃん!」


よく見てたら

夜にぶつかった子が、女子たちに責められてたようだった。


榊原さかきばらさん!!」


「何怒ってんの?」


「さっき、この子が思いっきりコーヒーかけてきたんです。それでほら、見てください。私の制服、、コーヒーで染みちゃって。」


「うわぁ、酷いね。」


確かに、これは酷い。


「すみません、、クリーニング代、出しますので。すみません。」



「これ、ブランドものなの。特注で加工してもらった制服。染みなんて取れないの。どうしてくれるの?」


「すみません。。」


「謝ってばっかり!どうすんのかって聞いてんの!!」




女の声が食堂中に響いた。



「えっと、、あの、、」


しどろもどろになる生徒の顔は、やはり見ると興奮する。


そう言ってテーブルに置いてあった

缶コーヒーを取ろうとした

瞬間






「……あ。」



掴み損ねた缶コーヒーのコーヒーが

俺の制服のズボンにかかった。




「あなた!榊原さかきばら様になにしてんの!!?」



「おい、コイツやらかしたぞ!」


「退学決定だな」


見ていた連中がザワつきだした。



「…ごめんなさい。すみません。。」



「っ、、はははっ、、謝るなら、もっと、ちゃんと謝れよ。」



「すみません。。」



次は深くお辞儀をして謝った。


謝るなら、土下座して謝れって意味だってこと理解してないみたいだ。


あーおもしろ。


久しぶりに興奮した。

これはもっと味わいたい。







「きーめた!

次は、君がターゲット。」



そう言った瞬間が俺の合図。



周りの生徒の目が変わったのを

俺は笑いながら確かめていた。

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