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-第8-ミルと言う家系

「ぶん殴ったって……よく殺されないわね」


リナリアはあきれ顔で笑顔でのリーナに言うと

リーナは両手を広げ、溜息交じりに言う


「私が? 殺されるわけないでしょ、追手なんて全部殺したわよ」


「……随分堂々と言うのね」


「だって別に隠さないといけない事じゃないしぃ」


リーナ・ミル

ロイの婚約者して現魔王の部下だった悪魔

リナリアの姉でリナリアをからかうのが好き

ロイの性格を気に入り、ロイに結婚してもいいと言ったが呆気なく断られ

結果……ロイは自分よりリナリアの方が良いと悟った事でその性格は悪化した

リナリアが捨てられた子にたいしてこちらは親に優しく育てられたため

地位も名誉もある程度はあった

リナリアはリーナを姉とは言っているが、敵と見なしてる節がある


「……でさ、リナリア、何時家に戻ってくるの?」


「戻るわけないでしょ? あんな糞みたいな家に」


「あははは、それは言えてる、私も父親と母親嫌いだから」


「それになんで捨てられたのに態々こっちから会いに行かないといけないの?」


「……捨てたか、たしかにミルの家系に跡継ぎは1人しかいらない

 だからこそ……私より後に生まれたあなたは……

 それでも、父と母はあなたが成長するまで育てたわよ」


「成長? ふざけるな! 私がまだこの子ぐらいの時……

 寝ている隙に100盤の端に捨てて……放置した癖に」


リナリアはテーブルを両手で思いっきり叩く

しかくテーブルは壊れる事はなかった

それはロイが椅子に座っているため、気遣ってテーブル壊さないでいる


「……今ならいいんじゃないかしら? 元魔王の側近で現魔王に気にいられてる

 今なら父も母も喜んで両手を広げてくれるわよ」


「馬鹿じゃないの」


リーナの作り笑顔での言葉をリナリアは呆れ顔で腕を組み、即答する

それに若干、こめかみを動かし……作り笑顔をやめたリーナがリナリアに言う


「どうして?」


「そんなの決まってる、捨てた子が少し魔界で偉くなったからって

 掌を返すような親なんて……殺したほうがマシよ」


「……まぁ、もういないんだけどね」


「は?」


「いないわよ、リナリアが捨てられた日に私が殺しちゃったもの」


「冗談でしょ」


「本当よ、あの頃の私は制御できなくてね、あなたが捨てられたと聴いた時

 私が暴走して両親を殺した……のよ」


「……あほらし」


「ええ、そうね……だからミルの血筋はあなたと私、2人だけ」


「だから? 今から仲良くしましょ? とでも言うの?」


「言わないわよっ、その変わりロイ君を私に頂戴」


「は?」


リーナの言葉にロイは1人、澄ました顔でリーナを見ていると

リーナはその視線に気づき、笑顔で左手を振る

それを見る事なくリナリアはリーナに言う


「……ふざけるな、どうしてそうなる?」


「だってぇ、私とロイ君って婚約者でしょ?

 今結婚すればー、現魔王と離れられて私は嬉しいのよ」


「……ようはあんたが現魔王から逃げたいだけでしょ」


「いやいや、私が結婚して、リナリアが現魔王の傍にいけば完璧」


「……」


その言葉にリナリアは怒った顔のまま何も言わない

リーナがどうしてここにいて……2人に会いに来たのかがやっとわかった


「……私達と一緒に行動すればいいんじゃないの?」


「嫌よ、リナリアがいる時点でお断り、私はあなたが嫌いだもの」


「知ってる……私もあなたが嫌いよ」


「ほら、一緒でしょ?」


リーナは笑顔で両手を合わせ笑顔で言う

そんな2人の会話を黙ってみていたロイは知っていた


『たしかに俺はリーナの婚約者だ……両親を殺したのは知らんが……

 リナリアを助けた時、リーナが訪ねて来た事を思い出す……』


その時、リーナが助けられ寝ていたリナリアを見て話した内容を

ロイは今でも鮮明に思い出す


「……ねぇ、ロイ君……どうしてこの子がここにいるの?」


「……拾った」


「……そ、死んでればよかったのに」


「……仲が悪かったのか?」


「……気にいらないだけよ」


「まだそこまで成長してないんだ、気にいらないもあるのか?」


「あるわよ、もう既に相性が悪い……姉妹だからじゃなくて

 私はこの子を『敵』として認識してるのよ」


「随分な話だな」


「……そう? この子が私よりも成長したらロイ君は必ずこの子を選ぶ

 そう感じるからこそ……この子は私の敵なのよ」


そして結果的にロイが魔王になって傍に置いたのがリナリアだった

もちろん……その頃のロイにそう言った感情はなく

ただ近くにリナリアがいたからそのまま……と言った感じである

それがリーナを更に触発した


「……とりあえず、帰ったら?」


「嫌よ、ロイ君をくれるまで帰らない」


「……なら力ずくで……」


「へぇ……良いわよ、4枚が5枚に勝てるとでも思ってるの?」


その時のリーナの顔は微笑み、明らかに殺意を発していた

それに怯える事なく……リナリアは笑顔で言う


「勝てるわよ」


そうリナリアが言った直後、リーナは宿屋の天井をぶち壊し

外に飛び上がると上を見上げているリナリアに言う


「じゃあやりましょ……ほら、速くしないと宿屋事消えるわよ」


「……ロイ様、行ってきます」


「ああ」


ロイは両目を瞑り、リナリアの言葉に頷きながらそう言うと

リナリアは飛び上がり、リーナと対峙する

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