-第4-始まりの一歩
そしてリナリアが城に付き中入った時……
ロイはリナリアのベットで寝ておりイミィもその横で寝ている
それを横眼で見ながらリナリアはテーブルに袋を置くと
ロイが解読した本の1冊を取り、ペラペラとページを捲る……
『……この本、魔界図書館でも最上級の未解読文面だというのに
ロイ様は……これを簡単に解読しちゃいましたか……』
「まぁ、それはさておき、料理を始めましょう」
リナリアはテーブルの上に野菜らしき物を広げると魔法を唱える
リナリアの魔道具であるイミィの力を使わずともリナリア自身は
かなりの魔力を秘めている
その力を使い……野菜らしき物を空中に持ち上げると調理を始める
その光景は異端で、空中で包丁、鍋、まな板、水が勝手に動いている
もちろん、その全てを操作してるのはリナリアなのだが……
リナリアは鼻歌まじりに本を持ち上げ、自分のベットの下に置いていく
そのベットの下には大量本が積まれており……どれも付箋がある
『さてさて……今度はどうな魔法を考えようかしら……
本で見つけた『サンダースピアー』とかの改良を考えてもいいわね』
リナリア自身、普段から使われている『一般魔法』
誰でもある程度慣れてしまえば使えてしまうのが気に食わない
だからこそ自分自身で魔法を考えるのに図書館からパク……借りてきた本
を読み漁り、そこから新しい魔法、または一般魔法を改良するのが醍醐味である
そして何もない場所に右手を鳴らすと白いお皿、フォークなどが
テーブルに広げられその上に料理された野菜が置かれていくと
リナリアは笑顔で寝ている、2人を揺すり……起こすと食事を始める
その食事の最中……ロイはフォークを口にくわえながらリナリアに言う
「こいつ……イミィも飯食えるんだな」
「あ、はい……人間世界にいる『妖精』をモチーフにしてますので
食事、会話……ある程度は自立した行動ができますよ」
「なるほど……」
そして食事を終えるとリナリアは器用に皿達を空中に持ち上げ魔法の水で洗う
そして何事もなかったように皿達を何もない空間に消す
「……ほんとうに便利な魔法だな」
「そうですね、人間みたくキッチンとか調理道具を揃えるとお金かかりますし
何より……うちのお金は底が付きそうですので、節約です」
ロイが魔王時代は金は冒険者が勝手に落としていったし貢物が多く
金に不自由はしなかった、だが……ロイが魔王の職を勇者に敗北し
無くなった時から……少しは貯蓄はあり、それをリナリアが支えていた
しかし、それも底が付きそうになり、結果リナリアがいろいろ頑張っている
「ようはロイ様が無職なのがいけない」
「ぐっ……」
「イミィ! それは言っちゃだめ!」
「はいはーい」
イミィに的確な事を言われ唇をかむロイなのだが……
『元魔王』と言う職は魔界になく、魔王の配下か、一般魔物である
配下であれば現魔王から金は貰えるのだが……ロイ自身に力は残っておらず
現魔王に100盤まで叩き落された、もちろん……リナリアは現魔王の
お気に入りらしく、傍に置きたいと言ったのだが……
リナリアは現魔王の手を払い、威張るように言った
「所詮、すぐに勇者に負ける現魔王なんかの配下は嫌です
なによりその眼がいやらしくて嫌です、さっさと負けてください」
しかし、現魔王はその言葉を笑い、どうしてリナリアを欲しくなったのだが
リナリアはロイの後に続き100盤まで来て、ロイの世話をやいている
『……まったく、リナリアは何を考えている』
それだけがロイの心の残りであり、リナリアと言う人物を
こんな場所で召使いのように扱ってる自分に傷つく事がある
「おい、リナリア」
「はい?」
「90盤までの道は知ってるんだな?」
「え? あ、はい……知ってます」
「さっさと出発するぞ、金稼ぎのついでに魔王の職も返してもらう」
「……はいっ!」
ロイはそれだけ言うと自分の城を出ると嬉しそうにリナリアはロイの後ろを歩く
それに合わせイミィも少しだけ微笑むとリナリアの右肩に乗り……城を後にする




