-第35-リーナ過去-
小さい頃……勝ってに許嫁と言い近寄って来た悪魔がいた
それは貴族風を振り回し、自分より下の者を侮辱する癖があった
それを気に食わず、私はそいつを相手にしないようにしたが
生きていた父親はそれを許さなかった
「仲良くするように」
その言葉は『貴族』同士、仲間はずれにされないための言い分
子供言い分を親が聴くわけなく、仲良くしろと私に言った
私はそれに従い……そいつと仲良くする振りをし始めた
けど、それから数分後、その男はとんでもない事をやり始めた
「ねぇ、リーナ、この奴隷の中から好きなの選んでよ」
そいつは私に向かって言いながら、隣に並べた4人のエルフ、悪魔を達を指さす
その子達は私よりも背は低く、服はボロボロ、首には首輪を付けられていた
「何をするの?」
「え? 誰が一番にゴールするか試すのさ」
「かけっこでもするわけ?」
「かけっこ? 四つん這いで走ってもらうのさ
面白そうでしょ?」
それは明らかに奴隷と呼ばれた子達を侮辱した顔で笑顔を浮かべている
その表情に限界を感じた私は無言でその場を後にし、母親に言う
「ねぇ、お母さん」
「何かしら?」
「私も奴隷が欲しい」
「あら、珍しい事言うのね、何人ぐらい?」
「4人」
「4人……それぐらいならいいわよ」
母親も貴族に毒されたのか子供が変なことを言ってるのに笑顔でそれに答えた
それから私は父親に連れられ奴隷市場に行くことにするのだが……
私はあえて、知らない振りをしてあいつの奴隷を買って貰った
「大切にしろよ」
父親も奴隷を物のように扱い、蔑んだ眼を見ると家の中に戻っていく
それを見送った後、私はその子達に話かける
「ねぇ、どうしてあいつに売られたの?」
「……つまらないから」
多分だが、あの後……私に遊んで貰えなかった事にイラついたあいつは
奴隷達を売り、新しい奴隷を手に入れたのだろう……
「まぁ……いっか」
私はそう言うと奴隷の子達の首輪を1つずつ丁寧に外し言う
「あなた達は今日から私のメイドよ」
運がよく、その奴隷の子達は全員女性
しかも、子供と合って、父親も母親も『世話係』にはいいだろうと頷いた
それからその子達はミル家のメイド、私の世話係として住み始めた
そんな事から数年後、家にあいつが訪ねていた
しかも、満面の笑みでそいつの父親と一緒に奴隷を数十人連れやって来たのだ
それに父親も母親も頭を下げ、笑顔を浮かべている
だけど、私はメイド達を連れ、窓から外に出る
飛べない子は飛べる子が抱きかかえ下降り、家から離れると
私の目の前にそいつが笑顔で話かけてくる
「あれ? そいつら役立たずだから僕が売ったはずなのに」
「似てるだけじゃない?」
「そうかな? まぁ、いいや……その子達を使って遊ぼうよ」
「お断り、今はそう言う気分じゃないの」
「……君は僕の許嫁なのに、しかも僕と結婚する予定なのに
どうして僕の言う事聴けないの?」
「……は?」
そいつの言葉に唖然の言葉と殺意が浮かんでいた
許嫁はまだ許せる、だが結婚は腐ってもお断りだ
「僕の父さんが言ってたんだ、君をお嫁に貰うって
まぁ、僕が気に入ったと言ったからなんだけどね」
それは私も『物』ように扱ったと言う事だろう
許嫁と言う言い分を盾に、奴隷と同じような言い方
もちろん、そいつは笑顔で非を感じていない様子
「ばっかじゃないの」
「……どういうこと?」
「私があんたなんかと結婚する気もないし
もう結婚相手は決まってるの」
「……その相手の名前は?」
「ロイ」
「ロイ? 知らない名前だね、そんな雑魚みたいな名前なんだ
僕みたいな高貴な貴族と比べるまでも……」
その瞬間、私はそいつをぶん殴っていた
もちろん直ぐにメイド達が止めに入ったが
もしも止められなかったなら、そいつを殺していたのかも知れない
しかし、そこから戻った直後、そいつの父親は激怒し
私の父親と母親を怒鳴りその場を後にすると
父親達は私を怒鳴り付け、最後にこう言った
「まったく……これが貴族の娘か
もっとちゃんとした子を産んでくれ」
「そうね、次はちゃんと育てるわ」
その言葉は嫌味を超え……私に殺意を生んだ
ただ、この出来事の前に……結婚相手のロイに結婚を断れ
私はヒネクレ、暴れた時期も合った
それは上手く、自分の中で納められたが、今の言葉は抑える事はできなかった
それから、次に私が正気に戻った時には父親と母親を殺し血まみれの姿だった
だが、メイド達はそれでも私から離れず
私が現魔王の部下のなり家を貰らっても一緒にいてくれた
もちろん、現魔王の部下になったのはこの子達に家
住む場所をあげたかっただけなので、私は直ぐにロイ君を探しに出かけ
メイド達に留守番を頼んだ
そしてしばらくして……そいつ、私の許嫁が30盤に家を構えた事で
始めて名前を知った、名前は『フィンラッド・ステイラ』
私が初めて、一番嫌いな悪魔と認定した者の名前




