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-第26-60盤-

だがエレベーターは次の階層である60盤で扉が開く

しかし、開いた目の前に『何もない』

あるのは何もない空間

そこに1歩踏み込めば帰ってこれなくなりそうなそんな感じを醸し出している……

その空間は見ながらリナリアはロイに話かける


「なんですか……ここ」


「さぁな、ただ……エレベーターから外にでないほうがいい」


ロイの言葉に従って他の皆はエレベーターから出ないでいるが

エレベーターは一向に閉まらず……このフロアを示している


「……降りたら死ぬ……だが降りなければここで待ちぼうけか」


「ロイ君、どうするの?」


「何かヒントになるような……そんな物があればいいが……」


リーナの質問にロイが空間を見ていると

遠くにメイド服を着た悪魔がフワフワと空間の中を飛んでいる


「……まさかな」


「ロイ様?」


「……だが、本人かわからないのにこの言葉は……」


リナリアの質問にロイは1人……悩んでいる

それを心配してかリナリアは笑顔で言う


「その言葉、私に任せてください」


「ん? ……いや、まぁ……リナリアがいいなら」


ロイに『その言葉』を聴いたリナリアは少し呆れた表情をした後

エレベーターと空間のギリギリのところに立つと大声で叫ぶ


「メイド服が世界一似合う、魔界のお姫様、ロミアルさまー」


その言葉を聴いたリーナはミミリアはリナリアを見『何言ってんの』と

呆れた表情をするが、ただ1人……遠くにいたメイド服の悪魔は

最高速でリナリアの前に笑顔で現れる


「はいはーい、ロミアル様だよ!」


「……やっぱりお前か」


「ん? あーロイ君? もしかして今の君が呼んだの?」


「俺じゃない、こいつだ」


ロイがリナリアを右親指で指すとロミアルと呼ばれた

メイド服の女悪魔は笑顔でリナリアに話かける


「はい、こんにちわ……私に何か御用かな?」


「え、えっと……ここは60盤で合ってますか?」


「合ってるよ」


「ではどうしてこんな事に?」


「……その前に質問に答えたから『対価』をくれないかな?」


ロミアルは笑顔で両腕を組み、唇を少し舐めるとリナリアに言う

そんなロミアルにロイが口を挟む


「おい……お前と初対面に奴にいきなり対価を……」


だが、ロミアルはそんなロイの顔を笑顔で見ると

両腕を左右に開き言う


「何を言ってるの? 呼んだのはこの子

 質問をしたのもこの子、ならこの子との契約は成立している

 だから、質問に答えた限り『対価』を貰う」


「なるほど……」


リナリアはそれに頷き、自分の魔空間に手を突っ込むと1つの本を取り

ロミアルに手渡す、それをロミアルは笑顔で表紙を見た後

変な表情でリナリアに言う


「何……この本」


「対価です」


「たしかに対価は対価だけど、『初心者でも覚えられる魔法の本』

 こんな物貰って嬉しいのは子供だけよ?」


「……そうですね、でもロミアル様は対価を指定していません

 なので、その対価の御礼に私の大切な本をあげています」


「むぅ……」


ロミアルは『しまった』と言った表情をした後

すぐさま笑顔に戻り、リナリアに言う


「……まぁ、いっか、で……次の質問は?」


「どうしてここはこんな事に?」


「それは現魔王が吹き飛ばして何もない空間になったから」


「では、どうしてこのエレベーターはここに止まったのですか?」


「たぶん、まだ『60盤』と言う判定がエレベーターに残ってるから」


リミリアは質問1つするたび、自分の魔空間から本を1つロミアルに渡す

ロミアルはその本の表紙を見る事なく受け取ると、空間に放る

すると、本は空間の中をふわふわと浮いている


「では、上に行くにはどうしたらいいんですか?」


「そうねぇ、私がここで遊んでたから私が認めれば?」


「どうしたら認めてくれます?」


「んー、この空間に1歩踏み込んだらいいわよ」


リナリアが本を渡した直後、ロミアルは後ろに少し羽ばたき片手を伸ばす

だが、その手を掴む者は誰もいない

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