表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
22/46

-第22-イカサマのイカサマ

「さて……こちらも動きますよ」


ディーラーの一言で、戦場の人形達は戦士を先頭に縦に一列動き始める

それを迎え撃つようにリナリアの人形達は

戦士を前に配置し、魔法使いをその後ろ、弓使いのみ左右に広げた


「弓使い、戦士を狙ってください」


ディーラーの言葉に敵の弓使いは矢を戦士に向けて放つ

だが……それは戦士の右手に持っている盾によって防がれる

その直後、ディーラーは微笑み、次の指示を飛ばす


「相手の戦士の動きを止めた、魔法使い追撃」


「甘いです、戦士の隙間から魔法発射」


盾で受け止めていた戦士の隙間から炎の魔法が相手戦士へと飛ぶ

それを直撃した敵戦士の2体はその場に倒れ、塵となる


「いつの間に……」


「さぁ? いつでしょうね?」


ディーラーがリナリアを睨むとそれを笑顔で返す

するとディーラーは微笑む

その直後、リナリア側の戦士の1人が倒れる


『矢は防いだはず……』


「運よく矢が当たりましたね」


『違う……矢に毒を? 魔法使いにそんな能力はない

 なら……ああ、なるほど……ディーラー側の特権と言う奴ですか』


「そうですね、では私も運よく行きましょうか

 弓隊、相手の魔法使いめがけて『でたらめ』に発射」


その言葉に従い、リナリアの弓使いは敵の魔法使いに

めがけて、適当に矢を放つ


「戦士、魔法使いを守れ」


ディーラーの言葉で戦士は盾を構え、矢を防ぐが

その何発かは盾を避け、魔法使いを直撃する


「次っ! 魔法使い、盾を構えている戦士を

 戦士は盾を構えて前進、後ろを守って」


リナリアの号令に魔法使いは魔法を戦士に向け放ち

戦士は盾を構え、ジリジリと進む

その光景は明らかにリナリアの優先に見えた


「シールド展開」


ディーラーの言葉と共に敵側の人形達を薄い青色の物が包む

それにより、魔法使いの魔法は打ち消され、弓使いの矢も弾かれる


「……それも運がよくですか?」


「ええ、こっちの魔法使いがシールドを持っていただけです」


『そんなわけはない』

リナリアは口に出さず、心の中で思う

このゲームの兵士達は特殊な物は使えない

戦士は盾と剣、魔法使いは一直線の火、弓使いは矢を放つ

もちろん、多少は攻撃を変える事ができるが、別の魔法を放つ事はできない

それから考えると、相手側は『イカサマ』を全開で使っているのがわかる


「はぁ……そこまでしないと勝てないって事ですか」


「は?」


「もぅいいです……こんな糞みたいな試合、とっとと終わらせます」


「そうですか、では遠慮なくどうぞ?」


ディーラーの男性は勝ち誇ったように微笑む

それに合わせ、リナリアは声をあげる


「戦士隊は突撃、剣を投げても構いません

 魔法使いは投げた剣に魔法を展開

 弓使いはそのまま、でたらめに矢を放て」


その言葉にリナリアの人形兵士は眼を赤く光らせ突撃していく

それを驚き、ディーラーは声をあげる


「剣を投げる?! そんな物はルール違反だ」


「違反? 毒矢にシールド、そちらは好き勝手にやってるじゃないですか?

 こっちの人形達も、その行動ができるってだけですよ」


「……」


「そんな能力を付加した覚えはない?

 あなたは戦場を舐めてるんですよ、誰でも学習し動ける事を」


相手のシールドが離れた戦士めがけ、リナリア側の戦士は剣を投げる

その剣に魔法使いは火を放ち、火が付いた剣が相手の魔法使いを貫き

そしてシールドを張り、矢を盾で防いでた戦士を火がついた剣が貫く


「だからって剣を無限に投げるのは流石に反則では?」


「そうですか? 『この』テーブルはこれを反則と思ってないですよ?

 そりゃあそうですよね? あなたが使うためにいろいろ仕込んだのだから」


「チッ、なら……残った魔法使い、大魔法を放て敵を廃にしろっ!」


「はぁ……魔法使い、相手の魔法使いめがけ『沈黙』」


その言葉にリナリアの魔法使いは相手の魔法使いめがけ

白色の呪符を放つ、すると相手の魔法使いは詠唱をやめる


「自分の策に溺れて……散りなさい

 魔法使い、大魔法展開」


「止めろっ!」


「無駄ですよ、弓隊そのまま戦士を固定

 戦士は魔法使いの前に盾を構えて城壁を作りなさい」


その後の結果は一方的だった

リナリア側の魔法使いにより大魔法が相手の陣を直撃し

半壊した所に戦士達が切り込み、その敵の頭上に矢が降り注ぐ


「終了です」


「……く、ではコイン20枚をどうぞ」


「あら、十倍だったんですね、さすがイカサマテーブル」


リナリアは微笑みながらそのコインを受け取るとその場を離れる

それに合わせ、リーナも離れて最中、周りの観客はその場を離れない


「で、なんであんな方法がわかったの?」


「ロイ様が言ってたんです、このゲームはイカサマができる

 もちろん、それは相手が使った場合に限りと」


「ってことは……相手が使ったからリナリアも?」


「そういう事です、だから糞みたいな試合って言ったじゃないですか」


「……もしかして怒ってる?」


「怒ってないわよ」


リーナの言葉にリナリアは腕を組み歩く

そんなリナリアの顔を見ながらリーナは軽く溜息を付く


『はぁ……絶対怒ってるわよ

 ロイ君との楽しい一時をあんな結果で終わらせたんだから』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ