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龍の花嫁  作者: おはなし
第一章 嫁入り
7/42

独白

みなさんきっと思うはず……。

 喧騒の中に身を置くのは、初めてのことだった。

 今まで比ではない規模の宴会に、心臓が揺らぐ。早く逃げ出したいと、それだけを願って影に隠れていた。


 ここで信頼できるのは、自分よりもいくつか年上の女性だけ。

 頼りにできる人は、他にいない。

 何度思ったか知れない問いかけを、口に出してしまおうかと考えるくらいに、彼女は追い詰められていた。


 人にあたるのは嫌で、自分を可愛がるのも気持ち悪くて仕方がない。

 結果、限界まで我慢して結局は他人に迷惑をかけてしまう。

 そんな繰り返しを終わらせてしまいたいのに、彼女はまた我慢する。


 口に出してしまえ。

 人にあたってしまえ。

 自分を可愛がれ。

 迷惑なんてどんどんかけろ。

 我慢なんてするな。


 叫びたい心を覆い隠して、張り裂けそうになる心をいらない嘘で包んで。

 騙し騙し維持してきた現状が、今、壊されようとしている。

 内側から、溜まりに溜まったモノが、壊そうとしている。


 吐き出してしまえば、全て楽になるのに。


『どれだけ傷を負っても、最後は誰かが助けてくれるから、頑張れ』


 もうずっと、その言葉が信じられないでいる。


短っ。


大丈夫、次から普通です。

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