悟空、桃香にブッ飛ばされるのこと
タグに北郷一刀と書いていましたがなかなか出せず今まで出てきてなかったわけですがようやく北郷一刀という言葉が出ます
悟空が封印された岩がある村にやって来た桃香一行は村で悪さをする妖怪退治を引き受ける。
その妖怪は以前悟空が懲らしめた混世魔王であり、戦いの中で桃香は偶然にも悟空の封印を解いてしまうも悟空は妖怪の姿から人間の姿になっており、妖術も使えず弱くなっていた。
弱くなった悟空に混世魔王は好き放題いたぶるがそうはさせまいと桃香が混世魔王を攻撃し、怒った混世魔王は桃香を岩目掛けて投げるが初めて誰かを助けたいと思った悟空の手により助かった。
そしてその時、岩の中から
悟空「待たせたな混世魔王!」
妖怪の姿へと戻った悟空が出てきたのだった。
鈴々「にゃにゃっ!?」
愛紗「何だ!? 奴の姿が変わっている!?」
愛紗と鈴々が悟空の姿に驚くなか
混世魔王「そんな、まさか!?」
愛紗達以上に混世魔王が驚いていた。
悟空「おっ! 何だか知らないけど元の姿に戻ってるじゃねぇか、やっぱ悟空様はこんなイケメンじゃねぇとな」
鏡を取り出して自分の容姿を自画自賛する悟空
そんな悟空を見て
混世魔王「ははぁん、わかったぞ! 元の姿に戻ったとか言っているが実際はコスプレか何かに違いない! そうとわかればこれでも食らえ!」
ブォンッ!
混世魔王は鏡で自身を見ている悟空目掛けて岩を投げつけ
悟空「ん~。数十年ぶりに見る本来の自分ってか」
自身に夢中な悟空は岩の接近に気づいていなかった。
愛紗「ば┅馬鹿者! 何をやっているんだ!」
愛紗が悟空目掛けて叫んだその時
悟空「何だようるせぇな」
ビシッ!
悟空が繰り出された岩に指を突き刺した瞬間
バッキィーーンッ!!
岩は粉々に砕けてしまった。
混世魔王「なぁっ!?」
鈴々「あのお兄ちゃん、すごい力なのだ!?」
誰もが驚くなか悟空本人は
悟空「いててっ、爪が欠けちまった」
爪が欠けただけですんだのだった。
悟空「このままだと爪がどっかに引っ掛かったりして大変なんだよな」
じょりじょりっ!
悟空はヤスリで欠けた爪を直すと
悟空「よしっ! それじゃあ覚悟しろよ混世魔王!」
ギロリッ!
混世魔王に対して睨み付けた。
混世魔王「(や┅ヤバい!? この迫力は間違いなく数十年前に味わった恐怖そのもの!? ってことは間違いなくこいつは悟空だ!?)」
動物は動物的反応というものが発生する。
それは自分より強いものを目にすると動きが止まったりするなど様々である。
混世魔王も悟空の恐怖を感じ取って動けなくなるなか
混世魔王「(あれは!)」
混世魔王の目にあるものが入った。
混世魔王「悟空、貴様は本当に力を取り戻したようだがそれでも俺には勝てない。何故なら俺の足元にはこいつがあるからな!」
混世魔王の足元にあるもの、それは過去に悟空が天界から捨てた如意棒であった。
この如意棒は元々は混世魔王が持っていた武器であるが後に悟空が奪い取ったものである。
悟空「あれは」
混世魔王「後で調べてみればこいつは天界でも有名な武器だと聞く、こいつを使えばお前なんてイチコロだ。くたばるがよい!」
スッ!
そう言って如意棒を拾おうとする混世魔王であったが
混世魔王「んっ? んんーっ!?」
巨体な混世魔王がバトンサイズの如意棒を持ち上げることができなかった。
混世魔王「くそっ!? 爪楊枝くらいなら持てたのにこんなのいるもんか!」
カンッ!
使えない武器を持っていても役に立たないとばかりに混世魔王は如意棒を悟空目掛けて蹴り飛ばすと
悟空「こいつは如意棒だったな、前は振り回すことができなかったが今はどうかな?」
悟空は如意棒を掴むと
悟空「ほほほぅっ!」
ブンブンブンッ!!
如意棒をヌンチャクのごとく振り回した。
混世魔王「なぁっ!?」
悟空「おっ、どういう理屈か知らねぇけど振り回せるじゃないか、俺の得物にしてやるぜ」
以前にも説明したがこの如意棒は意志を持つ武器であり粗末に扱うと武器として役に立たなくなる。
だが認められれば強力な武器となるのだ。
悟空「それじゃあ、いくぜ混世魔王!」
混世魔王「ひぃっ!?」
そして悟空は混世魔王に向かい
悟空「おりゃぁっ!」
ブォンッ!!
混世魔王「ぎゃあっ!?」
まず混世魔王の頭に一撃を食らわせると
悟空「そらよっ!」
バシィッ!!
混世魔王「ぎゃんっ!?」
混世魔王の足目掛けて如意棒を当て、倒し
そしてすかさず
悟空「カンチョー!」
ブスッ!!
混世魔王「ぎゃあっ!?」
混世魔王の尻に如意棒を突き刺したのだった。
悟空「あはっ! こりゃいいぜ!」
さっきまでの仕返しとばかりに混世魔王をボコりまくる悟空
するとその時
桃香「う~ん!?」
瓦礫の中から桃香が出てくると
桃香「あれ? 私ってば一体何が┅あっ!?」
悟空「おらおらっ! どうしたってんだ!」
ドガバキッ!!
桃香の目の前には悟空が混世魔王をいたぶっている様子が見えた。
混世魔王「も┅もう勘弁してくれ!? 悪さはやめて巣穴にでも引きこもるからさ!?」
悟空「ダメだ! 今までのは本の序の口、こっからが本番だぜ!」
混世魔王「ひぃっ!?」
悟空が混世魔王に如意棒を振り下ろそうとしたその時
桃香「もうやめてください!」
バッ!
桃香が悟空の前に立ち、混世魔王を庇った。
桃香「この妖怪さんももう反省してるじゃないですか。これ以上いたぶるのはかわいそうですからやめてください!」
桃香は自身を痛め付けた混世魔王を助けようとするが
悟空「あんっ、俺に指図するってのか、乳がでかいからっていい気になるんじゃねぇぞ!」
ブォンッ!!
悟空は桃香目掛けて如意棒を振り下ろそうとした。
愛紗「桃香様!?」
鈴々「桃香お姉ちゃん、逃げるのだ!?」
あんな一撃を食らってしまえば桃香はお終いである!?
しかし桃香は
桃香「だ┅ダメぇーっ!!」
トンッ!
恐怖に打ち勝ち、悟空の体を突き押した。
その瞬間!
バビュンッ!!
悟空「なっ!?」
悟空の体がブッ飛び
ドッカァーーンッ!!
岩に激突することでようやく止まった。
桃香「へっ?」
愛紗「と┅桃香様!?」
鈴々「桃香お姉ちゃんがあんな怪力の持ち主だっただなんて鈴々知らなかったのだ!?」
桃香「違うからね!?」
自分すらも驚く物凄い力に驚愕する桃香
すると
「いててっ┅!?」
岩に飛ばされた悟空が立ち上がってきた。
「何なんだよ今のバカ力は!?」
バァンッ!!
全裸の人間となって
桃香「はうっ!?」
愛紗「いいから服を着ろ! この変態が!!」
「変態? 服を着ろって何で┅」
悟空が自分の体をよく見てみると
「な┅何じゃこりゃーっ!?」
悟空は妖怪の姿から再び人間の姿になったことに驚いた。
するとその時
カァッ!
空が光ると
『ほーほっほっ、久し振りだな馬鹿猿』
空からお釈迦様の声が聞こえてきた。
「あっ、その声は大仏!」
『お釈迦様と呼ばぬか! お前の封印がこんなにも早く解けるとは予想外であったがまぁいい、劉備よ』
桃香「は┅はい!?」
『お前の望みは何だ?』
お釈迦様からそう聞かれ
桃香「私の望みは、大陸の皆が平和で暮らせる国を作りたいです」
桃香は正直に答えた。
『よろしい。では悟空、劉備の望みを叶えたのならば元の妖怪に戻してやろう。それまでは人間でいるがよい』
「はぁっ!?」
『そうだな、人間としての名として北にあるお前の故郷・花果山と一本の刀というわけで北郷 一刀と名乗るがよい!』
悟空はお釈迦様より名前を与えられたのだが
一刀「え~っ!! 何だよその剣道経験者だってのに実力は大したことなく、頭も大して良くない主人公の名前は!? っていうかネーミングセンス悪すぎだろ大仏」
名前に対して不満を言う悟空改め一刀に対し
『ていっ!』
バリリィッ!!
一刀「みぎゃあーっ!?」
ビリリィーーッ!!
天罰というべき落雷が落とされた。
『言っておくが劉備の望みを叶えぬ限りお前を妖怪に戻さぬし、一時的に戻っても劉備に対してはめちゃくちゃ弱くしておるから覚悟するがよい』
一刀「お┅横暴だろうが大仏┅!?」
『あと、さすがに全裸で旅をさせるわけにはいかぬからこれはサービスだ』
そう言ったお釈迦様は
ボンッ!
一刀の前に銀色に輝く学生服を出現させたのだった。
『では劉備よ、馬鹿猿が迷惑をかけるがよくしつけるようにな』
桃香「えぇっ!?」
そう言い残してお釈迦様の声が聞こえなくなってしまった。
桃香としても迷惑な荷物を与えられてしまったのである。
かくして悟空は妖怪に戻るため桃香一行についていくことになったのだった。
一刀「勝手に決めんじゃねぇ!!」