表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/38

劉備、妖怪退治を引き受け、悟空の封印を解いてしまうのこと

ついに恋姫キャラが本格登場します

天界にて大暴れした石猿・悟空


しかし、そんな猿もお釈迦様には敵わず岩の中へ封じ込められ地上に下ろされてしまった。


?「ちくしょー! あの大仏め! 俺をこんな岩の中に封じ込めやがって! しかも辺りは暗いし、外の様子も見えも聞こえやしねぇ、あ~あ、暇だし一人しりとりでもするか、まぁそのうちに出られるだろうよ」


この悟空の予想は当たっていた。


実はお釈迦様の手違いにより本来ならば三蔵法師が通る道に悟空は下ろされるはずだったのだが別の場所に下ろされてしまった。


そのせいで本来なら悟空の復活まで数百年はかかるところ数十年で解放されるのだった。


?「えぇと、り┅、りんご! ごま油! ライトセーバー!」


そしてこの時の悟空は自分に変化が起きていることに気付いていなかった。


一方、外では┅


劉備「大きな岩ですねぇ」


劉備率いる一行が悟空が封じられた岩のある村にやってきていた。


村人「この岩は数十年くらい前に天から降ってきたものですが、耳を当てると変な声が聞こえるのです」


劉備「へぇ、どれどれ┅」


村人から話を聞いた劉備は興味本位で岩に耳を当てると


『ニシローランドゴリラ、ランドセル、ルービックキューブ┅』


劉備「うわぁっ!?」


何を言っているのか理解できないが驚くしかない劉備であった。


すると


?「桃香(とうか)様、こちらに来てください」


劉備「どうしたの愛紗(あいしゃ)ちゃん?」


旅の連れである関羽が劉備を呼んだのだが


この時、関羽は劉備のことを桃香と呼んだ。


恋姫†無双を知っている読者は理解できると思うが知らない人のために説明すると、この世界には(せい)(めい)(あざな)の他に真名(まな)というものが存在する。


この真名というものは神聖な名であり本人の許可なく言えば首を切られても文句を言えないものなのだ。


ちなみに劉備の場合


劉(姓) 備(名) 玄徳(字)


桃香(真名)である。


そんな桃香が関羽(真名は愛紗)に呼ばれて向かうと


桃香「えぇっ!? 妖怪!?」


村長「そうなのです。数十年くらい前からこの村を妖怪が襲うようになりまして食べ物はもちろん若い女をも奪うのです」


愛紗「そいつは許せんな、私が退治してやろう!」


黒髪ポニーテールの女である愛紗が意気込むと


鈴々(りんりん)「愛紗には無理な話なのだ」


愛紗「何だと鈴々!」


赤い髪をし、小柄な女の子である張飛(真名は鈴々)が愛紗を馬鹿にした。


鈴々「だって相手は妖怪なのだ。お化けが苦手な愛紗に倒せっこないのだ」


この鈴々の言っていることは事実であった。


普段は冷静な愛紗だがお化けを見ると冷静さを保てなくなりパニクってしまうのだ。


しかし


愛紗「何を言う鈴々、お化けと妖怪は違うものだ。お化けは切りつけられないが妖怪なら切れるだろう」


という理屈で平気な愛紗であった。


鈴々「そういうものなのかなのだ?」


桃香「とにかく、お世話になる以上、私達がその妖怪を退治してあげます」


村長「それはありがとうございます」


かくして劉備一行は妖怪退治を引き受けたのだった。


その日の夕方頃


村の中央にたくさんの食べ物と(ひつぎ)が置かれていた。


そしてこの棺の中に


桃香「(狭いなぁ)」


桃香が入っており


愛紗「やるぞ鈴々、妖怪が現れたら桃香様が食べられる前に切りかかるのだ」


鈴々「合点承知なのだ!」


愛紗と鈴々は近くの岩の後ろに隠れていた。


するとその時だった。


ズシズシンッ!


大きな足音がすると同時に


混世(こんせい)魔王「ぐひひっ、今日も色々と用意してくれたようだな」


巨人のような体躯をした混世魔王が姿を現した。


愛紗「あれが妖怪!? まさか本当にいたとは!?」


鈴々「おっきいのだ!?」


てっきり賊が用意した作り物と思っていただけに驚く愛紗と鈴々


混世魔王「ぐひひっ、あの猿が封じられてやっと開放されるかと思ったが、俺も神様から罰として二度と猿が食えなくなってしまった。だがこうやって人間を襲うことに問題はないから襲い放題だぜ」


悟空が封じられて以降、やりたい放題をしていたりする。


混世魔王「さて、今日の娘はどんな娘かな? 生け捕りにして一生俺の面倒を見てもらうぜ」


そのために娘までも要求していたのだ。


そして混世魔王が棺に触れようとしたその時


愛紗「待て妖怪!」


鈴々「待つのだ!」


バッ!


愛紗と鈴々が混世魔王の前に飛び出した。


混世魔王「何だお前ら? また村の奴らが作った自警団か?」


どうやら村では時折自警団を作っていたようだが人間が妖怪に勝てるわけもなく混世魔王に倒されていた。


愛紗「貴様が何者なのかは知らないが雇われている以上退治してやるから覚悟しろ!」


鈴々「お前なんか鈴々達が倒してやるのだ!」


バッ!


愛紗と鈴々は勢いよく混世魔王に向かっていくが


混世魔王「この混世魔王様相手にただの人間が勝てるわけないだろう!」


ガキィンッ!!


混世魔王は二人の攻撃を受け止めた。


愛紗「なっ!?」


鈴々「すごい力なのだ!?」


混世魔王「お前達も人間にしてはやるようだな!? 普通の妖怪ならば相手になっただろう。だがこの混世魔王様の敵ではない!」


ドカァッ!!


愛紗「がっ!?」


鈴々「にゃにゃっ!?」


混世魔王は愛紗と鈴々を弾き飛ばした。


すると


桃香「愛紗ちゃん、鈴々ちゃん、どうしたの!?」


ガパッ!


外の騒ぎを聞いて桃香が棺の中から出てきた。


混世魔王「おほっ! 俺が見た中でも一番かわいい女じゃねぇか、気に入った。俺の嫁にしてやるぜ!」


桃香「えぇっ!?」


混世魔王が桃香を嫁にしようと迫るが


愛紗「させてたまるものか!」


シュッ!


混世魔王に飛ばされた愛紗は最後の力を振り絞り、混世魔王目掛けて偃月刀を投げ


ブスゥッ!!


混世魔王「がっ!?」


偃月刀は見事命中し


よろっ┅


ばったぁーんっ!!


バランスを崩した混世魔王は倒れてしまい


桃香「えっ!? きゃあっ!?」


ぶわぁっ!


混世魔王が倒れた際に発生した風圧によって桃香は飛ばされてしまい


桃香「あぁーっ!?」


そして桃香は悟空が封じ込められている岩の方へ飛ばされてしまい


『3分クッキング、グラウンド、ど┅』


いまだ悟空がしりとりをしているなか


ぴたっ!


飛ばされた桃香の手が触れた瞬間


ピキッ┅


ドッカァーーンッ!!


岩がブッ壊れた。


一方その頃、天界では┅


お釈迦様「かわいそうだが馬鹿猿は一生岩から出られないだろうな」


神の使い「何故ですか?」


お釈迦様「あの岩を破壊するには余程の高僧か、邪気の無い乙女のみ、人間誰しも欲望という邪気を持っておるもの、だから出られないのさ」


余裕ぶるお釈迦様であったが、今まさにその封印が解かれていることに気付いていなかった。


そして地上では┅


桃香「いたた┅、一体何が┅!?」


?「ど┅ドッカァーーンッ! あっ、『ん』がついちまったじゃねぇか!? あれ? いつの間に外に出たんだ?」


岩から出された悟空が辺りを見て外に出たことに気付くと


?「おぉっ、何でか知らないが俺は外に出られたんだぁーっ!!」


大声を出して叫ぶ悟空であったが


愛紗「な┅何だ。あの変態は!?」


バァーンッ!!


その姿は岩に封じられたせいで妖怪の姿から人間となり、更に全裸姿となった悟空がいた。


?「へっくしょい! さぶっ!?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ