張飛、一刀と子供を作ろうと言うのこと
旅を続ける一刀達の前に行方不明となった娘を探す美女が現れ、イナモの話によると美女の娘を誘拐したのは子供を食べる恐ろしい妖怪・隠れ座頭の仕業であった。
美女の娘を助けるため一刻も早く助けにいきたい一刀達であったが一つ問題があった。
それは隠れ座頭のいる場所は大人には見えず、片親の子供にしか見えないという
愛紗「子供が必要なわけか」
桃香「その辺の子供に協力してもらうわけにはいかないよね」
下手すれば協力してくれた子供の命が危ないのだから
星「なら問題なかろう。こちらに子供が三人もおるのだから」
そう言う星が見つめる先には
鈴々「にゃ?」
朱里「はわっ!?」
雛里「あわっ!?」
鈴々、朱里、雛里の三人がいた。
朱里「ひどいです! 私達は子供じゃありません!」
雛里「体は小さいですけど、ちゃんと十八歳以上です!」
鈴々「鈴々も子供じゃないのだ!」
星「やはりダメであったか」
いい案だと思っていただけに残念がる星
愛紗「となると、他に策は┅」
すると
一刀「なら簡単じゃないか、俺に任せてくれれば最短一時間で子供を作ってやるぜ。というわけで布団に行こうか愛紗♪」
ぽんっ!
一刀が愛紗の肩に手を置いた瞬間
ドガバキンッ!!☆ミ
愛紗「成程。お前が死ねばその子は片親になるから名案だな」
ゴキゴキッ!
一刀「ごめんなさい!? 冗談です!?」
腕を鳴らしながら迫る愛紗に謝る一刀
鈴々「お兄ちゃんは子供を作れるのかなのだ? だったら鈴々がやるのだ!」
朱里「はわわっ!? 鈴々ちゃんにはまだ早いです!?」
意味を知らない鈴々を止める朱里であった。
一刀「いたた┅、冗談の通じない愛紗だぜ!?」
半分以上本気だったくせに
そんな一刀が皆から目を離すと
一刀「何だありゃ?」
空間に妙な歪みがあるのを発見した。
一刀「これは一体?」
スッ┅
一刀は歪みに手を突っ込むと
一刀「おわっ!? 手が消えた!?」
何と!? 一刀の手が突然消えたのだった。
一刀「どうなってんだこりゃ? んっ、よく耳を澄ませばここから鈴の音が┅」
鈴の音と聞いて一刀は女性の娘が消える前に鈴の音が聞こえたと言っていたのを思い出し
一刀「ここか!」
スッ!
歪みの中に入っていったのだが
カポッ!
その際、慌てていたため靴が片方脱げてしまった。
愛紗「全く! 一刀殿、鈴々が本気にしていますから弁明を┅」
と、愛紗は一刀がいた方を見ると
しぃんっ┅
そこに一刀の姿はなく、一刀の靴だけが落ちていた。
愛紗「一刀殿がいない!?」
桃香「まさか隠れ座頭っていう妖怪の住みかに行っちゃったの!?」
星「というより、その場所には片親の子供しか行けぬはずであろう」
確かに星の言う通りなのだが
イナモ「もしや、奴は親がおらぬのかもしれぬ、なら通れるわけということじゃ」
確かに石から生まれた一刀に親はいない
つまり子供はともかく親がいないという点はクリアしていた。
一方その頃
一刀「ここは一体何処なんだ?」
歪みを抜けた一刀は妙な空間を歩いていた。
すると
一刀「おっ、光だ。出口に違いない!」
出口と思われる光を見つけ、一刀は向かっていった。
そこは┅
一刀「何だここは!?」
まるで天国のような場所であった。
一刀「何だか子供が好きそうなものがたくさんあるな、きっとこの何処かに誘拐された子供達が┅」
一刀が辺りを探してみると
きゃっきゃっ!
一刀「今の声は!」
何やら子供の喜ぶ声が聞こえてきた。
隠れ座頭「よしよし皆、次は何して遊ぼうか?」
するとそこでは隠れ座頭が子供達と遊んでいた。
子供「鬼ごっこ!」
子供「おままごと!」
子供「テレビゲーム!」
この世界にテレビゲームがあるか!
隠れ座頭「さぁさぁ、ここは親のいない君達が幸せに暮らせる世界。存分に楽しみたまえ」
隠れ座頭が子供達にそう言った直後
一刀「騙されるな子供達!」
バッ!
隠れていた一刀が現れた。
一刀「そいつは隠れ座頭! 子供を食べる恐ろしい妖怪なんだぜ!」
一刀は子供達に向かって叫ぶが
子供「あのおっさん、誰?」
子供「妖怪だなんて頭おかしいんじゃないの」
誰も信じてくれなかった。
隠れ座頭「あなた、どうやってここに来たのかは知らないがここを荒らす気ならば容赦しません」
スッ!
隠れ座頭「ハァーーッ!!」
隠れ座頭が錫杖を一刀に向けた瞬間
シュルルッ!!
一刀「わっ!?」
植物の蔓が一刀に巻き付き、簀巻きにすると
隠れ座頭「乱暴者はあちらに行きなさい」
ぽいっ!!
一刀「うわぁーっ!?」
そのまま遠くに投げ捨てられてしまった。
隠れ座頭「さぁ皆、邪魔する奴は片付けたから一緒に遊ぶとしようか」
子供達「「「わぁいっ♪」」」
子供達は騙されているとも知らず隠れ座頭を慕っていたが
隠れ座頭「おや? そういえば一人、女の子がいないな?」
子供「あぁ、あいつはいいんだよ。ここはおかしいって言う奴なんだから」
隠れ座頭「そうか」
一方その頃
一刀「くそっ! 妖怪め、よくもこの俺をひどい目に遭わせやがったな!」
遠くに投げ捨てられてしまった一刀は蔓を切ろうとしていた。
一刀「くそっ! 早くしないと子供達が食われちまう!? そうなれば美女の子供まで食べられちゃうぞ!?」
一刀が必死で蔓を切ろうとしていたその時
?「みんな、たべられちゃうの?」
一刀「誰だ!」
誰かの声が聞こえ、声の聞こえた方を見てみると
バァンッ!!
そこには紫色の短いツインテールをした女の子がいたのだった。
一刀「誰?」




