悟空、天界で大暴れし、二郎真君と戦うとのこと
花果山にある卵のような石から猿が生まれ、猿達のボスとなった石猿は猿でも人間と子作りできる方法を求めて暴れまわり、方法を求めて仙人の元へ向かい名を悟空となった。
だが悟空がいない間に混世魔王という妖怪が仲間の猿達を拐うも悟空は混世魔王を撃退し子分にした。
その噂を聞き付けた天界はもはや地上で解決できるわけがないと知るや悟空に弼馬温という役職を与え、人間と子作りできる方法があるかもしれないのを口実に悟空を天界に連れていくのだった。
悟空「うっひょー!ここが天界か」
初めて見る天界に興奮する悟空であったが
悟空「なぁ、天界って裸の天使の姉ちゃんが空飛んでるとか、車が空飛んでるとかねぇの?」
悟空の質問に対し
神の使い「そんなものあるわけないでしょう!」
神の使いがそう答えると
悟空「なぁんだ。期待させやがって損しちゃったぜ」
すぐにガッカリする悟空であった。
神の使い「そんなのどうでもいいでしょう。それよりここがあなたの職場になります」
バァーンッ!
神の使いは大きな建物を指差した。
悟空「すげぇ!こんなでかいところが俺の住みかになるのか!?」
興奮しまくる悟空であったが
神の使い「何処を見てるんですか、こっちですよ」
悟空「えっ?」
神の使いの指先をよく見てみると
ちょこーんっ!
指先は大きな建物ではなく、隣の小さな建物を指差していた。
悟空「何だよ!何であんなに小さいんだよ!」
神の使い「そりゃ猿にはあれで十分┅じゃなくて!?、天界では位が高いほど建物が小さいんですよ」
誤魔化す神の使いであった。
悟空「ふぅん、まぁ別にいいや、そういえば弼馬温って何の役職なんだ?」
悟空が弼馬温について聞くと
神の使い「そりゃ大勢の女の子の管理をする仕事ですよ」
悟空「なにっ!」
神の使いの話を聞き
美女「あぁん悟空様♪」
悟空「うししっ、今日はお前の管理をしてやろう。まずはスリーサイズの計測じゃ!」
悟空の脳内に裸の美女達のスリーサイズを計測するという妄想が流れた。
悟空「弼馬温┅、サイコォー!!」
神の使い「喜んで何よりです。では私はこれで、すぐに女の子を用意しますからね」
悟空「おう、またな!」
そして悟空は美女が来るのを建物の中で待ったのだが
悟空「┅確かに女だらけだよ。でも┅」
悟空「メスウマじゃねぇか!!」
ヒヒィーーンッ!!
バァンッ!!
建物の中は女の馬で一杯になっていた。
弼馬温
それは馬の管理人という役職である。
悟空「神様の奴らめ、俺をこんなことさせやがっていまに見てろ!」
だが、こんな役職をさせられて黙っている悟空な訳がなく直ぐ様仕返しを開始するのだった。
一方
神A「これで猿も大丈夫だろう」
神B「弼馬温を命じられるだなんてかわいそうな奴め」
神の使い「もしかしたら今頃馬相手に交尾してるかもしれませんねぇ」
神の使いがそう言った直後
バタンッ!
兵士「大変です!?悟空の奴が馬に松明をつけて暴れさせてます!?」
兵士からの話を聞いた神達が外に出てみると
ヒヒィーーンッ!!
外は頭に松明をつけられた馬が走り回って大混乱になっていた。
神A「何だこれは!?」
神C「何だか後の歴史に似たようなことが起こりそうな気がするのだが」
※平安時代末期、倶利伽羅峠の戦いにおいて牛の角に松明をつける戦術が使われています。
悟空「それそれ!もっと暴れろ!天界なんて滅茶苦茶にしてしまえ!」
馬に股がりながら馬達を誘導する悟空
神A「誰かあの猿を止めろ!」
神D「無理だ!?先に馬を止めないと!?」
しかし、神達は馬を止めることすらできずただ単に馬の暴走に巻き込まれないのがやっとであった。
神の使い「このままでは天界が滅茶苦茶にされます!?そうなればお釈迦様が我々にも罰を与えかねません!?」
神A「わかっておる!どうすればいいのだ!?」
神達が頭を捻っていたその時
ビッシャァーーンッ!!
悟空「うわっ!?」
馬に股がる悟空の前に雷が落ち、悟空が馬から捨てられると
?「全く、天界の危機と聞いて駆けつければ首謀者が猿とはな」
神A「あいつは!」
神達の前に現れたのは
神達『二郎真君!』
二郎真君と呼ばれる武神であった。
悟空「何だお前、三つ目キャラはハゲってのが定番なのにイケメンだなんて反則だろ!」
二郎真君「貴様が何を言っているのかはわからぬが貴様が馬鹿猿なのはわかった。おい猿、私が相手をしてやるからかかってこい!」
二郎真君が悟空を挑発すると
悟空「俺は猿じゃねぇ!悟空様だ!」
バッ!
悟空は二郎真君に迫り、パンチを繰り出すが
二郎真君「ふんっ」
サッ!
悟空「なっ!?」
二郎真君は悟空の拳を軽く避け
ガシッ!!
悟空の尻尾を握ると
二郎真君「猿は大人しく檻にでも入ってろ!」
悟空「なぁーっ!?」
バッタァーーンッ!!
そのまま悟空を投げ飛ばした。
神A「すごい!?さすがはお釈迦様の右腕と呼ばれる実力者なだけはある」
神B「あの猿が手も足も出せないなんて!?」
二郎真君の強さに驚く神達であったが
悟空「この野郎、やりやがったな!」
まだ戦いは序盤であり、悟空もまだ本気を出していなかった。
二郎真君「どうした?貴様の力はその程度なのか猿?」
悟空「ムッキー!!猿って呼ぶな!こうなったらこいつの出番のようだな」
スッ!
悟空は耳の中から爪楊枝のようなものを取り出すと
悟空「伸びろ如意棒!」
シュバッ!!
爪楊枝があっという間にバトンのようなサイズの棒へと変化した。
二郎真君「それはまさか如意棒!?貴様のような猿がどうして持っている!?」
悟空「へへんっ、混世魔王の宝物庫にあったのを奪ったんだい」
哀れな混世魔王である。
悟空「俺の直感からしてこいつは武器に違いない!そしてお前をも傷つけることができる武器だってこともな!食らいやがれ!」
ブォンッ┅
悟空は如意棒を二郎真君目掛けて振り下ろそうとするが
ドカァッ!!
悟空「ぎゃんっ!?」
如意棒が重すぎておもわず手を離してしまい、自分の脳天に落としてしまった。
二郎真君「愚かな猿め、その如意棒は意思を持つ。邪な心を持つ猿に操れるわけがない」
二郎真君がそう言うと
悟空「先に言えってんだ馬鹿野郎!使えねぇならこんな棒切れなんていらねぇよ!」
ぽいっ!
悟空は如意棒を投げ捨てた。
悟空「だったらこれならどうだ!」
すると悟空は
悟空「毛髪分身の術!」
ボボンッ!
抜いた毛に息を吹きかけ分身を作り上げた。
ウキキィッ!
分身達は一斉に二郎真君目掛けて襲いかかるが
二郎真君「増えたとて所詮は毛、ならこうしてやる」
対する二郎真君は
ボオォーーッ!!
口から炎を出し、分身達を燃やし尽くした。
二郎真君「こんなものが貴様の切り札なのか?だとしたら拍子抜けだ┅」
と、二郎真君が油断したその時
悟空「誰が分身が切り札だなんて言ったよ!」
バッ!
分身達に紛れて悟空が二郎真君目掛けて飛び蹴りを繰り出していたのだ。
二郎真君「奇襲攻撃か、猿にしては頭を使ったようだが┅」
ガシッ!!
だが二郎真君は悟空の足を掴むと
二郎真君「己でバラしては意味が無いものだ」
そのまま投げ飛ばそうとしたその時!
ブッ!!
二郎真君「!?」
二郎真君が投げ飛ばそうとし、一瞬だけ悟空の尻が二郎真君の顔を通った時に悟空は屁を食らわした。
二郎真君「く┅くさぁっ!?」
バッタァーーンッ!!
そしてあまりの臭さに二郎真君は気を失ってしまったのだった。
悟空「へっ!俺を嘗めるなってんだ。さぁ、次はどいつが相手だ!」
神C「二郎真君が倒されるだなんて!?」
天界二番目の戦力を失った天界にもはや悟空を止める手段はなかった。
ただ一人を除いて
『どうやら私の出番のようだな』
突然空から声が聞こえると
バァンッ!!
空から大きな大仏の姿をしたお釈迦様が現れたのだった。