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一刀、洗脳されるが心は変わらないのこと

国を作るという桃香の夢のため旅を続ける一刀達


だが最近大陸では恐ろしい賊が話題となっていた。


桃香「黄巾党(こうきんとう)?」


愛紗「えぇ、近くで聞いたのですが最近頭に黄色の布を巻いた集団が黄巾党と名乗り騒ぎを起こしているそうです」


愛紗がそんな話を繰り出した。


愛紗「そいつらは村に来ては村人達を集め、役人が対応しても効果はなく、ちょうどこの辺りで活動をしているそうです」


桃香「なら私達が黄巾党を何とかしないとね」


正義感の強い桃香が黄巾党を何とかしようと思うなか


一刀「はぁ~、そんなのは国に任せりゃいいじゃん。余計なことしている余裕はないっての」


猿ならぬナマケモノの一刀が皆の士気を下げるなか


愛紗「そうか、なら黄巾党の成敗より先に私がお前を成敗してやろう」


コキコキンッ!


一刀「こ┅黄巾党を懲らしめないとな!?」


愛紗の脅迫により一刀も桃香に賛成するのだった。


そして一行は黄巾党が集まるという場所に着くと


ざわざわっ!


そこは何やら大勢の人が集まっていた。


愛紗「まさかと思うがこれみんな黄巾党が集めたのか!?」


桃香「物凄い数の人だねぇ!?」


集められた人達の共通点としては全員男であり、頭に黄色の布を巻いていた。


愛紗「集められた人達はあそこの天幕に集まっているようだな」


星「我々も向かいたいがどう潜入すればよいのやら」


黄色の布は何とか調達できたとしても入れるのは男だけである。


というわけで


一刀「俺が行くしかないな」


この場で唯一の男である一刀と


愛紗「鈴々、お前なら頭に布を巻けば男に見えなくもないだろう」


鈴々「わかったのだ」


男扱いされているが気にしていない鈴々


イナモ「一刀と鈴々だけでは心配じゃし、儂もついていくしよう」


イナモも共に向かうことにした。


愛紗「それでは早く戻ってくるのだぞ」


一刀「任せろって、偵察くらいなら俺達でもできる」


鈴々「たっぷり情報を仕入れてくるのだ」


イナモ「(まぁ儂はこやつらの見張りのようなものじゃがのぅ)」


そして三人は天幕の中に入ったのだが


それから一時間以上経過しても


愛紗「遅い!」


三人は戻ってくることはなかった。


桃香「まさか三人共、偵察がバレて捕まってるんじゃ!?」


朱里「それなら天幕が騒ぎになっているはずですよ」


だというのに天幕の様子は変わらなかった。


するとその時


「お~い、お主ら~!?」


ちょろっ!


雛里「あわわっ!? ネズミでしゅ!?」


桃香達の前に尻尾がキツネのようなネズミが現れると


ぼんっ!


イナモ「儂じゃ、儂じゃ!?」


ネズミがイナモの姿に変化した。


愛紗「イナモ!?」


イナモ「た┅大変じゃ!? とにかく中を見てくれ!?」


イナモが急かしてくるので桃香達は見つからないようこっそり天幕の中に侵入した。


するとそこでは┅


天和「みんな大好き~♪」


「「「天和ちゃ~ん!」」」


地和「みんなの妹~♪」


「「「地和ちゃ~ん!」」」


人和「とってもかわいい~♪」


「「「人和ちゃ~ん!」」」


天和・地和・人和「「「三人揃って、数え役満☆姉妹(しすたーず)!」」」


天和「はっじまるよ~!」


わあぁーーっ!!


そこでは黄巾党の党首である張三姉妹こと数え役満☆姉妹によるライヴが開催されていた。


愛紗「な┅何だこれは!?」


まさかの出来事に衝撃を受ける愛紗


イナモ「じゃろう、儂はこういうのは苦手じゃから逃げてきたわけじゃ」


桃香「それで一刀さん達は何処なの?」


イナモ「あやつらじゃったら┅」


イナモが続けて言おうとしたその時


地和「それじゃあみんな~、今日も元気よく言ってみよう! ほわほわ~っ!」


地和が観客席に向けて言うと


「「「ほわーっ! ほわほわ~っ!!」」」


地和に答える観客達


そしてその中に


一刀「ほわーっ! ほわほわ~っ!!」


鈴々「ほわーっ! ほわほわ~っ!!」


一刀と鈴々がいた。


愛紗「あいつら!」


桃香「遅いと思ったら何をやってるんだろうね」


すると


地和「みんな~、いつも応援ありがとう! じゃあ、恒例のおひねりの時間だよ~!」


サッ!


数え役満☆姉妹が大きなザルを持ち上げた瞬間


「「「うおぉーーっ!」」」


ヒュッ! ヒュッ!


観客達は一斉にザル目掛けてお金を投げてきた。


そしてもちろん


一刀「そりゃーっ!」


一刀もサイフ(中身は空)を投げ


鈴々「鈴々も有り金全部投げるのだ」


鈴々が一刀のようにサイフごと投げようとするが


愛紗「やめぬか!」


ガシッ!


駆けつけた愛紗達により取り押さえられた。


鈴々「にゃにゃっ!? 愛紗達、どうしたのだ?」


愛紗「どうしたのだ? ではない! サイフごと投げるだなんてお前こそどうしたんだ」


愛紗が鈴々に何故そんなことをしたのか聞いてみると


鈴々「鈴々にもわからないのだ。何だか知らないけどあのお姉ちゃん達の歌を聞いてたら何だか言うことを聞かなきゃならない気がしたのだ」


そう。実は愛紗達が侵入する前、数え役満☆姉妹による歌のライヴが開催され、こういったことに興味のないイナモは洗脳される前に天幕から出たのだが、一刀と鈴々は洗脳されてしまったのだった。


すると


人和「おひねりをくれた人にはご褒美として私達と握手ができます。皆さん、こちらに来てください」


という声が聞こえ


「「「はぁ~いっ!」」」


ドダダァーーッ!!


皆は一斉に移動した。


そして


一刀「はぁ~い!」


その中には一刀も紛れていた。


愛紗「これ一刀殿!?」


桃香「ちょっと待ってくださいよ!?」


一刀を止めようとする桃香達であったが人混みのせいで近づけず見失ってしまい、一刀はそのまま向かってしまった。


朱里「このままじゃ一刀さんが黄巾党の一員になるかもしれません!?」


愛紗「それだけは何とか阻止せねば!?」


身内から犯罪者が出てしまったらたまったものではない


だが間に合わず


天和「応援よろしくね~♪」


一刀「応援してます!」


ぎゅっ!


一刀は天和と握手をしてしまい


地和「どうも~♪」


次は地和と握手するのかと思いきや


スッ!


地和「えっ?」


一刀は地和をスルーし


一刀「応援してます!」


人和「ど┅どうも」


地和の隣にいた人和と握手すると


一刀「はぁ~、この手は一生洗わないぞ♪」


そのまま去ろうとする一刀であったが


地和「ちょっと! そこの男、待ちなさい!」


自分をスルーした一刀に対して地和は腹を立て


地和「何でちぃと握手しないのよ!」


何でスルーしたのか聞くと


一刀「だって俺、おっぱい大好きですから! かわいくても貧乳と握手しないので」


ということであった。


さすが一刀、洗脳されていようが巨乳好きなのは変わらなかったりする。


そしてこの時


愛紗「あやつったら」


駆けつけた愛紗達も今の一刀の台詞を聞いていたのだった。


朱里「胸で女の子を贔屓(ひいき)するだなんて」


雛里「あそこがもげてしまえばいいんです」


と同時に朱里と雛里からは嫌悪感を抱かれてしまうのだった。


地和「何よ! どうせちぃは貧乳よ!」


天和「ちぃちゃん、落ち着いて!?」


地和「おっぱい勝ち組は黙ってて!」


自分を選ばなかったことに激怒した地和は姉である天和を振り払い


ガシッ!


マイクを手にすると


地和「あんたなんかもう要らないわ! 他のみんな、そこの無礼な男と仲間を懲らしめてやって!!」


地和がマイクに向けて叫んだ瞬間


一刀「あれ? 俺はどうしてここに?」


一刀の洗脳が解けたのだが同時に


「お前らは敵!」


「お前らは敵!」


一刀「へっ!?」


一刀達は周りの男達から敵扱いされ狙われるのだった。


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