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乙女、人間に転生するのこと

一刀「お姉さん、ちょっとお茶でも┅」


ゴッチィーーンッ!!☆ミ


一刀「いた~い!?」


愛紗「またお前は道行く女を誘いおって!」


桃香「連れが申し訳ありませんでした! 早くお逃げください!」


女「は┅はい!?」


一刀が懲りずに美女にすれ違う度にセクハラ(胸や尻触り等)やナンパを繰り出していた。


愛紗「全く、お前は懲りもせずに同じことを繰り返しおって!」


というか上の文はほとんど前にやったことのコピーである。


一刀「だってしょうがないじゃないか、『可愛い子には告白せよ』って言葉があるくらいだしさ」


愛紗「そんな言葉があるか!」


朱里「正しくは『可愛い子には旅をさせよ』ですよ」


・可愛い子には旅をさせよ


子供を甘やかさず厳しくしろということわざである。


一刀「大体さぁ、もう国なんて適当に作った方が楽じゃね。っていう物語なんだからあっさり国を作りました。完! でいいんじゃね」


楽に終わらせたいがためとんでもないことを口にする一刀に


愛紗「貴様という奴は! 今日という今日は勘弁ならぬ!」


一刀「ひぃっ!?」


愛紗「その性根を叩き直してくれる!」


ブォンッ┅


怒りの沸点が越えてしまった愛紗が一刀を殴ろうとしたその時


「この馬鹿猿がぁーっ!!」


ドッカァーーンッ!!☆ミ


一刀「がはぁっ!?」


愛紗「えぇっ!?」


一刀は突然現れた赤いチャイナドレス姿の女の跳び蹴りを食らってしまった。


ぐいっ!


そして女は一刀の胸ぐらを掴んで持ち上げると


女「この馬鹿猿が! 久方振りに会ってみれば全然変わってないんだから!」


いきなり一刀に対して怒鳴ってきた。


桃香「あの人、一刀さんの知り合いかな?」


愛紗「さぁ? それはわかりませんが一刀を猿だと呼んでいるようですね」


一刀の正体が猿なのは桃香達くらいしか知らないはずであった。


そして


一刀「っていうか、あんた誰!?」


一刀も女については知らないため本人に聞いてみると


乙女「まだわからないの? あたしよ、乙女! 花果山(かがざん)の乙女よ!」


一刀「あぁ、乙女ねぇ┅って乙女!?」


一刀は乙女という名に心当たりがあった。


乙女


それは一刀が猿の頃、花果山にて一緒に暮らしていたメス猿である。


一刀が天界に向かった際にケンカ別れしたはずであったが目の前にいる乙女という女は猿ではなくれっきとした人間であった。


その証拠に┅


ぴらっ!


一刀「尻に猿の尻尾がねぇ!?」


一刀が乙女のチャイナドレスをめくって尻を確認したからであった。


乙女「この馬鹿猿!」


ドカァッ!!☆ミ


一刀「ぐほっ!?」


そして一刀はお仕置きとして踵落としを脳天に食らってしまうのだった。


その後、少しばかりして


何故猿のはずの乙女が人間になっているのかというと


十年近く前、まだ一刀が猿だった頃、天界に行ってお釈迦様と戦ったが返り討ちに遭って岩に封じられた。


この事は花果山にいた猿達にも伝えられ


猿「悟空様が!?」


猿「これからどうやって人間と子作りすればいいんだよ!?」


ボス猿である一刀を失った猿達は混乱した。


乙女「(悟空の馬鹿┅)」


そして乙女は皆に隠れて涙を流していたのだった。


それから数日後


乙女「神様、悟空を止められなかった責任はあたし達にあります。あたしを罰として人間に転生させてください!」


猿のままではもう二度と一刀に会えないと悟った乙女は毎晩神様に人間に転生してもらえるようお願いをした。


その結果


神様『二度と猿に戻れぬし、悟空とやらに会えぬかもしれぬがいいのかな?』


乙女「はい。あたしはそれで構いません!」


神様『よかろう』


神様に願いが通じ、乙女は人間となった。


人間となった乙女はお婆さんになっても一刀を探す決意をしていたのだがついさっき


女「さっきそこで猿っぽい変な男にナンパされたわ」


という話を聞き付け


乙女「(もしかして!)その男、何処にいますか?」


話を聞いた乙女はこの場に駆けつけたのだった。


乙女「とにかくあんたを見つけられてよかったわ。さぁ、帰るわよ!」


一刀「か┅帰るって何処に?」


一刀の手を引っ張りながら移動する乙女に一刀が聞くと


乙女「決まってるじゃない。花果山よ!」


一刀「えっ?」


乙女「猿達も心配してるだろうし、さっさと帰るわよ」


一刀「ちょ┅ちょっと!?」


そのまま一刀を花果山に連れていこうとする乙女であったが


桃香「待ってください!」


バァンッ!


桃香が突然叫び、乙女を止めたのだった。


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