一刀、曹操を激怒させ首を切り落とされるのこと
桃香の願いである平和な国を作るため旅を続ける一行
新たに妖狐のイナモを仲間に加え、一行が向かった先では┅
がやがやっ
人があふれ、何やら盛り上がっていた。
愛紗「この騒ぎは何でしょう?」
桃香「何かお祭りでもあるのかな?」
桃香の口からお祭りという言葉が出た瞬間
鈴々「お祭り! たくさん食べまくるのだ!」
イナモ「わたあめ、焼きとうもろこし、かき氷ーっ!」
一刀「浴衣美人ーっ!」
盛り上がる三人であったが
愛紗「残念だが、我々には食べる金も参加する余裕も無いからな」
愛紗がそう言うと
鈴々「えーっ!? お金が無いだなんて愛紗の管理が悪いのだ」
イナモ「もっと管理をしっかりしてくれなのじゃ」
一刀「余裕が無いだなんてしっかりしてくれよな愛紗」
三人はそれぞれブーイングを言うが
ブチンッ!
この言葉が愛紗を怒らせてしまい
愛紗「何を言うか! 鈴々、イナモ、我々に金が無いのはお前達が食べまくるからだろ!」
鈴々・イナモ「「うっ!?」」
愛紗「一刀、我々に余裕が無いのはお前が手当たり次第に女を口説いているからだ!」
一刀「うっ!?」
顔を大きくしながら三人を責める愛紗
ちなみにイナモは鈴々なみの大食間だったりする。
愛紗「よって鈴々とイナモは当分の間、食料の量を減らし、一刀は女体に触れることを禁ずるからな!」
鈴々「がーんなのだ!?」
イナモ「そ┅それだけは勘弁してくれなのじゃ!?」
一刀「女体に触れられないだなんて、もう生きていけない!」
厳しい愛紗であった。
桃香「まぁまぁ愛紗ちゃん、お説教はそれくらいにしてさ、それにどうやらお祭りじゃないみたいだよ」
桃香が指をさした先には
『歓迎、曹操様一行!』
と書かれた看板や布が貼られていた。
一刀「曹操~? 誰だそれ?」
一刀が聞き慣れない名前に首をかしげていると
町人「あんたら曹操様を知らないのかい?」
偶然出会った町の人が話しかけてきた。
桃香「曹操さんって、どんな人なんですか?」
町人「そりゃこの近辺では知らない人はいないっていうお人だよ」
一刀「俺らは知らないけどね」
愛紗「話に入るな!」
とりあえず一刀は置いといて
町人「曹操様は偉い人だよ。使える人は身分に関係なく部下として採用し、自身も武力、知力全てにおいての最強の実力者で容姿端麗。まさに完璧人間さ」
桃香「へぇ、すごい人ですね」
すると
一刀「おっさん、曹操様ってのは何処に行けば会えるんだ!」
いきなり一刀が町人のおっさんに話しかけてきた。
町人「えっ!? 今なら町の広場にいるはずだけど!?」
一刀「そうか、急ぐぞみんな!」
バビュンッ!!
一刀は物凄い勢いで広場の方に向かっていった。
桃香「一刀さんって、そんなに曹操さんに会いたいんだね」
愛紗「いや、あの顔は絶対に下心があります」
愛紗の言う通りであり
一刀「(容姿端麗の完璧人間ならボンッ! キュッ! ボンッ! のスタイル抜群に違いない! 別の場所に行く前に早く見なければ!)」
愛紗「って、お前は女体に触れるなと禁じたばかりだろ!」
その事を思い出した愛紗達は後から一刀を追いかけるのだった。
その頃広場では
長「これはこれは曹操様、こんな辺鄙な場所によくおいで下さいました」
華琳「あら、民のためを思うのは偉いものとして当然よ」
曹操(真名は華琳)が町の人々に挨拶回りをしていた。
長「何でも他の場所では妖怪が悪さしておると聞いておりますのでお気をつけ下さいませ」
華琳「妖怪?」
華琳が頭に?を浮かべると
春蘭「何を言うか! 羊羮なんて私が軽く食べてやる!」
秋蘭「姉者、羊羮ではなく妖怪だ。つまり化け物のことだ」
華琳の側近である夏侯惇(真名は春蘭)が言い間違えをすると妹であり同じく側近の夏侯淵(真名は秋蘭)が咎めるが
春蘭「妖怪も羊羮も似たようなものだ! どちらも私が食ってやる!」
華琳「はぁ、これだから頭の悪い娘ね」
実力はあるが頭の悪い春蘭に頭を悩ませる華琳であった。
するとその時
一刀「いたっ! 曹操様だ!」
一刀が広場に現れた。
秋蘭「華琳様、あの男をご存じですか?」
華琳「あんなブ男知るわけ┅」
すると
一刀「この北郷一刀、あなたに会いに来ました!」
ダダダァーーッ!!
一刀は華琳の方に向かっていき
華琳「へぇ、ブ男のわりに私に会いに来ただなんてね。その言葉に免じて握手くらいなら┅」
そして
一刀「邪魔だ!」
ドンッ!!
華琳「きゃっ!?」
華琳を突き飛ばすと
一刀「あぁ曹操様、スタイル抜群の完璧人間でございますね」
秋蘭「はぁ!?」
何と一刀は秋蘭を曹操だと思っており、手を握っていた。
秋蘭「お前、何を勘違いしている。私は曹操様ではない」
一刀「えぇーっ!?」
秋蘭「曹操様はあちらの┅」
秋蘭は華琳を指さし
一刀「あなたが曹操様でしたか、とんだご無礼を!」
一刀は謝罪しながら向かっていき
華琳「フンッ! 謝って済むとでも思って┅」
一刀「邪魔!」
ドンッ!!
華琳「きゃっ!?」
再び華琳を突き飛ばすと
一刀「申し訳ありません。まさかあなたが曹操様でしただなんて」
春蘭「は?」
春蘭に声をかけ、手を握ってきた。
実は秋蘭は華琳を指さしたのだが一刀は華琳の後ろにいた春蘭を曹操だと思っているのだ。
春蘭「秋蘭、私は華琳様なのか?」
秋蘭「姉者よ、そんなわけなかろう!」
すると
華琳「いい加減になさい! そこの男、曹操は私よ!」
ついにキレた華琳は自分が曹操だと名乗り
一刀「えっ? マジなの!?」
こくりっ!
周囲にいた人達が一刀の言葉に頷き、ようやく一刀は華琳が曹操であることを理解するが
一刀「詐欺だぁーーっ!!」
突然一刀は叫びだした。
一刀「誰か嘘だと言ってくれ! こんなちんちくりんの貧乳ツインドリルが完璧人間の曹操様なわけないだろ!?」
華琳「ちんちくりんの貧乳ツインドリルですって!!」
ツインドリルについては理解できないが華琳にとって低身長と貧乳という発言は激怒させるには十分であった。
華琳「あなた、私を二度も突き飛ばした上によくそんな暴言が言えるわね」
一刀「暴言? 俺は本当のことを言ったまでだ!」
その言葉が引き金になり
ガシィッ!!
一刀「うわぁっ!?」
一刀は春蘭と秋蘭に取り押さえられると
華琳「私に対する数々の暴言、その勇気に対し、褒美として首をはねてあげるわ」
ギランッ!
一刀に死神鎌・絶を構えるところを見せる華琳
一刀「いやだぁーっ!! ぱふぱふならまだしもそんな褒美なんていらないーっ!?」
華琳「遠慮しなくていいのよ。すぐに殺してあげるからね」
そしてこの時
桃香「あっ、一刀さんがいた!」
愛紗「あいつ、一体何を┅」
桃香達が一刀を発見したのだが
華琳「くたばりなさい!」
ズバァッ!!
一刀「ぎゃあぁーっ┅!?」
桃香「一刀さん!?」
桃香達が一刀を見つけた時、一刀の首が切り落とされたのだった。