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関羽、物凄い料理を作るのこと

桃香の知り合いである公孫賛こと白蓮に会いに幽州にやって来た一行


だが幽州では猪八戒という豚の妖怪が食い物目当てに悪さをしており、幽州を救うため、そして趙雲の下着のために一刀が猪八戒の相手をするのだった。


そしてその日の夜、とある(ほこら)の前にて


男「猪八戒様、こちらが本日のお食事になります」


料理を持ってきた男が言うと


『そこに置いておけ』


何処からか声が聞こえてきた。


『先に言っておくがこの間のようにメンマなんてくだらない料理を出したらその時は幽州を滅ぼしてやるからなブヒ!』


男「いえいえ、本日のお食事は猪八戒様が食べたことのない料理でございますとも」


男がそう言うと


『僕ちゃん┅いや、この俺が食べたことのない料理だと、それは楽しみだ。わかったからさっさと去れだブヒ』


男「はいはい。また後で皿を下げに参ります」


そして男が去った後


ばたんっ!


祠の扉が開き


猪八戒「ブッヒョーッ♪」


バッ!


祠の中から太った豚の妖怪である猪八戒が飛び出してきた。


猪八戒「最近まともなご飯が食べられなかったから僕ちゃん嬉しいブヒ♪ では早速┅」


バサッ!


猪八戒は料理の上に被せてあった布を剥ぎ取ると


猪八戒「いただきますブヒーッ!」


ばくばくっ!!


物凄い勢いで料理を食べまくった。


猪八戒「ブヒーッ! こりゃ本当に今まで僕ちゃんが食べたことのない味だブヒ♪」


猪八戒が料理を食べまくっていたその時


男「あのぅ、猪八戒様」


料理を運んでいた男が戻ってきた。


猪八戒「ブヒッ!? 僕ちゃんの姿を見られるわけにはいかないブヒ!?」


バッ!


猪八戒は慌てて祠の中に戻ると


『ま┅まだ何か用か?』


祠の中から声を出し、男に聞いてみた。


男「はい。今日の食事の品書きを伝え忘れておりましたのでお伝えします」


品書きとはメニューのことである。


『う┅うむ、今日の料理は美味しかったぞ。また食べたいから早く言うブヒ』


男「はい。では┅」


そして男は言った。


男「本日のお食事は豚マン、酢豚、豚肉使用の肉団子、回鍋肉(ホイコーロー)、フランクフルト、豚骨ラーメン、ミミガー、豚の丸焼き、豚の生姜焼き、豚足でございます」


男がそう言うと


猪八戒「ぎえぇーーっ!?」


バッ!


慌てた様子で猪八戒が祠から飛び出し


猪八戒「ぼ┅僕ちゃんに何てものを食べさせるんだブヒ!? ゲエェーッ!?」


いきなり吐き出した。


実は先程男が言った料理は全て豚という共通点がある。


つまり猪八戒は共食いしてしまったのである。


すると


男「ブフッ! 豚が豚を美味しいだなんて笑わせてくれるぜ!」


男は急に笑い出した。


猪八戒「おのれ! この猪八戒様を馬鹿にするだなんて何者だブヒ!」


猪八戒が男に聞くと


男「俺の正体か? そいつはな!」


バサッ!


男が服を脱ぎ捨てると


悟空「妖怪退治で有名な悟空様だ!」


そこに一刀こと悟空の姿が現れた。


実は男は悟空の変装である。


猪八戒「ご┅悟空だと!? お前があのお釈迦様に挑んで返り討ちに遭ったとかいう馬鹿猿ブヒか!?」


悟空「どんな噂が流れていやがるんだい! まぁいい、おいブタ、俺の特製料理は旨かったかい?」


そう。実は猪八戒が食べた料理は悟空の手作りであり味見した桃香達からは絶賛の評価を得た。


ちなみに


愛紗「一刀にばかり任せられん! 私も料理作るぞ!」


と、愛紗が厨房に入ろうとしたのだが


桃香「あ┅愛紗ちゃんは休んでようよ!?」


鈴々「そ┅そうなのだ。悪い妖怪退治に愛紗が疲れちゃダメなのだ!?」


愛紗「そ┅そうですか」


桃香と鈴々に止められたのだが


愛紗「(しかし、一刀にばかり任せられぬな)」


こっそり料理し、料理の中に混ぜたのだが残念ながら食べられていなかった。


悟空「とにかくブタ、お前は俺が下着を得るために倒させてもらうぜ!」


下着のためとはいえ、いつになく本気な悟空


愛紗「(あいつ、こんな時にまで)」


桃香「(あの台詞が無ければ少しはマシだったのにな)」


そんな悟空を隠れて見ながら呆れる桃香達であった。


すると


猪八戒「ブヒヒッ! 馬鹿な猿め、僕ちゃんの妖術を見せてやるブヒ!」


シュッ!


そう言う猪八戒は印を結び


猪八戒「ブッヒーーッ!!」


力を込めた瞬間


ズズズッ┅!!


悟空「なぁっ!?」


突然猪八戒の体が怪獣のように大きくなってしまった。


巨大猪八戒「ブヒヒッ! 僕ちゃんは飯を食えば妖力が増していくんだブヒ! 大きくなるなんて朝飯前だブヒ!」


ブォンッ!


猪八戒は悟空を掴もうとするが


悟空「ハァッ! このブタめ、調子に乗るんじゃねぇぞ!」


ドカァッ!!


悟空は猪八戒の手をかわし、一撃を食らわせるが


巨大猪八戒「ブヒヒッ! 痛くも痒くもないブヒ!」


悟空「なぁっ!?」


猪八戒にダメージを与えることはなかった。


巨大猪八戒「そらよっ!」


悟空「うわっ!?」


ガシィッ!!


そして悟空は猪八戒に捕まってしまうと


巨大猪八戒「お前も食べてやるブヒ!」


ばくんっ!


そのまま猪八戒に食べられてしまった。


桃香「あぁっ!?」


愛紗「くっ!? 加勢するぞ悟空!」


鈴々「お兄ちゃんを助けるのだ!」


趙雲「ハァッ!」


悟空を助けるためたまらず飛び出す愛紗達であったが


巨大猪八戒「ブヒ! まだ食ってなかった料理があったブヒか」


猪八戒は愛紗達に目をくれず、残っていた料理を見ると


巨大猪八戒「飯は一つでも残すといけないからな、こいつを食って更なる力を手に入れてやるブヒ!」


ばくんっ!


残っていた料理を食べてしまった。


そしてそれは┅


愛紗「私の炒飯(チャーハン)が!?」


桃香「えっ!?」


愛紗作の炒飯であった。


巨大猪八戒「ブヒヒッ! これで僕ちゃんに更なる力が┅」


そして愛紗の料理を食べてしまった猪八戒は┅


巨大猪八戒「うげーっ!?」


突然お腹を押さえて苦しみ出すと


巨大猪八戒「な┅何なんだ!? この世のものとは思えないほど不味い料理は!? こいつを作った奴は食材に謝れブヒ!?」


愛紗の料理を批判し、苦しんでいた。


巨大猪八戒「は┅早く吐き出さないと!?」


急いで食べた炒飯を吐き出そうとする猪八戒であったが


巨大猪八戒「ブヒッ!? 吐き出せないブヒ!?」


何故か吐くことができないでいた。


すると


悟空「出させてたまるかよ!」


食べられた悟空が猪八戒の喉を分身を使って塞いでいたからであった。


悟空「脱出成功だな」


そして猪八戒が大口を開けているうちに脱出する悟空であった。


巨大猪八戒「は┅吐かせてくれブヒ!? でないと┅!?」


すると


シュルルッ┅


猪八戒の体がどんどん小さくなっていき


ちょこんっ!


縮小猪八戒「ブヒ!?」


最終的に元より小さな10センチくらいにまで縮んでしまった。


猪八戒は旨い料理を食べれば妖力が増すが逆に不味い料理を食べると妖力が無くなっていき逆に小さくなるのだ。


悟空「さぁて、ミニブタちゃん、食われた仕返しをしてやるぜ!」


縮小猪八戒「ブヒィッ!?」


悟空が猪八戒に迫ったその時


愛紗「待て悟空!」


愛紗が悟空を止めた。


悟空「どうした愛紗? 言っておくがこいつに情けは無よ┅」


と、そこまで言いかけて悟空は言葉を止めてしまった。


何故ならば┅


愛紗「止める? いや、そいつは私が倒してやる!」


ゴゴゴッ┅!!


折角作った料理を批判され、顔が夜叉のようになった愛紗がいたからだ。


愛紗「このブタぁっ! 私の料理のどこが不味いだと! 桃香様と鈴々はちゃんと食べてくださるぞ!」


ドガバキンッ!!☆ミ


縮小猪八戒「ブッヒィーーッ!?」


怒りまくる愛紗によってボコボコにされる猪八戒


ちなみに桃香と鈴々が愛紗の料理を食べているのは真実を知ると本人が怒るからである。


何はともあれ、無事に猪八戒を退治した桃香達


ちなみに猪八戒は今まで食べた分、タダ働きをさせられるのだった。


そして残るは


一刀「約束通り下着おくれ!」


一刀が趙雲から下着をもらうだけなのだが


趙雲「うむ、では渡そう┅」


ところが


趙雲「と言いたいところだが、実は私は下着を着けぬ派でな、だから渡せぬ」


一刀「何ぃーっ!?」


というわけであった。


趙雲「しかし、代わりの褒美として私がお主らに同行しようではないか」


桃香「えっ!?」


白蓮「お┅おい趙雲!?」


趙雲「すまぬな伯珪殿、伯珪殿の側よりもこの者達と共にいた方が面白そうなのでな」


面白いという理由で白蓮の客将から桃香達に同行することを決めた趙雲


趙雲「というわけで世話になる。そして皆に私の真名である(せい)を預けよう」


桃香「よろしくね星ちゃん」


そして一通り真名を預けあった後


一刀「な┅納得できるかぁーっ! こうなったら下着ではなくその服を寄越せーっ! くんくんしてやるーっ!」


狂った一刀が星に襲いかかろうとするが


ドッカァーーンッ!!☆ミ


愛紗「いい加減にせぬかこの変態!」


一刀「うぅっ┅!?」


星「ハハハッ! やはり面白き一行だな」


一刀は愛紗に殴られ、その様子を見て笑う星であった。


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