石猿、人間と子作りする方法を学ぶため仙人の元へ行くとのこと
どうも西森です。
内容は相変わらずですが好きに執筆させてもらいます。
昔、むかし
日本でいうなら原始時代の頃の中国
中国の花果山という山の頂上に大きな卵のような石があった。
そしてある日の頃
ビッシャァーーンッ!!
その卵の石目掛けて雷が落ち
ウッキィーッ!
石の中から一匹の猿が生まれた。
これには天界から地上を監視している神々も驚き
神A「あんな理不尽な奴は殺してしまおう!」
神B「いや、捕まえてテレビ局に売り飛ばしてしまおう」
様々な意見が出るなか
裁判長「判決!ただの猿なので放っておいても問題無しとする!」
たかが猿一匹ごときに慌てる必要はないとして放置することにしたのだが、この結果が後に天界が大変になることを神々は知らなかった。
それから数年後
石から生まれた猿は腕っぷしが強いのと他の猿よりかは頭がいいことで花果山に住んでいた猿達のボスとなり、他の猿達を率いて┅
石猿「さぁみんな、今日はあの町へ孕ましにいくぞ!」
ウッキィーッ!!
町を見かけては女を襲い子作りを迫っていた。
しかし、やられてしまった女も他はともかく石猿に襲われた時は何となくだがいい顔をしていたという。
猿「ボス、今日もたくさん子作りしましたね」
石猿「ハーハッハッ!この世は猿の時代だぜ!」
調子に乗りまくる石猿に対し
?「バッカじゃないのあんた」
唯一反乱する勢力を率いている猿がいた。
それが乙女というメス猿である。
石猿「何だよ乙女、俺に逆らうってのか」
乙女「あんたが何人子作りしようが所詮はただの猿、子供なんて作れるわけないじゃない」
確かに乙女の言う通りであった。
石猿「そ┅そうだった!?女達が喜んでいるから子作りできているのかと思ったぜ」
乙女「だからさぁ、子作りするなら人間じゃなくて猿と、できれば私が相手をしてあげ┅」
この乙女は石猿と幼馴染みの関係であり片想いなのだがツンデレであった。
乙女は勇気を出して自分と子作りするよう言うが
石猿「だが、この広い世界なら猿と人間が子作りできる方法が必ずあるはず!俺はそいつを探しに旅に出るぜ!」
乙女「ちょ┅ちょっと!?」
こうして石猿は乙女が止めるのも聞かずに子作りできる方法を探しに旅立った。
猿「また振られちゃいましたね♪」
乙女「うっさい!」
そして石猿は猿でも人間と子作りできる方法を探しに旅立ったのだが
当然ながら広い中国とてそんな方法なんてあるわけもなく諦めかけたその時
男「そういえばこの先の山に仙人様がいるって聞いたな」
石猿「仙人様だと!」
男「あぁ、仙人様なら仙術とやらで色々できるからもしかしたら┅」
と男が言いきる前に
バビュンッ!!
石猿は仙人がいるという山に向かった。
そしてついに
石猿「ここがその仙人がいる場所だな」
石猿は仙人のいる場所に着いた瞬間
石猿「たのもう!仙人、出てこいや!」
仙人のもとへ殴り込んだ。
須菩提祖師「何じゃ騒々しい」
石猿「あんたが仙人か?」
須菩提祖師「左様、儂は須菩提祖師という仙人である」
石猿「仙人は仙術であらゆることができるって本当か?」
須菩提祖師「うむ、まさにその通り。仙術にできぬことなんてない」
と言い切る仙人に対し
石猿「だったら猿でも人間と子作りできる方法を教えてくれよ!」
とんでもないことを聞く石猿であったが
須菩提祖師「は?いま、何と申した?」
石猿「だから、猿でも人間と子作りできる方法を教えてくれよ!」
この答えに仙人は困ってしまった。
こればかりはいくら仙術でもできるわけないからである。
しかし
石猿「あれぇ、もしかしてできないの?さっきは仙術にできないことなんてないって言ったくせにとんだ嘘つき爺さんじゃないか、みんなに言いふらしてやる。あんたはエセ仙人だってな」
そこまで言われては黙っているわけにもいかず
須菩提祖師「待て、仙術は代々弟子に教えるもの、弟子でないものに教えるわけにはいかないのだ」
それを聞いた石猿は
石猿「わかった。なら俺はあんたの弟子になる!そして猿でも人間と子作りできる方法を教わるんだ!」
仙人の弟子になることにした。
須菩提祖師「(どうしよう!?)儂の弟子となるからには猿という名はいかぬな、ならば名として今日から『悟空』を名乗るがよい」
こうして石猿は名を悟空とし、無理矢理ながらも仙人の弟子になった。
それから数年後
子作りの方法を知りたい悟空は勉強熱心で仙人が時間稼ぎのために出したあらゆる仙術を学んでいた。
悟空「フフフッ、変化の術と觔斗雲を呼ぶ術をマスターしたぜ!さぁ仙人、そろそろ子作りの方法を教えてくれよ!」
しかしそんな方法なんて元から無いため
須菩提祖師「よし、ならば卒業試験として觔斗雲に乗って地球を一周してきなさい。そしたら子作りの方法を教えてあげよう」
悟空「ホントだな!それじゃあ行ってくるぜ!」
バビュンッ!!
話を聞いた悟空は觔斗雲で飛び出し、あっという間に見えなくなってしまった。
須菩提祖師「やれやれ、これで一月は時間稼ぎができるな」
と、安心する仙人であったが
悟空「おっと、おやつを忘れたぜ」
觔斗雲で飛び立ったはずの悟空がUターンしてきて
須菩提祖師「全くあの猿め、儂が時間稼ぎとして用意した課題を次々とクリアしおって、しかし猿でも人間と子作りできる方法なんていくら仙術でもできるわけなかろう。さて、猿が戻る前に逃げる用意でも┅」
と、ここで仙人は気付いてしまった。
須菩提祖師「あっ┅!?」
悟空が窓の外にいたことに
悟空「テメェ、何が仙術にできないことはないだぁ!俺を騙していたっていうのかよ」
須菩提祖師「い┅いや!?それは!?話せばわかる!?」
悟空「話すことなんてないんだよ!このエセ仙人がぁーっ!!」
ドッカァーーンッ!!
騙されていたことに激怒した悟空は仙人の住み処を破壊し
須菩提祖師「ぐふっ!?」
悟空「もうこんなとこ二度と来るもんか!」
仙人を叩きのめし、觔斗雲でそのまま去っていくのだった。
悟空「全く、余計な時間と字数使っちまったぜ。しかし、このまま帰ったら乙女に馬鹿にされちまうな」
どうにかしようと考えている間にあっという間に花果山にたどり着いてしまい
とりあえずいいわけでもしようかと考えていると
猿「あっ、ボス、お帰りなさい!?」
悟空「そんなに慌ててどうしたんだよ?」
一匹の猿が慌てた様子で駆けてくると
猿「突然妖怪が攻めてきて乙女を含めた仲間を拐っていったんです!?」
悟空「何だって!?」
帰ってきて早々、とんでもないことが発生していたのだった。
そしてこの時、別の場所にて
オギャアッ!オギャアッ!
後に蜀の国の王となる劉備が生まれたのだった。