先生の蘊蓄
相も変わらず思いつきです
時間は少し進み
〜闉摣中学の授業4限目〜
雅人の苦手な社会の授業が今日もやってきた...それはもう、いつも高校で言う赤点同様の点数ぐらいに
だが、今日の先生の話はなんだか面白い...と言うには不謹慎だがとても興味深い話だった
「お、キリのいいところまで来たからちょっとここでこのラインラントの話を休憩替わりに入れておこう!
興味ないやつは寝てていいぞ〜」
と曽根先生は雅人にとって素晴らしい一言を最後につけた
「よっしゃ寝るz「んん?言葉にいちいち出さなくていいんだぞぉ??」
(生徒達の笑いが起きる)
と先生は雅人の一言に被せるように言った
「あ、あはは〜、ツイホンネガ...」
「発音誤魔化して本当のこと言うんじゃない!」
先生のツッコミが今日も冴えていたと安心しながら意識は落とさず机に突っ伏す雅人
「とにかく、本題に入るぞ〜」
キリがないのですぐ話すと少し急ぐ先生
「ラインラントはだな、まず日にちの話をすると1939年9月1日にドイツがポーランドに侵攻、
9月3日にフランスとイギリスがドイツに対して宣戦布告し、
軍を動員してフランス・ドイツ国境とフランス・ベルギー国境沿いに大規模な陸軍部隊を広げたんだ
戦闘休止状態、要するに敵どうしで睨み合ってるはずの状態が長引くにつれて、
国境をはさんで向かい合う将兵たちも戦意つまり戦う意欲が低くなって、
両方の兵士たちがタバコや菓子を交換し合うような光景も珍しくなくなり、
敵前で堂々と日向ぼっこをするようにもなった。
戦争状態にあり、しかも国境を接しているにもかかわらず、だ...ここから『まやかし戦争(いかさま戦争)』との名が生じたらしい。」
なんだその戦争は?それは実際そこにいた人達はどんな気持ちなんだろうか...といつの間にか先生の話に聞き入って考える雅人
「なんだか悲しいとは思わないか?
この人たちは組織として戦いに出たんだ、
個人じゃあない、こんな状況だから、生きる意味について考える暇も余裕もなかったかもしれない、
そこで恨みを持ってもない、何もない相手と知り合った...いや知り合ってしまったんだ、
そして最後は撃ち合ってしまった...
もちろん、当たりにくいように撃ち、躊躇した人が居たらしい........ある意味最も残酷だろ?」
その最後の言葉に雅人は鳥肌が立った
中学生にはちょっと過激じゃないか?
内容が難しくないか?と
雅人は因果スキルによって弄った頭によって直ぐに本質が理解出来た、だから余計にそう思ってしまった
「そんな残酷な例え話で道徳の授業かよ〜」
だが雅人は軽く返した
「む、まあ残酷だが過去から学ばなければ行けないのは事実だぞ」
キーンコーンカーンコーン
そんなこんなで授業も終わりを迎えた