プロローグ
これは、アンリ様主宰の「告白フェスタ」参加作品だった「コミュ障の俺が婚約!? 無理だってば!」の連載版です。
連載に当たり、読み切りとは設定が一部異なっております。
EX:主人公の母が夭逝した。専属侍女がいる。
わたしは、アーシュラル・サルード。
サルード公爵家の一人娘です。
わたしには、もう弟も妹もうまれることはないのだそうで、お父さまからは「お前が跡取りだ」と言われています。
今日は、わたしが5才になったので、へいかにごあいさつに来ました。
貴族の跡取りは、5才になるとへいかにごあいさつにお城にくることになっているんです。
わたしは、公爵家の跡取りとしてはずかしくないごあいさつをしなければならないので、きちんと練習してきました。
「サルード公爵家が一子、アーシュラル・サルードにございます。
へいかには、ごきげんうるわしゅう。
わがしんめいをとし、王国のあんねいを守ることをちかいます」
「大儀であった。
以後も励むよう」
はあ。
ドキドキしました。
これでわたしは跡取りとしてみとめられたんですね。
お父さまは、ほめてくださるかしら。
「アーシュ、よくやった。
では、帰るとしよう」
よかった。お父さまにほめていただけました。
ほっとして、お父さまの後ろをあるいて馬車に乗ろうとしたら、ひひーんと声がして、馬が立ち上がりました。
前足があんなに高く…俺の胸に降ってくる…。
「いやああああああ!」
目の前が…暗く…
1話は、今日の午後零時ころにアップします。