見破る女リーゼロッテ
「残念ね、私は入室許可されてるのよ」
高飛車な言葉と共に入室してきた者はリーゼロッテだった。
相変わらず偉そうな女だなあ。
「お前ってわかったから禁止したんだけどなー、また股間蹴られそうだし」
偉そうにふんぞり返る女に軽く挑発をする。
顔を眺めていると眉がへの字になっていくのが見えた。
おー怖い怖い怒ってるな―と思いながらもここに来た訳を聞くことにした。
「大体ここに何の用だ?」
するとリーゼロッテはもじもじと頬を染めている。
この時点で俺は少し勘付いてしまった。
(もしかして告白か!?)
自慢じゃないが俺は今まで特定の異性と付き合ったことが無い。
それどころか友達が一人としていた事も無い。それなのにいきなり付き合ってもいいものだろうか。
(やはり最初は友達からがいいのでは……?)
そんな風に一人で妄想を進めているとリーゼロッテから話を切り出された。
「実はね、あんたって十年前にマスクザ渡辺って名前で出場してない?」
的を射た質問に俺の心臓はドキリと悲鳴をあげた。
リーゼロッテの様子を見る限り幸いな事にまだ確証はないようだ。
さて、どうしたものか……。
「お前はどう思うんだ?」
俺は逆にリーゼロッテに問いかけることにした。
最初は悩んでいたリーゼロッテだったが、やがてもじもじと動きだし俺のことを称賛しはじめた。
「だって……アンタ強かったから……尋常じゃないぐらい」
いつも強気なリーゼロッテとは思えない反応に俺は面を食らう。
普段からこんな反応をしてればモテモテだろうに。
「俺は特別だからな」
当然と言わんばかりにふんぞり返って答える。
「で、本当はどうなの?」
上手いこと話を誤魔化せたと思ったがだめだったようだ。
どれだけ本気なのかが気になり、じーっとリーゼロッテ見つめるが澄んだ瞳が俺のことを見つめ返してくる。
『コイツにはあまり隠し事をしたくないな』と思った俺は本当の事を話すことにした。
「ああ、俺だぞ」
大人しく認めると嬉しそうな表情を浮かべたリーゼロッテは『やっぱり』と言わんばかりに跳び跳ね上がる。
先程の澄んだ瞳とは違い『フフンどうよ!』と言わないばかりのドヤ顔に俺は思わず吹き出してしまう。




