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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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リセットエンド

作者: シャドウ
掲載日:2026/06/22


【1人目】


「オラ!もっと泣けよ!」


殴られ蹴られ、地面に倒れても暴行される。謝っても泣いても許されず、ただ受け入れるしか無かった。どうしてこうなったんだろう。


「コイツ、男でもイケる口でよ。…おい、やっていいぞ」

「た、助け…」

「助けなんて来るわけないだろ?お前のした罪を受け入れろ」


複数の男から酷い事をされ続ける。首を絞められ腕を折られ足を折られ、逃げる事も許されない。舌を噛み切らない様にか、口にはタオルを巻かれる。

抵抗しないでいると、お腹や頭を蹴られる。

痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、痛い、苦しい、痛い、苦しい、苦しい…。


「ギャハハ!コイツ失禁しやがった!面白すぎんだろ」

「…あっ…あ…」

「これで終わったと思うなよ?これからもっと楽しい事してやるよ」


そして。僕は最後まで苦しめられて死んだ。



ーそして。また、彼の暴行の所から始まる。終わる事無いエンドレスループ。身体が正常になる感覚から、痛みに変わる感覚。何十、何百と暴行される度に、僕の心は死んでいった。逃げ場なき世界。

脱出の糸口さえ見つからない。僕は、僕という人格を失った。


『力をやろうか?』


突如、頭の中に声が聞こえる。

…欲しい。力が欲しい。理不尽な暴力に耐える力、抗う力が欲しい…!!!


「なんだ…?あ?」

「君たちはやりすぎた。終わりにしよう」


謎の声。そして、身体中に溢れる力。使い方も分かる。不思議な感覚。


僕の頭を抑えつけていた手を振り解き、男の顔面を蹴り上げる。強く蹴り過ぎたのか、頭が吹っ飛んでいた。


「ひっ!」「ば、バケモンだ!」

「逃がさない。お前らも僕の痛みを味わえ」


ターゲットの男以外は瞬時に始末する。男の足を折り、逃げれなくする。男は命乞いをしていたが、僕の心は擦り切ってしまっている。人の痛みなど関係ない。痛かろうが泣こうが喚こうが、僕はこの手を止める事はないだろう。

僕がやられて来た事をやっている内に、男は息絶えた。


…まずは、1人目。


【2人目】


過去の僕の記憶が蘇る。1人目に復讐を終えた僕は、次のターゲットの元に向かっていた。

僕がクラスを笑わせたのが気に入らなかったのか、ソイツは僕の口を針で突き刺して来た。

そして、身体中に穴を何度も何度も何度も何度も何度も刺して来た。

なので、僕も同じ事をしよう。

…僕の身体は特殊だった。痛みを受けてもすぐに回復する。死んでしまっても記憶を引き継ぎ、戻って来る。その間、相手も記憶を引き継いでいる。

飽きたのか、2人目のソイツは1人目に僕を引き渡していた。

…許さない、逃がさない、必ず仕留める。


「お、お前!どうしてここに居るんだよ!!」


ソイツは、僕の姿を見ると酷く怯えた様子だった。


「た、たのむよ…俺は命令に従って…」

「関係ない。さようなら」


僕にしたことを、数回やり返しただけで身体中に穴が空いたソイツは息絶えた。…足りない。満たされない。次



【3人目】


「わ、私が何したっていうのよ!!」

3人目は女だった。

僕と肩がぶつかったという事だけでイチャモンをつけてきて、周りの男に僕を抑えつけさせ、何度も顔に唾を吐いてくる。そして、僕の股間をハサミで何度も刺して来る。耐え難い痛みが、僕を襲う。


「ほら、この前みたいにハサミで刺してきなよ」


逃げ回る彼女。追い詰め、壁に倒れ込む女。女の前にハサミを投げ渡す。しかし、抵抗する気が無いのか泣いて謝って来るだけだった。

「他人の痛みが分からないヤツが他人に痛みを与えるな」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

「許しません」


女が拾わないので、僕がハサミを手に取る。そして、女の股間に向かってハサミを何度も突き刺す。血が飛び出てくる。

「うわ、汚いね、どうしたの?僕を刺した時は笑いながらやってたよね?」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい、痛い、痛い、痛い、助けて…「助けません」」


そこで、女は息絶えた。


…足りない。満たない。


【4人目】


またも女だった。

僕が告白しただけで笑いものにして、クラス中に広めてしまう。地味な見た目だったのに、急にギャルっぽくなって僕を罵倒する。そして、汚い言葉で僕の心を抉りまくった。


「許してよ…」

「許しません」


女を捕まえ、手足を縛る。肉体的に痛みを与えられなかったので、僕も今回はそうすることにしよう。


警察も近づかない場所、法が通じない場所。

そこには、家を無くし正気が無いホームレスが住んでいる地域。そこに女を連れて行く。


「待って!謝るから!!そ、そうだ!今から私と付き合いましょう?ほんとはアナタの事好きだったの!ね?好きに身体触っていいから…」

「ビッチが口を開くな耳障りだ。そんなに触って欲しいなら彼らに頼みな?」


女をホームレスの男達の前に放り込む。すると、女に群がる様に男達は女を取り囲む。


「い、いや!た、助けて!触らないで!!」

「ごめんなさい!助けて!助けて!助けて!」


そして、僕はその場を去った。全然面白くない。こんな事をして何が楽しいのだろうか?

…次で最後。



【5人目】


アレはいつだったか。不思議な力を貰えるという神社に、彼と行った時だった。光が僕の身体を包み、痛みを受けても治る身体、例え死んでも記憶を引き継いで生き返る力。それを受け取った時、彼は僕に酷い事をする様になった。

彼の事は親友だと思っていた。だけど、彼は「俺の女を取った報いだ」と言って、僕をイジメの標的にした。彼の彼女を取った覚えはない。彼と付き合っているのに、僕に告白してきたから断ったまでだ。

なのに、彼は僕の言う事を信じてくれなかった。


彼の父は、僕の両親の雇い主だった。彼の父は、僕の両親をリストラにし、身に覚えの無いことを吹き込んでいた。僕が万引きをしただのレイプをしただの、無いことを吹き込みまくった。両親は心が壊れた。そして、両親は僕を捨てた。

弁明しても許されない。謝っても許されない。誰に頼っても味方になってくれない。それでいて、僕を解剖しようと言う人まで出て来る始末だった。


 僕は、どうしたら良かったのだろうか。この世界は理不尽で覆い尽くされている。だけど、努力をする人には少ない可能性だが報われる事もある。なのに、僕には努力をする方向性も、意味もなかった。なぜなら、僕に誰も興味を持ってないからだ。さらには、僕を敵として世界が認知していたからだ。

この世界は残酷で狂っていた。


「…俺を殺すのか?」

「そうだね、殺すよ。君のしょうもない事で僕の人生は壊れた。元には戻らない」

「…そうか。やるならやれよ。後悔はしてない」

「キモ。バイバイ」


一撃で終わった。復讐を終えたはずなのに全然スッキリしない。逆に、色々考えさせられて不愉快だ。


『力、返してもらうぞ』


また、謎の声が頭に響く。そして、僕から力がスーッと抜けていく。


『代償を頂こう』


僕は、そこで永久に目覚めなかった。

ようやくこの腐った世界とお別れが出来る。


『代償は、リセット。今まで繰り返された日々をやり直す。永久に牢獄に入ってろ人間』


サイクルに人は抗えない。人の波は強大で、波に向かって泳いでも戻されるだけである。人はそうやって大人になって、繰り返す日々を過ごして死んでいく。


さようなら。

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