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猫課長( ΦωΦ )  作者: 櫻木サヱ


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15/15

自宅あるある

夜20時。

加藤課長は静かに自宅のドアを押し開ける。

会社では威厳たっぷり、青い瞳とピンと伸びた背筋で部下たちを統率する姿しか見せない。

だが、自宅に一歩入ると、その硬さはわずかに和らぐ。


まずはソファの上に軽やかにジャンプ。

(ここは安全な着地点…うむ、完璧だ)

前足を揃えて着地。

床に散らばるペンや小物に目をやると、前足でちょいっと触って整理する。

部下に見せたら、確実に「可愛い…!」と叫ばれる仕草だが、課長本人は「整理整頓の効率を上げているだけ」と心の中で言い張る。


キッチンに向かうと、食事の準備が目に入る。

缶詰の音に耳がぴくりと動く。

(食事のタイミングを逃すわけにはいかぬ…)

フードボウルに目をやると、目を細めて一瞬の期待感を漂わせる。

威厳は崩れない。可愛いと自覚することもない。


テレビをつけると、偶然猫番組が流れていた。

課長(心の声:あの動きは非効率…しかし…)

目を細めて見入る。

内心、ついクスッと笑ってしまうが、当然外には出さない。

「観察だ」と心の中で分析している。


夜の毛づくろいタイム。

背中を丸め、前足で顔をちょいちょい。

会社での厳格な姿とはまるで違う、猫らしいしなやかな動き。

課長は「体のメンテナンス」と称して冷静に処理しているだけだが、見た者がいたら間違いなく萌え悶える。


読書タイム。

机の上で資料や本を整理する。

前足でちょいっと押す仕草が自然すぎて、ふとした瞬間に可愛さが滲み出る。

自覚は一切なし。あくまで“効率のため”だ。


ベッドに入る前、窓辺で外を見つめる。

月明かりに照らされ、背筋は会社の時と同じくピンと伸びる。

軽く伸びをすると、毛並みがふわっと揺れ、柔らかい印象になる。

この姿を誰かに見られたら、部下たちは間違いなく心を撃ち抜かれるだろう。


布団に潜り込み、丸くなる。

前足をチョイっと折り、顔を丸めて静かに呼吸。

(今日も部下たちが無事に仕事をこなした…よし、明日も頑張らねば…)

威厳ある猫課長の自宅での一日は、こうして静かに終わる。


寝息は穏やかで、全身の毛がわずかに揺れる。

誰も見ていないが、家では自由に猫らしい姿を楽しむ課長。

外では見せない柔らかさと、威厳ある態度のギャップこそが、真の加藤課長の魅力である。


――加藤課長、自宅では完全に猫らしさ全開。

威厳と可愛さの絶妙なバランスで、今日も部下たちの心は知らずに癒され、尊さが増すのであった。


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