物語はいつも、日常と幻想の狭間から顔を覗かせます。第18話は「屋上と光冠の都」。校舎の屋上で交わされる無邪気な笑顔と、夜空を裂くように広がる光の都が描かれます。指先で未来を指し示す少女の姿は、現実と夢を繋ぐ導き手のように輝き、読者を二つの時間へと誘います。
夏の朝、校舎の屋上に吹き抜ける風が髪を揺らし、青い空と街並みを背景に彼女は振り返る。
挑むような瞳と眩しい笑顔。
指先をまっすぐこちらに向けて挑発的な表情で
「次は君の番だよ!」
と声を弾ませる。
手招く仕草に応えるように、街の喧騒が遠くから響き、日常が舞台のように輝きを帯びていく。
誰かに背中を押してもらうだけでなく、自分が誰かを導く存在にもなれる。そう気づかせてくれる一瞬が、朝日の中で確かに芽生えていた。
