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ガールズクロスライン 第12話(夜) グラウンドと星の港町
気づけば、僕たちは崖の上に立っていた。
眼下には海に面した港町が広がり、家々が無数の灯を瞬かせている。
頭上の空には、散りばめられた星々が溶けるように輝いていた。
彼女は街を指さし、笑った。
「ほら、ここだってスタートラインだよ。だって夜は、夢が始まる時間だから」
星と港の光が混ざり合い、彼女の輪郭を柔らかく照らす。
「朝も夜も、どっちもわたしたちの未来に繋がってる。境界線なんて、ほんとはないのかもしれないね」
その言葉に、胸が熱くなる。
——彼女はいつだって、境界を越えて未来を指し示す存在なのだ。
お読みいただきありがとうございます!
第12話で「ガールズクロスライン」第一部はひと区切りとなります。
朝と夜の境界線を行き来する少女たちの物語は、まだ続きます。
次の章でも、また新しい光景でお会いしましょう。




