前へ目次 次へ PR 21/57 ガールズクロスライン 第11話(朝) 鏡の道と光の都 朝と夜 二つの時間を行き来する物語「ガールズクロスライン」第11話です。 今回は、水たまりに映る朝空と、星々の光が降り注ぐ都を描きます。 雨上がりの道に大きな水たまりが残っていた。 空と電線と街路樹が逆さに映り込み、まるで新しい世界が足元に広がっているようだった。 「おーい! ほら、こっち見て!」 制服姿の彼女が笑顔で駆け寄り、ピースサインを決める。 「ね、面白いでしょ? 地面にもう一つの空があるなんて!」 その姿が鏡面に映り、現実と映像の境界が揺らいだ。 「わたしたちって、どっちに立ってるんだろうね」 茶目っ気のある声に、胸の奥が不思議とざわつく。 水面がきらめき、彼女の笑顔と空の青さが一体になった瞬間、僕は気づいた。 ——朝は、いつも二つの世界を重ねて始まるのだと。