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瑞穂の海に抱かれて
プロローグ
それは、嵐のように私の脳内をかき乱した。
何重もの記憶と共にそれは私を包み、乱し、そして柔らかく包み込んだ。
「ああ、そうだ。そうだったのだ。私はこれを忘れてはならない。決して。この惑星のために、この惑星に生きるすべてのものたちのために。この惑星を取り巻くすべての存在のために、、、」
「私は余さず語り残そう。それがきっと私の生きる意味。貴方との約束だと思うから。もし違ったならば、そちらに帰ったときに貴方は私を叱るのでしょうか?それとも、笑い飛ばしてくださるのでしょうか?その時を楽しみに、私はこれを為しましょう。」
春のような優しい風が私を包み込んだ。周りにはただ美しい草原と空の青、遠くに光輝く青い海があるだけだ。それがたまらなく愛しく、切なく涙が溢れた。
「さあ、ここから始めよう。愚かな私の、いや、人間の物を」