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詩笠葵に勝つのは難しい  作者: 田中淳
1/1

イマイチ男子の下剋上

 俺には好きな女子がいる。

 それも入学してからずっとだ。


 彼女の名前は詩笠葵

 容姿端麗、成績は学年1位、そのうえ人当たりが良いこともあり、詩笠に惚れたことのない男はいないと言われるほどだ。まさに高嶺の花である。

 対して俺は、「2次元のオタクみたいな顔してるよな」とよく言われ、成績は学年27位。

 しかしここ優律高校は国内有数の進学校とも言われており、俺は全国的に見れば頭の良い方だ。

 しかし1位と27位とでは雲泥の差であり眼中にないであろう。


「なぁ綾瀬。どうやったら顔って2次元のイケメンになるかな」

 俺は学校随一のイケメンであり、友人である綾瀬との帰り道に問いかける。

 綾瀬は

「整形すれば!」

 なんでこいつは簡単にそんなことを言えるんだ!

 普通は「今のままでもいいと思うけど」とか思ってなくても言うもんだろ。クソイケメンが。

 俺は怒りを堪えながら言う。

「でも整形ってゲームのチートみたいで抵抗あるんだよな」

「そうかなぁ...? ところでなんでそんなこと聞くの?」

 俺は答えるのを少しためらったが

「い、いやぁ気になる人ができたって言うか好きな人っていうかなんていうか...」

「え!だれ?!だれ?!」

 やはり食いついた。まあ無関心なやつよりかはいいが。

「言わねぇけどさ、なんというか、あっちから少しでも認識して欲しくて」

「じゃあもうちょっと簡単な所からやっていったら?努力次第でなんとかなるやつとかさ」

 こいつは稀にいいことを言う。

「そうだよな」

「先城くんは顔もイマイチだし」

「うるせぇぇぇ!」

 ここで綾瀬とは別れる。


 家に着いた俺はずっとさっきの言葉が頭から離れなかった。

「努力次第でなんとかなることかぁ」

 筋トレ?いや違う。スポーツ?いや今更遅い。

 消去法で言った結果勉強しかなかった。

 この考えに至った瞬間に俺の勉強は始まった。

 無我夢中で勉強した。

 なんとしてでも認識してもらうために。


 やはり勉強は続けないと意味がないため、勉強を妨害するものを全て売り払い、壁に詩笠の写真を貼りまくった。



 そして俺の勉強ライフが始まった。





ありがとうございました

どうでしたでしょうか?

私自身、初心者なもので右も左もわからないので、ぜひアドバイスなどをいただきたいです。

こんな小説ですが、面白いと思っていただけた方はポイントをつけてくれるとありがたいです。

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