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良い友だちでいられると思ってたのに。 そう言われるのが恐くて。

作者: 朝焼 悠

正直言って もう分からない

ただの友だちってことはもうないと思う

ただこの先へ一歩踏み込んでいいかって考えると

鈍感な自分でも

引っかかるところが沢山あるから


仲間内では

一番分かり合えていると思う

通じあえている箇所も多いとも

それでも特別でいられているかと言うと

ちょっと違う気がしているんだ


君の気持ちが掴めない


多分この気持ちは

もう漏れてしまっている


どうしてだろう

最初は遠くから見ているだけで良かった

友だちの友だち同士から繋がって

いつからか みんなの中で共に過ごす時間が増えていた

誰よりも近くで君が笑う顔を見られるようになって

毎日が夢のようだったのに

その毎日を積み重ねていくうちに

少しずつ君の元へと近付けたのに


ここから先

一歩踏み出したら

もう元へは戻れない


良い友達だと思っていたのに

この関係をずっと続けていられると思っていたのに


苦しそうに顔を歪める君の姿が

あまりに鮮明に浮かび上がって消えていく


そもそも縮められてきた距離だって

君からは一度もなくて

いつも僕が 恐る恐る踏み出す一歩を

拒まずに受け入れてくれただけだったから


なんで どうして

こうなってしまったんだろう

夢みたいな日々の中で

夢だけ見ていれば 浸っていれば良かったのに


気持ちが止まらない

もうここで十分なはずなのに

ただの友だちではない

限りなく 誰よりも君の近くにいられる友だち

それで十分過ぎるのに


君が誰かと手を繋いで

微笑み合っている姿を思い浮かべるだけで

胸が張り裂けそうになる


良い友だちでいられると思ってたのに

分かり合える親友でいたかったのに

そう言われてしまうのが恐くて

何より自分には出来すぎの

この関係を壊してしまう

失ってしまうのが恐くて


誰よりも君の幸せを願っているつもりなのに

誰にも出逢わないでと願う狡い自分が

今日もここにいる

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