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ねえ好きって言って...って違うよ!!??

 


「なあ楓、ほんと今日大丈夫か?」


「えっと…ちょっと変かも…?」


「配信やめとくか…さすがに変なこと言ったらまずいし」


「えっ…大丈夫だよ…平気だもん…」


「でもさ…」


 いや、これは楓に聞いたことじゃないだろ。


 変なのは俺だよ。


 昨日うっかりデートって口走ってからずっと胸の奥が熱くてたまらない。


 元々気になってしまう人ではあった。


 海の時にさらにその気持ちが強くなって、楓のことを考えてぼーっとする時間も増えた。


 声色も固くなって、態度もいつもより冷たいかもしれない…楓もいつもと様子が違うかもしれないけどそれもきっと俺が変なせいだ。


 いつもみたいに話せないし楓の顔をまともに見れない。


 頼りない俺のために楓が頑張ってくれて、すごく空回りさせてしまっている…俺のせいで楓に迷惑を…はぁ。


 配信をやめようと言ったのもこんな楓誰にも見せたくないって思ってしまったから。


 なんでこんなふうに思ったのかはわからないけど不意に思ったこの考えが、全身を駆け巡ってそうならないと苦しくて吐きそうになる。


「いや…今日はやめとこう…」


「…ごめんなさい…僕が変だから…」


「変なのは俺だから」


「ごめんなさい…」


「俺のわがままだよ、おかしいよな、自分でもよく分からないんだけどさ。今日はもう配信したくない」


「うん…ごめんなさい…」


 カラオケ店の指定された個室に入って配信を止めると言ってから楓はずっとこの調子だ。


 まあ当然といえば当然、俺が傷つけてしまったようなものだ。


 俺がいつも通りでいられたらこんなことにはならなかったのに。


 俺に出来ることとすれば楓が間に受けてしまったデートをちゃんとエスコートすることくらい。


 歳上の俺がいつまでもダメダメでどうするんだ…よしっ…。


「頼むからもう謝らないでよ」


「うん…」


「とにかく今日は配信はなし、ぱいなったーにも呟いといて。今日はふたりでカラオケしたら…その、デートしないか?」


「えっ…でっ…でででででででーと…デート!?」


「うん…ダメかな…」


「よ、喜んで…!!!!!」


 これでちゃんと俺がダメダメなせいで楓に辛い思いさせちゃったぶん取り戻さないとな。


 でも…デート…なぁ…大丈夫かなぁ。




 ♣♠♣♠♣♠♣♠♣♠




 で、デート…デートデートデート……。


 配信やらないって言われて自分のこと責めてまた涼くん困らせちゃったけど…デートデートデート……でゑと…デート…。


 えへへ…なんか…デート…デートデートデート……。


 デート…。


「えへへ…デート…」


「楓…?」


「デート…涼くんとデート…」


「あの〜…楓…」


「えへへへ……」


「おーい、楓」


「デートデートデー、んにゃっ…どしたの…?」


「いや…なんか身体揺らしながらなにか呟いてるから…」


 のわわわわ…口に出てた…え、僕何か言ってた…!?


 だとしたらデートって単語に惑わされすぎじゃないかな僕…!?


「ご、ごごご、ごめんね!? 別にデートってことに舞い上がっちゃってたとかそんなんじゃなくて…えっとえっと…違くて…」


「あ、うん……?」


「と、とりあえず今は歌お? 早く歌っちゃお?」


「お、おう…」


 そ、そうそう、デートって言葉に過剰反応しちゃってるけど別に恋人じゃなくても仲のいい男女でデートって言い方することもあるもんね?


 って何考えてるの!!


 デートって言ってるだけで別に僕達は付き合ってる訳じゃなくて……配信でからかわれちゃうだけで……その…好きとかじゃないし…。


 い、今はちゃんと歌って忘れようっ………でぇと…って、それはもう忘れるのっ!!


 でーと…。


「へ〜、楓ってこういうの歌うんだ」


「へっ…?」


「可愛い曲だし楓に似合ってると思う」


「ありが…とう…?」


 へ…。


 画面に表示された曲名は……。


[おじゃ〇虫]


 にょわわわわわわっ、ぼ、ぼぼぼぼぼくはなんて曲を入れてるの!?


 りょ、涼くんと2人きりなのにこんな歌歌うなんて…ぼ、僕が好きって言って欲しいみたいで……別にそんなわけじゃないっ…って今はとにかく、だめだめ、止めなきゃ……!!!


「りょ、涼くん違うのっ、間違えて入れちゃっ…あっ、、」


「いってぇ…」


「ご、ごごごごめん涼くん…ごめんね…」


「いや、大丈夫…楓こそ怪我ない?」


「うん…」


 慌てて操作リモコンを持つ涼くんのところに駆け寄って演奏終了を押そうとしたらバランスを崩して…支えてくれようとした涼くん事床に滑り落ちてしまった…。


 なわわわわわわっっっ…りょ、涼くんに、う、馬乗りに…は、早く立たないとっ…!!


「待って楓、今立たれると…見えちゃうから」


「へっ…にゃわわわわわっっっ、待って待ってっ…って…きゃっ」


「おわっ、大丈夫か?」


「いたた……」


「あっ…」


「えっ……ふえぁぁぁぁぁっっ」


「見てないっ…目つぶってるから起き上がって」


 涼くんの胸板に跨ってた僕は慌てて立ち上がろうとして涼くんに言われてまた慌てて…盛大に後ろに転けて…その…丸見えに…。


 うぅ……絶対見られた…絶対見られたよぉ……。


 え、今日って変なの履いてないよね!?


 子供っぽくもないよね!?


 って僕は何を気にしてるの!!!???


「りょ、涼くん大丈夫…!?」


「あ、あぁ…平気…それより歌始まっちゃってる…」


「えっ…これはもういいのっ、演奏終了…ほっ……ってなんでもうひとつ入ってるの!?」


「あぁ…もう歌えば?」


「ひゃい…」


 なんでぇ…あ、慌てて連打したから…う、歌わなきゃ…。


「ねえ好きって言って…ねえ好きって言って…他に何もいらないから…うぅ…」


 混乱して歌詞も忘れたからやめよう…ってなんで歌詞ちゃんと書いてあるのぉ…って当たり前じゃんん!!


「君の声が好きなんです…………………その全てを見たいんです……」


 うぅ…こんなの涼くんに向けて歌ってるようなものじゃん…。


 こ、恋人じゃないし…す、好きってわけじゃないし……そういうのよくわかんないし………何より涼くんも迷惑だよ絶対……こんなの…うぅ…。


「ねえ好きって言って…ねえ好きって言って…………君以外いらないから…」


「おぉ…流石、楓歌上手いよな」


「えっと…えへへ…ありがと…」


 な、なんで喜んじゃうかなぁ僕は…こ、こんな恥ずかしいの歌ったのにぃ…。


「じゃあ次俺が歌うよ」


「うん…頑張って…」


「お〜」


 ぱ、ぱんつ見られちゃったけど歌褒めて貰えたし…って関係ないよ!


 こんな恥ずかしい歌歌っちゃって…うぅ…僕ってばどうしちゃったの………。



ちょっと修正する気力すらなくの投稿なので誤字脱字多いかもしれません...。


頭痛苦しいのであとがき無しで...ごめんなさいです...。


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[一言] 楓ちゃん、デートという言葉に弱い...φ(・ω・ )メモメモ マスター、コーヒー増量で
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