真由ちゃんと美咲ちゃん!(設定変わってます前書きお読みください!)
本当なら明日投稿分だったはずなんですが設定変更のため今日にしました。
実は当初女子生徒ABCから始まった遠藤さん鈴木さん渡辺さんだったんですが(名前がモブを物語ってます...)
予定変更してもう少し存在感のある学校での南や楓の友達として登場してもらうことになりました。
遠藤さん鈴木さんは当初のイメージとさほど変更なく書けたんですが渡辺美咲を大きく変更しました。
それにより3章1.2.3話のストーリーから美咲が消えています。
原宿に行った回も遠藤さんと鈴木さんだけになっています。(ストーリーはほとんど変わりませんしセリフもほとんどそのままです)
3章をだいぶ進めてからの変更で申し訳ないですがご理解よろしくお願いします。
この前書きはしばらくしたら消します。
「楓ちゃん昨日の配信見たよ〜!」
「うっ…鈴木さんも見てたんだ…」
「もちろん〜、最後コメント止まってて笑っちゃった〜。まああれはコメント書いてた人昇天しちゃってたんじゃないかな〜」
「不具合じゃないの…?」
翌日僕が登校すると待ってましたとばかりに鈴木さんがやってきて昨日の配信の話を出してきた…。
鈴木真由さん、身長は南と同じくらいでぱっちりした目に髪型はショートボブって言うのかな?
陸上部に入っていていつも外で活動してるはずなのに真っ白で透き通るような綺麗な肌をしている。
多分毎日肌のお手入れを欠かさないんだと思う…僕も最近お風呂の後とかちゃんとやるようにしてるけどもっと見習わないと…。
短いスカートから健康的な足を覗かせてこちらに走ってくる姿はクラスの男子の目を引くのは仕方ないと思う…可愛いもん。
カースト上位って言うのかな、クラスの中でも一際目を引く一人で結構モテるみたい。
あ、それで昨日のコメントの話だったっけ、不具合だと思うんだけど…。
「うんうん、配信してる楓ちゃんはそう思ったよね…でも多分あれ楓ちゃんのおにいちゃん♡にみんな昇天しちゃったんだと思う…」
「し、昇天…それって大丈夫なの…?」
「平気平気、私もかなりグッと来てしばらく動けなかったけどすぐ再起したから。まあお姉ちゃんって言われた日にはどうなるかわからないけどね〜」
「そっか…昨日配信の後に色々確認したけどよく分からなくて不安だったんだ…」
「そっかそっか、大丈夫だと思うよ〜。あ、昨日の配信田中と斎藤来てたよね。ほら、あそこの席の2人、最初の方コメントしてたの本名だったから多分あの二人」
そう言って鈴木さんはクラスの廊下側の席を指差す。
二人とも本に目を落としながらたまにこちらをちらちらと見ている…鈴木さん見られてるよ〜…?
「僕も見たことある名前だな〜って思ってたけどやっぱりあの二人だったんだ…でも途中からいなくなっちゃったからつまらなかったのかな…」
「多分だけどね、楓ちゃんの配信がつまらないってことはないと思うよ? 強いて言うなら途中で早々に昇天しちゃったとか?」
「えぇ…大丈夫かな…」
「気になるなら聞いてみよ、ほらほら。おーい、田中と斎藤ちょっといい?」
そう言って僕の腕を取って田中くんと斎藤くんの所に連れていかれる。
いきなりクラスの人気者の鈴木さんがやって来て多分心当たりのない2人は結構怯えてるように見える…。
まあそうだよね…いきなりこんなふうに来たら怖いもん…何かやったんじゃないかとか怒られるんじゃないかとかいじめられるんじゃないかとか…。
「な、なんでござるか鈴木殿…」
「拙者たち何もしてないでござるよ…」
うん…明らかに萎縮してる…ごめんね二人とも…。
「別に怒ってるわけじゃないんだけど…ちょっと聞きたいことがあってね〜。昨日の楓ちゃんの配信に二人いたでしょ、途中でいなくなっちゃったの楓ちゃんがつまらなかったからかなって心配してんの」
「ぼ、僕は大丈夫だから…えっと、二人とも急にごめんね…」
「…つ、つまらないなんて滅相もない! 拙者たち昨日は配信が始まる2時間前から待機してるくらい楽しみにしていたでござるよ!」
「そ、そうでござる! 始まって少ししてから全く記憶が無いでござるが…気がついたら配信は終わってたでござる…」
鈴木さんは胸の前で腕を組んで萎縮する2人を見下ろしている…。
うーん…鈴木さん怒ってるわけでも責めてるわけでもないんだけど怯えてる…。
本人にその気がないとはいえそのポーズは怖いよぉ…。
鈴木さ〜ん…。
「えっと…見に来てくれてありがとね…?」
「こ、こちらこそ素晴らしい配信をありがとうでござる! 記憶が無いのでアーカイブを見に行ったら最後の方でまた記憶が無くなったでござる…」
「せ、拙者も右に同じでござる!」
記憶がないってどういうことだろう…。
「うん、わかった。この2人の言い方わかりにくいから私から説明すると楓ちゃんが可愛すぎて昇天しちゃったってこと」
「し、昇天…二人とも大丈夫!?」
「大丈夫でござる…楓殿のその優しさで拙者意識が飛びそうでござる…」
「拙者も…」
「え!? 大丈夫なの!?」
「楓ちゃん、2人は平気だから向こう戻ろっか…」
「え、うん…大丈夫かな…」
そうして鈴木さんに腕を引っ張られて自分の席に戻ってきた。
僕と鈴木さんが離れて萎縮していた2人が机に突っ伏している…あれほんとに平気なの…?
「というわけだから楓ちゃんの配信は楽しいの、2人は楓ちゃんの可愛さに耐えられなかったんだよ?」
「うん…それならいいんだけど…ねぇ、鈴木さん…あれ、平気なのかな…なんかピクピクしてるし…」
「え? ほんとだ…ピクピクしてる…ふふっ」
「わ、笑うのは可哀想だよ…」
「ごめんごめん、でもあの2人は平気だと思うよ〜」
「そうかな…」
それならいいけど…二人ともどうしちゃったのかな…?
そう疑問に思いながら鈴木さんの方に向き直ると少し不機嫌な顔をしていた。
「鈴木さん…?」
「それ、鈴木さんって言うのだーめ!」
「えっ?」
「私みたいに呼び捨てでいいからね? ほらリピートアフターミー真由!」
英語の先生みたいに言う鈴木さん。
確かにこんなに仲良くしてくれてるのに鈴木さんなんてちょっと距離感あるみたいで違和感あるよね…。
「ま、真由…さん?」
「さん付けもだーめ」
「えぇ…じゃあ、真由…ちゃん?」
「うんうん、それで許してあげよう!」
「ありがとう…? 真由ちゃん」
真由ちゃんと呼べば嬉しそうに笑ってくれるからよかったのかななんて勝手に思ってしまう。
真由ちゃんと少し近づけた気がして嬉しい僕だった。
ーーーーーーーー
「楓さん…」
「わっ!?」
「ひっ…ごめんなさいっ…」
「あ、違うのびっくりしちゃっただけで…それでどうしたの?」
放課後、今日は南も絢斗も用事で一緒に帰れないそうで今日は一人かぁなんて思ってたところに一人の女子生徒がやってきた。
後ろから突然声をかけられたからびっくりして軽く悲鳴あげちゃった…クラス中の視線がこっちに向かってる…なんかごめんね…。
「突然ごめんなさい…えっと…楓さんが一人で帰るみたいだったので…一緒に帰れたらな…って」
「うん! じゃあ一緒に帰ろ!」
「はい…実は駅近くに新しくケーキ屋さんができたんです…一緒に行きませんか?」
「ケーキ屋さん! 行きたい!」
渡辺美咲さん、僕が話すのは実は初めてなんだけどいつも遠藤さんの後ろに控えている女の子。
あまり積極的じゃないのか登校初日のとき遠藤さんが僕のとこに来た時も後からやってきて後ろに控えていた。
原宿に行った時はいなかったから話すのは初めてだ。
活発な真由ちゃんと比べるとすごく静か…というか臆病なのか、いつも遠藤さんの後ろに隠れている。
身長はお姉ちゃんより大きくて170cm以上あると思う、女の子の中だと高身長な方なのかな?
僕と並ぶと20cm以上差があるから…なんか…うん…。
身長の割に顔はすごく可愛らしくて萎縮しているのかいつも眉が下げている。
薄茶色の少し癖のあってふわふわした髪は手入れが行き届いていてとても綺麗なのだが、髪型としてはあまり整えていないのか自然体になっている。
ちなみに胸は…僕よりちっちゃいかも…渡辺さんにはごめんなさいだけどぺったんこって言っていいと思う…。
ちなみに真由ちゃんは僕と変わらないくらいだったよ!
胸以外はすごくスタイルが良くて人気もあるんだけど本人の性格がこんな感じだからみんなあまり話しかけない。
「えっと…楓さん…私のことは…呼び捨てで構いませんよ…?」
「え? うーん、じゃあ美咲ちゃんって呼んでもいい?」
「はい…!」
そういうと美咲ちゃんは嬉しそうにはにかんだ。
すごく綺麗で可愛い顔してる…。
そうして教室を出た僕達だったんだけど…美咲ちゃんが僕の後ろに回っちゃってる…。
「えっと…美咲ちゃん」
「はい…なんでしょうか?」
「横歩かない…?」
「いえ…私はこちらで構いません…」
「うーん…」
ちょっと困ったなぁ…。
多分いつも後ろにいるからなんだと思うけど横に来てくれない…。
僕としては並んでお喋りしながら帰りたいのに会話もない…。
「えっとね…僕は美咲ちゃんとお話したいし並んで帰りたい…」
「…じ、じゃあ…お隣失礼します…」
「うん…」
「迷惑ならすぐに言ってくださいね…?」
迷惑なんてことないんだけどなぁ…。
もしかしたら美咲ちゃんは何かそういう考え方になる過去があるのかな…もしそうならいつか聞かせてくれるかな…。
でもその前に…!
「美咲ちゃん!」
「はいっ…!」
「敬語、やめよ? 僕達同じ歳なんだしクラスメイトなんだから敬語はだめ!」
「でも…」
「いいから!」
「わかり…ました…」
美咲ちゃん…それ敬語だよ…。
うーん…板についちゃっててなかなか直らないかも…。
そんなこんなで駅近くのケーキ屋さんに到着した僕達は早速店内に入って席を確保した。
美咲ちゃんは背が大きくて目立つのもあるがその美貌はやっぱり目を引く。
「楓さん…どれ食べますか?」
「うーん…チーズケーキともうひとつくらい…美咲ちゃんのおすすめはどれ?」
「私は…このフルーツタルト…好きです…」
美咲ちゃんはショーケースに入ったフルーツタルトを指さしながら呟く。
色々なフルーツにカラフルに飾られたタルトは宝石箱のようでとても綺麗。
「じゃあそれにする!」
「じゃあ…フルーツタルト2つとチーズケーキ…ですね…」
「美咲ちゃんはひとつでいいの?」
「はい…その…ダイエット中なので…」
「えっ!?」
そう言われて僕は改めて美咲ちゃんを見る。
全然ダイエットが必要な身体には見えない…足も細くて綺麗だし腕もほっそりしている。
お腹だって見るからに細くてむしろもっと食べた方がいいと思うんだけど…。
「私…食べてるから大きくなっちゃうんです…でも甘い物好きだから…一週間にひとつって決めてるんです…」
「えっとね…美咲ちゃん…大きいのと食べ過ぎは関係ないと思う…美咲ちゃん細すぎるくらいだと思う…」
「…じ、じゃあ今日だけ…」
そう言ってチョコレートケーキを追加した美咲ちゃんは見るからにニコニコ嬉しそうにしていた。
まあ美咲ちゃんの中で決めてることなら僕があれこれ言うことじゃないけど…今日くらいは許してあげたんだと思う。
代金を払ってテーブルに戻ってきた僕達は早速フルーツタルトにフォークを刺した。
「「いただきます!」」
フルーツ系の前に他のケーキ食べちゃうと酸っぱく感じちゃうからまずはフルーツからだよね!
マスカットの乗った部分を取って口に運ぶ。
プチッとマスカットが弾けて少し酸っぱい甘みが口いっぱいに拡がって頬が緩む。
「美味しい…」
「よかったです…ここのフルーツタルトはとっても美味しいんです」
「うん! こんなに美味しいフルーツタルト初めて!」
あ、夢中になって食べたらあっという間になくなっちゃった…。
隣の美咲ちゃんを見たら美咲ちゃんも同じようでフルーツタルトは綺麗に無くなっていた。
紅茶を飲んで軽く口直ししてから次のチーズケーキに目を向ける。
僕の大好きなチーズケーキ…ひとくち口に入れてみればクリーミーな甘さが拡がってとても美味しい。
「これも美味しい…!」
「チョコレートケーキも…美味しいです…!」
ケーキを食べている美咲ちゃんは普段より少し明るい笑顔を浮かべている。
美咲ちゃんのその様子を見てしまうと目の前のチョコレートケーキも食べたくなってくる…。
「その…美咲ちゃん…」
「はい…?」
「ひとくちちょうだい!」
「もちろん! はい、どうぞ…」
すんなり承諾してチョコレートケーキを一切れ切り分けた美咲ちゃんはそのまま僕の方へ差し出してくる。
「あ、あ〜ん…」
「どうですか…?」
チョコレートケーキは舌に乗った途端トロっと溶けて少し苦い甘さが口いっぱいに拡がった。
なんとも紅茶が飲みたくなる美味しさ…チョコレートケーキもう一個頼んでこようかな…ううん、今日はもう食べ過ぎだから我慢…。
「美味しい…」
「ふふ…よかったです…」
「なんか笑われた…」
「ごめんなさい…ケーキを食べる楓さんはとても幸せそうに笑うので私も幸せになっちゃいます…」
「そ、そういうことなら許す…」
むぅと口を尖らして言う僕に美咲ちゃんは微笑んでいた。
こうやって距離が近くなれるのは嬉しいけどなんか…美咲ちゃんだって幸せそうな顔してるのに〜…。
前書きに書いた通り少し設定を変えました。
美咲は僕がものすごく思い入れのあるキャラクターからインスピレーションを受けています。
魅力あるキャラクターにしたいと思ってます。
さて、真由ちゃんと美咲ちゃんが本格的に役割を持ち始めました。
あとは遠藤さんなんですが多分次回色々書きます!笑
真由ちゃんはスポーツ少女って感じの子で美咲ちゃんすごく臆病で引っ込み思案で人見知りな子です。
誰からインスピレーションを受けたかはTwitterとかに書くかもしれません...
美咲は楓と仲良くなったら遠藤さん、真由ちゃん、南の行け行け3人組が暴走してる時とかに静かに楓の隣にいるようなキャラクターになってくれたらいいな...!
追記:誤字報告ありがとうございます。
大量に真由ならぬ美由と由美が発生していました...気をつけます...。
正しくは真由です
もしかしたら高身長、人見知りの時点で知ってる人は察するかも...さすがに分からないか笑
それでは今回も最後まで読んでくれてありがとうございました!!
ブクマ登録、高評価、コメントしてくれると美咲ちゃんのお皿にケーキが増えます!