かえでちゃんバレる!!
郁<僕のページにも載せるけど楓の方でも告知してくれるかな?詳細は送った通りで後は葵が作ってくれた告知映像とポスターを公開して欲しい。動画は9月3日の16時、ポスターも同時にぱいなったーで公開してね]
楓<了解です!配信とかでも話していいですか?]
郁<ぜひお願いするよ。思いっきり宣伝しちゃってね]
楓<わかりました!公開したあとに配信しますね!]
翌日、早速詳細が送られてきた。
僕のぱいなったーや動画でも告知して欲しいとの事なので時間を合わせて早速告知できるように準備しないと!
2日後の公開に投稿できるように予約投稿を完了させる。
動画の内容は僕と関係ない宣伝が多かったけど1番最後にかえでの宣伝が入っていた…1番最後貰っちゃってよかったのかな…。
ポスターには大きくかえでが映っていて、タイムテーブルや会場の地図が載っている。
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さて、初日は絢斗と南が家まで迎えに来てくれて3人で登校したけど今日からはまた別々だ。
2人からは迎えに行くよと言われたがわざわざ遠回りになってしまうのにお願いも出来ないので断った。
一緒に登校する日もあるとは思うけど基本的に1人で登校だ。
8時20分頃に学校の校門にたどり着いた僕にたくさんの視線が刺さる。
多分事情を知らないクラスの人達は一学期まで男子制服だった僕が女子制服を着ている姿が不思議なんだろう…。
一学期の頃は長い髪に女の子っぽい体格に可愛らしい顔のせいで僕にとって辛い目立ち方をしていた…。
とうとうかなんて声も聞こえてくる…やっぱり女の子だったんだなんて声も聞こえてくる…え、TSって声も聞こえてくる…最後の人が正解…。
「あ、楓〜。おはよ〜!」
「南、おはよ〜」
「どしたの?」
「なんかすごく見られるなと思って…」
「仕方ないよ〜、ただでさえ可愛くて目立つのに、一学期まで男子制服だった子が女子制服着てるんだもん」
「そうだよね…」
やっぱり奇異の目で見られてるんだ…今の僕は大きさはともかくはっきり胸が出てるから女の子なのは一目瞭然だと思う…だから女装男子って声も上がってるんだけど…。
ため息をつきたい気分で教室まで来ると注目が一気に僕に向いた。
「えっと…おはよ…?」
僕が挨拶すればみんな口々におはよ〜と返してくれた。
窓際の自席に着くと遠藤さんと鈴木さんがやってくる。
「楓ちゃん! 昨日はほんっとに可愛かったね!」
「もう一晩中楓ちゃんを堪能しちゃったよ〜! 待ち受けにしちゃった!」
「えっ?」
あ、昨日の写真ね…どうせ公開されるからいいんだけどね…。
もしかして見せてないよね…?
「写真…あんまり見せないでよ?」
「わかってるよ〜」
「あたしらだけの秘密ね!」
「ん? 写真ってどうしたの?」
「あ、絢斗、おはよ」
ちょうど登校したらしい絢斗が輪に入ってくる。
「おはよう、それで楓の可愛い写真があるってどんなの?」
「あ、おはよう瀬名くん」
「これだよ〜」
「あっ、ちょっと…」
僕が止めるより先に僕が映るホログラム画面を絢斗に共有する鈴木さん…。
「ほんとだ、よく撮れるな〜。これかえでのコスプレしたんだな」
「かえでのコスプレ?」
「この子キャラクターなの?」
どうやら遠藤さん達はまだ甘夢かえでを知らないらしい。
まあ言っても10万人くらいだからなぁ…。
知らないのも仕方ないと思う…。
「おう、甘夢かえでって言ってな。こないだデビューしたVtuberだよ」
「ちょっと絢斗、それ言っちゃっていいの? 楓いいの?」
「えっと…あんまり良くない…? 3人とも内緒にしてね?」
「え? どういうこと〜?」
「コスプレしたこと?」
いまいち理解してないみたい、これならわざわざ知られずに済んだかも…知られても問題は無いけど矢崎さんに迷惑かけちゃうかもしれないしね!
「ん? いやだから楓がその甘夢かえでなんだって」
んんんん???
僕の安心を他所に絢斗が普通な顔して遠藤さん達に説明する。
「そうなの!? 楓ちゃんがVtuber!?」
「え、調べなきゃ」
「ほんとだ! 甘夢かえで…チャンネル登録チャンネル登録〜」
「絢斗…わざわざ言わなくてもいいじゃん? せっかくわかってなかったのに…」
「あっ、まじごめん…」
「もう…」
絢斗がはっと気がついたようで手を合わせて謝ってきた。
まあ怒りはしないけど!
「楓ちゃん…瀬名くんが言ってくれなかったら教えないつもりだったの?」
「それはちょっといただけないな〜」
「うんうん、よくないと思うな〜」
「え…」
「「覚悟しよっか!」」
えぇぇぇぇー!!!!
結局僕は2人に洗いざらい話すことになった…こんな人の多い教室で話してるんだから当然周りが聞いているわけで…。
「夢川ってVtuberやってんのか!?」
「ほんとだ! 甘夢かえで…めっちゃ可愛いじゃん!」
「俺推すわ!」
「私もチャンネル登録しなきゃ」
当然クラス中の知るところとなった…。
鈴木さんから写真を送られた絢斗は当然連れてかれたわけで…見せないでいることを祈る…。
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「楓殿Vtuberやってるそうでござる」
「そのようでござるな、拙者は早速チャンネル登録させてもらったでござるよ、田中殿」
「なにっ、手が早いでござるな。拙者も今すぐやるでござる」
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『ご主人様おまたせ!!』
待ってた!
昨日配信なかったから寂しかったぁ…
かえでちゃん見れただけで疲れ吹っ飛ぶ
田中秀人:かえで殿の笑顔は拙者が守るでござる
かえでちゃん今日も可愛い〜
お疲れ様って言って〜!
『えっと…ご主人様…今日もお疲れ様!』
はぁ〜癒されるんじゃぁ…
私このために生きてる…
疲れ吹っ飛んだ…
斎藤孝明:蘇るでござる
明日も仕事だけどかえでちゃんのおかげで頑張れそう
(あれ…なんか見覚えある名前いるんだけど…)
どこで見たっけ…あ、クラス名簿だ…確かいつもふたりで行動してる田中くんと斎藤くん…。
絢斗がバラしたせいでクラスメイト来ちゃってるよぉ〜…。
ま、まあとりあえずあんまり気にせず続けよう…。
『えっと…明日お仕事の人、学校の人…みんな頑張ってね!!』
頑張れる!
頑張るわ!
私も明日が楽しみになってきた!
かえでちゃんに応援して貰えたらいくらでも頑張れそう!
俺明日の配信来れるかなぁ…
『明日も配信するから来れたら絶対来てねご主人様!』
そろそろ話を進めようと思い、かえでのアバターをかえでルームの椅子に座らせる。
イベント出演の報告は2日後なので今日は伝えたいけど我慢…!!
かえでルームとは2D配信を見ている人か見ている背景みたいな感じだ。
3D配信を見てる人は今頃近くの座れる場所に見てる人が設定して座ってると思う。
『じゃあ今日の本題なんだけどまずは連絡があります!』
なになに(*・ω・*)wkwk
わくわく(((o(*゜▽゜*)o)))
めっちゃ気になる!
いいニュース???
『えっと…ひとつめは、一週間くらい前に収益化の申請をしたんだけど無事通りました! 多分もう少しで色々できるようになるからすごく楽しみ!』
限界スパチャ待ったなしやんけ
金用意金用意…
スパチャ投げれないけど応援してる!
田中秀人:いくらでも出すでござる!
楽しみすぎる
『えっと…スパチャは凄く嬉しいんだけど無理したらダメだよ…? 気持ちだけで僕は十分だからね…?』
はぁ…かえでちゃん優しい…
ても安心してかえでちゃん、この日のためにお金はあるんだよ!
そうそう、かえでちゃんにスパチャしたかったんだから!
かえでちゃんの幸せな顔見たいからね!
『うん…ご主人様ありがと!! 頂いたスパチャはこれからもより良い配信ができるように使っていくね!』
うんうん、かえでちゃんが喜んでくれるなら!
そうやって喜んでくれるのが嬉しいからね
それでひとつめってことはまだ連絡あるんだよね?
早く聞きたい!
次の連絡は??
『うん…えっとね、僕がご主人様達をご主人様って呼ぶのはいいんだけど僕のリスナーさんのことをなんて呼ぶべきかなって思って…』
確かに…なんとか民とか言うもんね
かえでちゃんのリスナーだからかえで民?
かえでちゃんのご主人様…は長いよね
今まで気になってなかったけど呼び方決めたいね
『そうなの…僕もいくつか考えてみたんだけどかえでだと少し作りにくくて…でも呼び方って決めたいなって思うの』
そうだよなぁ…
俺らも呼び方欲しいわ
夢民とか?
かえでちゃんだから楓の花言葉で考えてみるとか?
難しいな…
『じゃあこれは明日の配信に取っておこうかな…! 明日の配信の時に意見出してもらってその中から決めるってことにするね!』
おけ
めっちゃ考える
絶対選ばれたい
選ばれたら代表名乗っていいよね?
もう今から考えてる
何がいいかなぁ
『じゃあここからはマシュマロとか質問箱見てみるね!』
昨日配信してなかったから結構溜まってるかな?
僕はまずは質問箱からと呟いて質問を開く。
[この前料理の動画を投稿してましたが得意な料理は何ですか?]
『うーん…この前はお姉ちゃんに朝ごはんって思って作ったから…得意料理…』
あの朝ごはん美味しそうだったよなぁ
かえでちゃんのご飯ならなんでも食べるぜ!
あんなに美味しそうな朝ごはん出されたら食べる前から胃袋掴まれちゃうね!
この前野菜多めだったけど野菜好き?
『得意料理は…肉じゃがとか家庭料理かな…ままの手伝いで色々作ってたから…』
お手伝い偉い
肉じゃがとか胃袋掴む気満々だぁ
もう掴まれた
この前の朝ごはん作ってみて無事掴まれた
肉じゃが動画待ってる
『うん! じゃあ今度肉じゃが作って動画作ってみるね!』
うわありがてぇ
でも手作り食べたいなぁ…
オフラインイベントで料理の提供は…
それは難しそ
でも食べたいよなぁ…
『それはちょっと難しいかな…多分衛生上の問題も出てくると思うし…それにご飯じゃなくてもご主人様をちゃんと幸せにするからね?』
その後もいくつか質問に答えながらマシュマロに移動して時間も過ぎていった。
配信開始してからそろそろ一時間経つころ。
[おにいちゃん♡]
『えっと……』
うわ、めっちゃストレート笑
さあ読もうかかえでちゃん
お兄さん待ってるよ
お姉ちゃんも言って欲しいぃ…
『う、うん…おにいちゃん…?』
だめ
やり直し
言い方だめ
もっと甘えるように
『き、厳しいね…? ……お、おにいちゃん…?』
うっ…もう一声!
もういっかい!
上目遣いほしい
3Dで見てる人やばそう
あ、俺も3Dにするわ!
少し待ってて
『う、うん…ちょっと恥ずかしいよ…』
恥ずかしがるかえでちゃんかわいい
その調子で言ってみよう!
もう既に命がギリギリの状態なんだが…
死ぬなよ…
ああ、弔ってやるよ…
『じ、じゃあ言うね…?』
おう!
さあこい!
どこからでも!
3D待機完了
『お…おにいちゃん♡』
リアルの僕が上目遣いでおにいちゃんと言うとかえでも同じように手を胸で合わせて首を傾げる。
やっててすごく恥ずかしいんだけど!!
『ご、ご主人様…?』
あれ、コメント欄止まっちゃった…。
配信の不具合かな…。
かえでは動いてるから配信止まったわけじゃないと思うけどコメント欄が更新されない…。
『えっと…コメント不具合起きちゃったみたいだし、いい時間だからそろそろ配信終わるね…?』
コメントは動かない…。
うーん、あとでちょっと確認しないとなぁ…。
『うーん…じゃあ今日は終わりますね…? 今日も素敵な夢が見れますように! おやすみなさいご主人様!』
[この配信は終了しました]
そういえば田中くんと斎藤くんは途中から見かけなくなったけどつまらなかったのかな…もっと楽しめる配信にしたいな…。
土日調子乗って2話投稿とかやってたから...ストックが無くなりました...書かなきゃ...。。。。。。
さて、今回は学校の場面から配信でした。
絢斗がドジやらかしたせいでクラス中にバレた挙句、あの濃いぃ2人組も無事配信に現れましたね。
あ、別にあの2人はネタ枠みたいなものなのでそんなに重要キャラでは無いです...ちょっとした息抜きの笑い程度の存在(可哀想だろおい)
途中から消えたのは...頑張ってねの一言でお亡くなりになったのが有力でしょうか...。
最後のコメントが止まったのもお察しの通りと言ったところで、はい...無差別殺戮マシン『僕の声で悩殺しちゃうぞかえでちゃん』は毎週日曜日朝7時から放送です(嘘です)
それでは今回も最後まで読んでくれてありがとうございました!!
ブクマ登録、高評価、コメントお待ちしてます!!
そういえば歌の歌詞どうでしたかね...?
追記:割り込みし忘れたので一旦消して割り込みました!




