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まさかの正体にびっくり!?

 


 騒がしくもありながら楽しく昼食を済ました僕達は飲み物を飲みながら各々雑談してのんびりすごしていた。


 そろそろ一時に差し掛かる頃、矢崎さんと椎名さんの姿が見えた。


 あれ、椎名さんも来たんだ…?


 二人とも上にラッシュガード着てるけど水野くんみたいに開けてるから筋肉が見えてる…いいなぁ…。


 なんか僕さっきから筋肉マニアみたいになってない!?


 ち、違うからね!?


 男の子だった頃の僕が羨ましがってるだけだからね!?


「べ、べべべべべべ、別に筋肉が好きってわけじゃないんだから!!!!!」


「楓…?」


「筋肉がどうしたの?」


「えっ、な、ななななな、なんでもないよ!?」


「「…?」」


 南とお姉ちゃんが揃って頭にはてなを浮かべている。


 そりゃそうだ…声に出てたなんて…気をつけよう…。


「そ、それより矢崎さん達と来たよ?」


「あ、ほんとだ〜、って椎名先輩もいるじゃん!!!」


 矢崎さんたちの名前を呼べば手を振りながらこちらに向かって歩いてくる。


 するといきなり僕の耳もとで水野くんが囁く…い、いきなりはびっくりするからね!?


「なあ楓、矢崎さんって…」


「う、うん…僕のモデルを作ってくれた人だよ」


 水野くんの言葉の続きを聞かなくても聞きたいことはすぐにわかった。


 Vtuberとして活動している水野くんからすれば重要な情報なのだろう。


「やあみんな、お待たせしたね」


「待たせた…」


「椎名さんも来てたんですね!」


「うん、僕一人だと寂しいから無理やり連れてきちゃった」


「迷惑だ…」


 あははと笑う矢崎さんと反対にどよーんと肩を落とす椎名さん…仕事中に連れてこられたのかな…?


「でもこれで全員揃ったね〜! 椎名先輩も久しぶりです!」


「ああ、久しぶりだな…星月…」


「相変わらずですよね…」


「悪い…」


「あはは、それで、こちらの人達は?」


 仕事モードでは無い椎名さんとお姉ちゃんの会話にあははと笑った矢崎さんは水野くんたちを見て頭にはてなを浮かべた。


「水野涼です、よろしくお願いします矢崎郁さん」


「おや、まだ自己紹介してないのに…僕のこと知ってるの?」


「もちろん…夢川さんのモデルは矢崎さんが担当してるんですよね?」


「うん、それで知ってたんだね。僕は矢崎郁、楓のモデルは僕が担当したよ」


 水野くんが自己紹介して矢崎さんが答える、僕は全部理解出来る会話だし絢斗や南、お姉ちゃんも水野くんが雷雲ザックなのは知らないけど今は僕のモデルの話だから理解出来る。


 でも水野くんの後ろの3人は頭にはてなを浮かべていた。


「楓さんのモデル…?」


「楓ちゃんもしかして…」


「かえで…ちゃん…?」


 3人はとも疑問詞を頭の中に浮かべていたが答えに至ったみたい。


 僕がうんと頷くといっせいに立ち上がった。


「「甘夢かえでちゃん(ですか)!?!?!?!?」」


「かえで…ちゃん…!?!?」


「えっと…うん…甘夢かえでです…!」


「そうだったの…私最近かえでさんを知ったのだけどファンになってしまったの」


「そうなんですか!? ありがとうございます!」


 妃更さんはそう言うと握手を求めてきて僕も握り返す。


 嬉しそうに握手しちゃいました!?!?なんて言われたら僕も嬉しくなってしまう。


「いやー、驚いたなー。それにしても良かったな小雪、小雪も最近よく見てるだろ?」


「う…ん…かえでちゃん…!」


「小雪ちゃん! ありがとね!」


 小雪ちゃんが胸に飛び込んできたので抱きしめて頭を撫でれば嬉しそうに頭をスリスリしてくれた。


「でもそれだと私たちだけ言わないのも変な話ですわね」


「う…ん…」


「まあ俺は夢川さんにもう知られちゃってるんだけどな…」


「涼ってそういうとこあるよなー」


「えっ、どういうこと?」


 お姉ちゃん達も頭にはてなを浮かべている。


 どういうことだろう…?


 水野くんは矢崎さんやお姉ちゃん立ちに向き直って口を開く。


「夢川さんに知られちゃってるけど俺は雷雲ザックをやってます」


「へぇ、君が…」


「「え、そうなの!? ザックくん!?」」


 南とお姉ちゃんが揃って驚いた顔をする。


 みんなこんなに身近に…言う顔


 次に妃更さんが席を立って丁寧に腰を折って口を開く。


「私は天上きさきをやっています天羽妃更と申します」


 えぇぇぇえ!?!?!?


 妃更さんがきさきちゃん!?


 すごい…僕のVtuberになるきっかけの人が二人も…。


 各々びっくりしていたけど反応は割愛しとくね!


 矢崎さんは、へぇと呟いていた。


「ほら、小雪も」


「う…ん…んんっ!」


 んんっと咳き込む小雪ちゃん…もしかして…。


「妾は雪姫吹雪じゃ! 良きにはからえ!」


「やっぱり!!!!!」


「むぎゅっ!?」


 僕はたまらず小雪ちゃんをぎゅうと抱き締めれば苦しいのじゃと聞こえてきたけど僕は止まらない。


「小雪ちゃんが雪姫吹雪…すごいこともあるもんだな」


「ほんと…楓はまた壊れてるけど…」


「楓〜、戻ってきて〜、小雪ちゃん潰れちゃうから…」


 南が僕を無理やり引き剥がしたところでやっと我に返る。


 あ、危ない危ない…僕は何をしてたんだろう…。


 でも小雪ちゃんが吹雪ちゃんかぁ〜、役に入るってこういう感じなのかな…?


 小雪ちゃんも元に戻ったようで顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしている。


「えと…雪姫吹雪をやってます…清水小雪です…よろしくお願いします…」


「俺は小雪の兄の清水大樹です。俺はVtuberとかはやってないんですけど今日は付き添いですね」


「改めて僕は矢崎郁だよ。こっちは椎名葵、みんなよろしくね」


 まさかの事実に驚いた矢崎さんの登場だったけどその後はプールで遊ぶことになった。


 矢崎さん、椎名さんはこれは勝負なんだと流れるプールへ向かっていった…まさかどっちがはやく一周回れるかとかじゃないよね…?


 絢斗と水野くん、清水くんも波のプールで波に向かって勝負すると言って消えてしまった。


 残された僕と南、お姉ちゃんと妃更さん、小雪ちゃんは矢崎さん達が向かっていった流れるプールでのんびり揺られようとそちらに向かった。


 大きく一周まわる流れるプールに辿り着くと先に向かっていた矢崎さんと椎名さんを見つける。


「今日は負けないよ」


「こちらのセリフだ…」


 やっぱりあの二人…。


 と思ったのもつかの間ものすごいスピードで流れるプールを泳いでいく二人…他のお客さんを華麗に避けて行ってるけど…。


「こらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」


 ひぇっ、びっくりした…隣にいたお姉ちゃんが聞いたことないくらいの大声を出した。


 その声が響いてしばらく、矢崎さんと椎名さんがとぼとぼ上がってくる…。


「二人ともそこに正座しなさい!」


 お姉ちゃんが怒ってる…。


「他のお客さんにも迷惑なんだからこういうのはやめてくださいっていつも言ってるでしょう?ガミガミガミガミガミガミガミガミ」


「はい、ごめんなさい」


「わるかった…」


「がみがみがみがみがみがみがみがみがみ…あ、楓たちは先に泳いでていいよ〜!」


「う、うん…」


 これは長くなりそうだなぁ…と思いながら苦笑いする南、妃更さん、小雪ちゃんと4人で流れるプールに入っていく。


 緩やかに流れるプールに流されながらおしゃべりや少しじゃれ合うのは楽しいな…!


 しばらくしたらお姉ちゃんも合流して5人で雑談をしながらのんびり時間を過ごした。


「ウォータースライダー行くよ!」


 お姉ちゃんの一声!


 合流した男子組もおーっと声を揃えて一行はウォータースライダーに向かった。


 いつの間にか絢斗達も打ち解けたようで仲良くなっていた。


 僕も妃更さんや小雪ちゃんの色んなことを聞けたり僕のことも色々話したりして仲良くなれたと思う。


 僕が男の子だったということは伏せたけど…。


「誰から行く?」


「じゃあ俺が行こうかなー、絢斗は隣なー。どっちが早いか勝負だ」


「おにぃ…いつも勝負勝負…」


 お、おにぃ…さっき話してた時も清水くんの話をするとおにぃって呼んでたけど可愛い…。


 にしてもいつもなんだ…。


 順番はとりあえず絢斗と清水くんが最初、次にお姉ちゃんと水野くん、僕と南、矢崎さんと椎名さんになった。


 小雪ちゃんは怖いから最初は下から見てるらしい。


 1順番が決まれば10mの高さまで階段を登っていく。


 人がいちばん怖いのは30mって聞いたことがあるけど10mも十分高い…なんか足に力が入らなくなってきたよ…!


「よーし、行くぞ絢斗」


「おう、負けないからな」


 早速絢斗と清水くんがスライダーの入口に腰掛ける。


 スタッフが確認してから水野くんが位置について〜と声をかけてドンッと言ったと同時に2人は穴の中に吸い込まれて行った。


 それぞれのスライダーがぐるぐると巻き付くようになっているスライダーは10mを一気に滑り降りてすごい迫力だと思う。


 少ししてほぼ同時に下のプールに2人がダイブした。


 どっちが速かったかはちょっとわからない。


 次はお姉ちゃんと水野くん、特に勝負もないので掛け声とかはなく二人とも同時に穴の中に滑りこむ。


 お姉ちゃんの方からはきゃ〜と声が聞こえてくる…やっぱり結構怖いのかな…大丈夫かな…。


 次は僕と南、せっかくならと勝負することになった。


 二人ともスライダーの入口に腰かけると矢崎さんがよーいドンと言ってくれたのにあわせて滑り始める。


 中は真っ暗でものすごいスピードで滑っていくのがわかる。


 僕は自然とお姉ちゃんのように悲鳴を上げてしまい情けなくきゃ〜なんて響かせながら一気に10mを滑り降りた。


 下のプールに勢いよくドボンと落ちた僕は思いっきり水を飲み込んでしまいゲホゲホしてしまったけどすごく楽しかった。


「夢川さん大丈夫? ほらこっち、上がって落ち着いて」


「うん、ありがと水野くん」


「楽しかった〜! 私もう一回行ってくる! 小雪ちゃんも行く?」


「う…ん…!」


 今滑ったばかりの南が小雪ちゃんを連れてもう一度スライダーの方へ歩いていく。


 矢崎さんと椎名さんも同時に下のプールに落ちてひとまず一周した。


 結局みんな何度も滑りに行って一時間ほどたった頃に疲れ果てて先程のテーブルに戻ってきた。


「疲れたぁ…あ、空ねえ空ねえ、海行くならそろそろじゃない?」


「あ、ほんとだ〜、もう3時回っちゃってる」


「うん、じゃあ僕は一旦車に戻って色々持ってくるよ。葵は手伝ってね」


「わかった…」


 矢崎さんと椎名さんは車に何かを取りに行くみたい。


 じゃあ残った僕らは先に海の方に行こうかな!


 公園内から直接海に繋がる道があるからそこを通ってすぐ海行っちゃおう!






本当ならこの回で海プール終わるはずだったんですけど長くなりそう...次で2章終わりなので夏休みラスト配信は番外編とかに回します...ゴメンナサイ。


多分我慢しきれずに次の話も今日中に投稿すると思います。


Twitterにこの先に繋がる意味深なツイートしたりしてるあまおとですが今日はおねむの精に取り憑かれているくらい眠いです笑


さて、麗しき妃更さんも可愛らしい小雪ちゃんもVtuberでございました笑

昨日のあとがきに書いた答え合わせあってましたかね?


さてさて、次回はちょっと長くなります!

そして思ってしまったんですが...いや、これは書くまい...。


今回も最後まで読んでくれてありがとうございました!

ブクマ登録、高評価、コメント等ぜひ送ってください!!

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― 新着の感想 ―
[一言] ただの海イベントかと思いきやの気づけばVtuber達のオフ会イベントになっていたと…この出会いからコラボ配信を皆とやって欲しいものです(願望
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