プロローグ１
あなたは今まで生きてきた中で予想通りに事が運んだことがあるだろうか。
大勢がこう答えるだろう。
『ほとんどない』と。
その通りだ。良くも悪くも自分がイメージした通りになるなら、現状に不満を持っている人がいるわけがない。
だから、目の前で起ころうとしていることも『予想外』の出来事である。
予想外であるが故に、青信号を渡っている男子高校生が今にも大型トラックに轢かれそうであるという出来事は誰も想像をすることができない。
私は職業柄か人より雰囲気や空気を読み取ることに長けている。この状況を誰よりも早く察知して頭で考えるよりも先に体が動いていた。
私は男子高校生とトラックの間に割り込むようにしてその高校生を庇う。
瞬間＿＿＿。
ドオオオオオォォォォーーーーン！！！！！！！！！！！！！！！！！！！
轟音が鳴り響く。衝撃によって私は庇った男の子ごとぶっ飛ばされる。アスファルトに体が叩きつけられる。
コマ撮りのように切り取った場面が私の目に映る。
不思議と痛みは感じなかった。
そして全てを悟った。
ああ、私はもう死んでしまうのかな…
せめて最後に大好きな妹の顔を拝みたかったな…
そこで私の意識は途切れた。
＊＊＊
意識が浮かび上がり光が差し込んでくる。閉じようとする目蓋をなんとかこじ開ける。
まだ視界が明るさに適応しないのかぼんやりとしか見えてこない。瞬きを何回か繰り返すうちに鮮明に景色が見えてくる。
視線の先には見慣れない天井が映っている。
ここは…？と私はむくりと起き上がる。
着ている服を見るとグレー色で着ていてとてもリラックスできる。
腕を動かそうとしたら点滴のコードが引っ張られた。
室内にあるものから私は推察する。
そうか…私は交通事故に遭ってそれで病院に運び込まれたんだ。庇った男の子は大丈夫だったかな。とりあえず状況確認が大事ね。
そう考えた私はナースコールのボタンを押して待つことにする。看護師さんが来るまでテレビでも見てましょうか。
私は近くの机においてあったリモコンを手に取り、テレビを点ける。
点けた途端、とんでもない光景が目に飛び込んでくる。
「え…」
素っ頓狂な声が出てしまう。
それもそうだ。だってそこに映っていたのは
『大人気女優、七瀬彼方さん。交通事故により搬送先の病院で死去』
というタイトルの情報メディア番組だったのだから。
ひとのときを、想う。jpです。
昨今、某ウイルスのせいで暇してます。
暇なので文字を書き殴ってやろうと思います。
ジャンルはラブコメです。対よろ。
面白おかしく自分の書きたいストーリーを書いていきたいと思います。
賛否両方の意見を待ってますね。
