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『ドラコの大冒険 ~共同浴場編~ 』

この物語は、共同浴場にてコバヤシと別れ、ただ一人『女湯』というミッションを乗り越えようとする、切なくも激しい、ある少女の物語である!


具体的には1ー37、ドラコ編


・・・


ドラコはコバヤシと別れると、なにやらたくさんの女性が服を脱いだり着たりをしている大きな部屋へと入る。


はだかがたくさん、、

みんなここに住んでいるのだろうかと、生粋の裸族龍は考える。


ふと、更に奥の扉から、なにやら煙のようなものがたくさんあふれ出ている場所をドラコは発見する。

さっそくどうなっているのか確認しに行く。


「ふおああああおぁ」

ドラコは中に入るなり感動のあまり声を上げる。


その中にはとても広くそして暖かい空間が広がっていた。

中には裸の女性しか居ない。やはりみんなここに住んでいる、、

こんな暖かくて広い部屋に住んでるなんてみんな良いなあと、ドラコはその部屋をてとてと歩き回り色々と見てみることにする。


「ちょっとちょっとあなた!」

裸の女性の一人がドラコに声をかける。


「あなた、浴場には服を脱いでこないと!」

そう言ってその裸の女性はドラコを前の部屋まで引っ張っていく。


「ここで服を脱いで入るの、良い?」

この家の“るーる”に違いない、、

「あいわかった」

ドラコは親指を上に立てる。

裸の女性はそれを見ると再び煙の部屋(ドラコ命名)へと戻っていった。

ドラコは自分の着ていた服をいつもどおり一秒で脱ぐと、再び煙の部屋へと戻っていく。


ここはなんて暖かくてそして広い、、


自分もこんなとこに住みたいなと考えていると、何人かがなにやら水の貯まった大きな瓶の中に身体を沈めていることに気づく。


なんと、おそろしい、、

ドラコは水があまり得意ではなかった。

こんなに暖かいのに、そんな冷たいところへ行くなんて、、


「…きょうき、、」

ドラコは呟く。


しかしすぐにそれが水ではないことに気がつく。どうやら煙の原因はこれのせいみたいだとドラコは気がつく。

そこから出てくる煙はなんとも暖かく心地良く、その中に入っている人たちの顔はみんな更に気持ち良さそうな顔をしていた。

ドラコは意を決し、片足をちょこっと湯船につけてみる。


・・・。


それからドラコはすぐに全身を湯船へと浸ける。


…ドラコ、、ここ住む、、

そんなことを考えながら、ドラコは幸せに沈んでいくのだった。


・・・


まどろみの中で、ドラコはゆっくりと目を覚ます。

こないだの浴場での出来事を思い出していたことを、ドラコはすでに覚えていない。


「起きたかい、ドラコ」

優しい声が聞こえる。


「ん、おはよう」

ドラコは自分の目をこすりながらコバヤシにそう声をかける。


「おはよう」

コバヤシがそう返す。


ドラコはコバヤシの目が好きだった。声も、かけてくれる言葉も。

自分を生んでくれた存在ではないということは、なんとなく分かってはいたが、そんなことはどうでもよかった。


「今日はまたちょっと遠出するから、朝ごはんをしっかり食べないとな」

「ドラコもご飯!」

そう言ってドラコはベッドから飛び出る。


いま、ドラコにはコバヤシが居て、一緒に居て、ドラコはコバヤシのことが大好きで。

いまはそれが、ドラコにとって十分の“しあわせ”だから。


今日も、楽しみ!


ドラコの大冒険は続く、、

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