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毎日が脱線事故な私の頭の中の脱線事故
記録 6
ありきたりだがベストだと思い、一枚の横書きに収めようと遺書の仕上げを試みた。中学生時代に親に通わせて頂いた塾を思い出しながら書けば簡単な作業だ。その塾では新聞の天声人語を更に纏めるという課題が毎日あった。
サクサクと最初は書けた。備えあれば憂いなしだ。
中々のスタートを切ったにもかかわらずやはり途中から脱線してしまった。自分で決めたルール、「名指しはしない」でラビリンスに突入してしまう。
紙には名前を書かなくとも、私の半生の小さな世界の中での登場人物は両手が有れば赤子でも数えれる範囲内だ。問題は登場人物の数の少なさでは無い。私は破錠しているのは確認済みだが一応まだ「人」として遺書を書いている。
最低でも私の死体第一発見者を含めると一人以上は必ずこれを読む。