表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鎌倉武士は異世界へ 〜武士道とは鬼畜道と見つけたり〜  作者: くらんくしゃふと
序章 鎌倉時代における武士とありかたと日常生活
4/61

第三話 一騎打ちと一日の終わり


鎌倉時代での生活の紹介は今話で終わりですね。

 ーーー 鎌倉時代に「流派」はない。幼き頃より武芸鍛錬を積み重ねてきた者たちが世代を重ね、作り上げ、守ってきた「一族」こそが「流派」だったからである。


 …当然 一族の数だけあった流派の殆どは今日には失伝・あるいは併合している。


 さあ、敵の臓物を地にぶちまけるは山下の薙刀か白石の太刀か。


 ーーー 勝負は一瞬であった。


 山下長治は奇声を上げ相手を威圧、大きく薙刀を振りかぶって力任せに振り下ろした。


 小手先の勝負をせず、その巨大な体躯から発せられる殺気に溢れた声と説明不要の威容を活かし、敵を威圧・その隙を突いて 更に身体を巨大に見せる渾身の振り下ろしで一撃で仕留める。


 代々体格に優れる山下家ならではの薙刀術である。その心構えは後の示現流に通づるものがあるか。


 振り下ろしに手応えを感じた山下であったが、急に使い慣れた得物の重量変化を感じとる。穂先が切り飛ばされたのだ。


 山下がそれに気付かぬうちに顔面に太刀の一閃、

 矢三郎が薙刀の穂先を切り飛ばした一太刀を構え直さず 摺り足で踏み込み、そのまま顔に切りつけたのである。顔をもろに切りつけられた山下は思わず獲物を取り落とす。


 …… それは、山下一族の敗北を意味していた。



 ーーーーーーー


 半刻で山下一族は根絶やされた。山下当主に呑まされ泥酔していた殆どの者は苦痛を感じる間もなく殺された。泥酔していた女たちは叩き起され 郎党たちの慰みものとされた後、殺された。幾人か見込みのありそうな子供は白石家の郎党として貰い受けた。



 矢三郎は山下の邸と土地を手に入れ、1番上の弟、矢四郎に管理を任せた。


 その後は白石邸に帰還、下から3番目の弟が仕留めた猪と、認識している限り一番末の弟が仕留めた鹿を捌き、皆で鍋を囲んでつつきつつ、功を労い、酒を浴びるほど呑んで寝た。


 いつもより少し忙しい1日であった。



さて次回より新章突入でございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ