掌編 ある鉄板階級冒険者のぼやき
5/30中に投稿するって言ったけど、日付変わってから三十分過ぎたぐらい()だから許して下さい(白目
本編がなかなか書き上がらなかったので、異世界の冒険者から見た矢三郎の大暴れを書いてみました。掌編です。
明日に本編上げます!書き溜めがないぃ!
そして、
週間文芸・SF・その他 BEST100 一位 & 月間文芸・SF・その他 BEST100 三位、及び四半期文芸・SF・その他 BEST100 16位を獲得致しました!
これも読者の皆様の応援のおかげで御座います!
今後とも、鎌倉武士 白石矢三郎経久が異世界で織り成す物語をお楽しみ下さい!
p.s. 何か作者が気づいていないことがあれば、誤字脱字であれ、ランキングに入っていることであれ、何でもどしどし、教えてください!
がああ!クソ痛え!
何?この頭か?新しい銀板階級冒険者様にやられたのさ!クソっ、痛え!
…敵討ち!?そんなこと考えるんじゃねえこのド阿呆!
アイツはバケモンだ!あの目は人間の目じゃねえ!
狼人間か何か…いや、もっと恐ろしいもんだぜ、あれは。
アゼルハートの若造が、…ああ、確かヘタレだよな。
だが、アイツはヘタレだが剣の腕と人望は確かでな、アイツとアイツの『赤角』パーティはなかなか見込みがあって、手柄も立てる。意地汚ぇクソ銀板の『赤鎧』もよくたかってやがる。
…それでだな、アゼルハートのボケが妙な異邦人の男を連れ帰ってきたからよ、
…ただでさえ勢いがある『赤角』だ。これ以上メンバーが増えたら、あっという間に他の連中も昇格して、パーティの階級自体もあっという間に『鉄板』になっちまうだろうそしたら俺らの仕事が減る… …だからボコして新入りをブッ潰してやろうかと皆して思ってたんだが、その男の方から突然襲いかかってきやがった!
しっかも強いのなんのって、全員の攻撃がかすりもせずに棍棒で頭叩き割られたよ。動きが見切られてやがった。あの男、普段は鎧を着けて戦ってんだろうな動きが軽やかだったクソほどに軽やかだった。
…んで、目が覚めたらぶっ倒された20人仲良く食堂から運び出されて傷を包帯で巻いただけで別の部屋にほっとかれてたよ。
…俺にはわかるんだが、本気であんなぶっとい棒で頭殴られてたら脳ミソが潰れて俺たちみんな死んでる。
つまり、あの男には手加減する余裕すらあったってことだ!本物のバケモンだぜ!人間だってのが信じられねぇ!
そんで後からあの野郎が銀板階級だって聞いて、皆 顔が青くなってたよ。ヘタしたら殺されてた、ってな
ウチ以外のギルドでもあの異邦人のことはかなり噂になってるみたいだぜ。実際とんでもねぇ男だからな、あの銀板
…そう言えばカンテゼーレの旦那があの男にって魔力鑑定術師なんて妙な連中を呼んでたな。魔力の測定なんて、あの男は確実に魔法使いじゃあるめぇし、何の為に呼んだんだろうな?
…とにかく、あの男と戦おうなんて絶対思うなよ! …あの野郎、たった一人で二十人の冒険者を棍棒一本でのしちまったんだ!お前の敵う相手じゃねえ!
妙な事考えるんじゃねーぞ!アイツの敵になるなんて真似は絶対に避けろ!
…手下になる!?あんな危ないのと組めるかよ!
…いや、味方になりゃ殺されることはねーだろうし、いいかもしれん。一度目は見逃されたが、二度目はねぇだろうしな。
…案外、アリかもしれねぇな
強いものには逆らわない荒くれ冒険者と矢三郎の郎党には近いところがあるかもしれない。
まあ、一日の三分の二を鍛錬と農業と人殺しに費やす鎌倉武士と食いっぱぐれて田舎の街で冒険者やってる連中じゃどっちが屈強でイカレてるかは一目瞭然ですが。
矢三郎の計画は順調に進んでおります
高位の身分の獲得→自分の絶対的力を周りにアピール→?
その先の目標はなんなのでしょうか?
ヒント : 矢三郎はどこまで行っても鎌倉武士なのです。