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9話 「城門にて」 

門の前に立っているのは恐らく門番だろう、人との大きさから考えて城壁の高さは4m程だろうか。

城壁の周りには掘があり、橋を渡らないと壁内には入れないようだ。



「よし……それじゃあ、ひとっ走り街まで行ってくるから此処で待っててくれ」


「へ?」


「適当な服見繕ってもってきてやる、その格好じゃ街には入れんぞ?」


言われて改めて自分の格好を見る八木。

全裸でないだけまだましだが、パンツ一丁に靴下と靴、八木は否定するだろうがどうみても変態です。本当にありがとうございました。


「……何から何まですんません、本当助かります」


「何いいってことよ、こうして出会ったのも何かの縁だ」


だから気にすんな。そういってバクスは街へと向かって走り出した。


「バクスさん……いいおっちゃんすぎるだろ」


「本当にねー、いつかちゃんとお礼しなきゃだね」


あの時バクスがいなければ二人共無事ではすまなかっただろう。

これが何かの縁なら大事にしようと二人は強く思った。



バクスが街に走っていって30分ほど、八木は門の方からバクスらしき人物が出てくるのに気がついた。

その人物は門を出るとまっすぐ二人に向かって走ってくる、その手に抱えられている袋の中身は恐らく衣類だろう。


「おぉ、俺にあうサイズの服あったのか」


バクスは二人の近くまでくると待たせたな、と声を掛けた。

その顔は少し浮かない表情をしている。


「すまんな遅くなって。八木にあうサイズがなくてな……代わりに外套を買ってきた、それなら体全体を隠すことができる。すまないがしばしそいつで我慢してくれ。門番には俺から説明しておいた」


「いやいや、全然問題ないですよ! ありがとうございます。それに俺こういうの結構好きだし」


その言葉に思わず裸マントが?と突っ込みをいれたくなった加賀だが、すんでのところで思いとどまる。


「裸マントが?」


「ちがいますってばあ!?」


───バクスは思いとどまらなかったようだ。




バクスから外套を受け取り羽織る八木。

外套はかなり大きめにできており体全体を隠せるようだ、激しく動かなければ中が見えることはないだろう。

八木はバクスに改めて礼を言い、三人は街に向かい歩き出した。


門にたどり着くと門番が二人待ち受けていた。

門番はバクスの姿を確認すると声を掛けた。


「バクスさん、そちらが先ほど言ってた二人ですか?」


「ああ、八木と加賀と言う、すまんが書類の作成を頼む。八木と加賀は書類にサインだけしといてくれ」


二人がサインだけでよいのかと尋ねると、バクスが保証人となるので他は特にいらないとのこと


「ありがてぇ。ありがてぇ。」


「ありがとーバクスさん!」


「礼はいいからそこの詰所で早よ書いてこい。」


照れたしぐさで手をふるバクスから離れ二人は詰所へと向かい中にいる衛兵へ声をかける。


「すんません。ここで書類書くよう言われたんだけど」


「ああ、バクスさんが言ってたのは君らか。それじゃこの書類に名前を書いてくれ……こことここな」


「ほいほい」


「本当サインだけでいいんだな……」


受け取った書類にサインをした二人であったが、なにやら加賀が驚いた顔をしている。

加賀は日本語で加賀とサインしたが、書類に記載したサインがいつの間にか知らない文字へと勝手に変換されていたのだ

イリアの言っていた加護の効果なのだろう。


門番は二人が書いた書類を受け取ると、二人に対し街に入る際の注意事項について話しはじめた。


「よし、書類は大丈夫と……それじゃ二人には街に入る前に注意事項がある。もし3ヶ月以上この街に滞在するつもりなら納税義務が発生する。具体的には年末に年間金貨12枚を税務署に払うことになる。今は9月だから、もし3ヶ月以上滞在するつもりなら年末に4ヶ月分、金貨4枚払うことになる。払わない場合はつかまって牢屋行きだ、そのままどこかで強制労働行きになるからな気をつけろ。あと街中で商売するつもりならそれも別途税がかかる、それについて詳しいことは商業ギルドで聞いてくれ。ああ、当然ながら犯罪犯せばつかまるからな?罰則事項をまとめた冊子があるから渡しておく、ちゃんと読んでおくように。注意事項は以上だ、よし入って良いぞ。」


門番に礼を言い詰所を後にする八木と加賀。


「ほほーん」


「なんだよ加賀……変なこえだして」


「変いうなし。いやね、紙を大量に作ったり印刷したりする技術はあるんだなーって」


「ああ、そういやそうだな厚さもわりと均一だったし、もしかして機械化されてるのかもな」


「かもねー、過去にきた神の落とし子が残していったのかな。皆が皆きてすぐ戦争にかりだされたわけじゃないだろうし?」


「そうだな……ま、俺たちはなんとか女神様の期待に沿えるようがんばりますかね」


そだねーと笑いながら答える加賀。

二人はバクスと合流し門をくぐり街中へと入っていく。


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