とあるダンジョンマスター
とある和国の外れ
「目え覚めたねえ」
とある洞窟赤いドレスをまとった、赤い髪の女が美しい顔を愉快に歪ませる。
「新たなダンジョンマスターもきたようだし、同族達との戦争をはじめようか」
洞窟は崩壊し、巨大な白亜の城が立つ。
「ああ、愛しの戦神セレス、また下界にきて、大地を滅ぼす前に」
赤い女は笑う。
神界
黒い着流しをきた一人の優しげな男が刀を持ち息を吐いていた。
「やれやれ、相変わらずだな、ルミエール、幾度眠らせてもまた起きる」
黒く束ねた髪をかきながら。
「いくか、下界に」
そう呟くと姿をけした。
サリアス自由国連盟末端
「どうやら、ダンジョンマスターの先輩さんが起きたようだのう」
コジロウはのんびりと相棒の虎吉をなでながらニコニコ笑う。
「荒れるかの?」
「荒れるだろうねえ」
白いローブを纏ったイスタリアとリファーナがいつの間にか現れてニコニコ笑う。
「あの魔王くんはなんだかんだ味方になってくれたけれど、基本的には好戦的みたいだからねえ」
「ワクワクするかね?」
「そうだね、わしもまた男だということかね」
コジロウはニコニコ笑う。
「恐らく今回目覚めたのは厄介だぞ、なんせ私の息子に惚れてるからの」
「あら、でもあれだけの女の子ならあうんじゃなくて」
「戦を司るとはいえ奴はちと優しいからね」
「それよりリナちゃんとカイトくんに会いにいくんだろう?」
イスタリアとリファーナはニコニコ笑う
「友の孫は私達の孫と同じだからね、それに様々なことを教えたし、成長がみたい」
「リファーナすら破顔するくらいだ、可愛いからな、うちの孫は」
コジロウはかっかっと笑う
「もう一人の孫は?」
「可愛いいのう」
「ミケのとこにいってるみたいね」
三人の老人と一匹の子虎はのんびりと歩く。
和国
食堂[黄桜]
「しょっぱなからどんぶり三杯かい、喰うね」
ミケはニコニコ笑いながら目の前の子供に声をかける。
「あ、ミケ兄!久々!」
「じいちゃんも放任してんなー、あ、ミエちゃん、冷酒ね」
店員の溌剌とした団子頭に纏めた溌剌とした女性にミケは声をかける。
「はいよー銘柄は?コハクちゃんはおかわり?」
「魔王で」
「うん!ミエ姉ちゃん!」
コハクはキレイにサンマに似た魚を食べながらおかわりをする。
「いよう、ミケにコハクちゃんじゃねえか」
「なんだ、銀次郎か、久々だな」
「銀兄だ!」
「コハクちゃんは相変わらず可愛いねえ、うちの妹もこんくらい可愛いけりゃなあ」
「18じゃもう大人だろうよ」
黒い着物を纏った熊の隻眼の男がどかりとコハクの横に座る。
「まあなあ、だが一番上としてはなあ」
「まだ心配かね」
「まあな、顔も気立てもいいんだが、腕っぷしが強すぎてな…、あ、俺も冷酒のむか」
「リンネは人間の血も半分入ってんだよな」
「ああ、ついでにあっちのばあ様がエルフだな、異母兄妹だし」
「…熊の獣人にハーフエルフの母さん、人間とエルフと熊の獣人、サラブレッドだな」
「まあな、早くにお袋なくして、元々姉貴みたいなひとだったから、まあ別に気にしてはないが、美人な妹は兄としては心配だわな、性格もきつきつだし」
銀次郎はへっと笑う。
「でもリンネお姉ちゃんのちっちゃいときにいつもおやつを作ってくれたって」
「…コハク、それは内緒だ」
「裏街の幹部がシスコンか、確かに様にならないな」
銀次郎は苦笑しながら
「…まあ今回はおごるからよ」
「やりー」
ミケとコハクはニヤリと笑った。




