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10年後

「忘れ物はないかのう」


コジロウはニコニコ微笑みながら二人の孫、リサ=スメラギとカイト=スメラギに声をかける。


「大丈夫だよ、コジロウじいちゃん!きちんと準備したし!リグレットのばあちゃんも色々用意してくれてるって!」


「…お姉ちゃんたちも用意してくれてるって」


「なら安心だのー、二人ともおっきくなるのはあっちゅうまだのー、わしの姓を授けてから10年、わしの知識と武術と魔術、くわえてイスタリアの加護に修行、リグレットの魔法、もう粗方大丈夫じゃの」


コジロウはニコニコ笑う。


「ジャン君、引率頼むね、リグレットさんが住んでる街は君が人化状態でギルドにいっていた所みたいだからね」


「問題ねーよ、今もそれなりに仕事受けてるし、だが、弟と妹連れてくっていったら顔かためてたがな」


「君の二つ名[暴君]だっけ、なんとなくわかるような気がするのう」


コジロウの言葉にジャンは肩を竦める。


「…フリードとかイスタリアの爺さんとか他の連中は?」


「イスタリア殿なら仕事で戻ってるかの、フリード君はガルゼアとミコトを伴って先にいっとるよ」


「…んだよ、あいつらだって溺愛してんじゃねーか、まあいい、いくか」


「リサ、カイト、これからの人生笑顔で楽しく生きなさいね、疲れたらいつでも戻ってきなさい、ここが君たちの家なのだから」


「「うん!!」


まだ幼さの残る顔立ちではあるが16になり美しい少年になったカイトと14になり美しくなる予感をさせるリサ。


二人は世界を知るためにこれから旅立つのだ。


だが二人はまだ知らない。


自身の祖父がこの世界で最強と最凶とも言えるダンジョンマスターであること。


兄とよび姉とよび、家族のように遊んでいた魔獣達が世界を滅ぼすだけの力を有す人語を解し人化が出来るような高位存在であることを、魔獣は基本的にはほとんどは人化しない。人化できる魔獣がほとんどの現実は普通ならばありえないのだ。


くわえてイスタリアの加護、コジロウの加護、ここ10年でイスタリアに惹かれてやってきた最上位神の加護。


リサとカイトはこの時点でチートと呼べる状態になってることを知らない。


コジロウの物語にくわえて二人の物語がはじまる。


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