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神藤家の退屈しない日常  作者: 三都花実
会長と神藤家の因縁編
2/33

神藤千尋、叔父に再会する

お待たせしました!

第二話です。

新キャラ登場です。

 異信会。私立異信学院の母体であり、我が国の異能者たちを監視、管理している集団だ。家の方針などに口を出すことは滅多にないが、それでも輪を乱すことがあれば、それを正そうとしてくる敵には絶対に回したくない集団である。


「えぇ!!こ、婚約!?しかもあの大和と?」


 鞘花は声を上げて驚いた。千尋は慌てて鞘花の口を押さえる。千尋は鞘花と家に帰る途中に婚約について打ち明けた。


「まだ、本決まりじゃないし、ただ、こういう話が出てるんだっていうだけ。」

「へえ。しかし、大和と千尋かあ。わざわざ千尋を大和家に嫁がせたくはないな。しかも曰く付きだしさ。伝承通りになっちゃ嫌だしね。」


 伝承。この伝承により神藤と大和の仲は拗れたのだ。


「あーあ。面倒だなあ。」

「まあまあ。千尋には頼りになる兄弟がいるじゃない。」


 鞘花は面白がるように言う。


「頼りになるようなならないような。お兄様は頭が固すぎたし、お兄ちゃんは結構淡白だし、お兄は話を拗らせる天才だし、千鶴は泣き虫だし。皆個性が強いというかなんというか。」


 千尋はぶつぶつ言う。因みにお兄様とは千歳、お兄ちゃんとは千幸、お兄とは千里のことである。区別するために千尋はそれぞれ呼び方を変えているのだ。


「5大家のうち、1.2を争う名家なんだし神藤も大和もその二つが仲悪いのはやっぱり面倒に発展しやすいって判断したんでしょうね。この婚約を仕組んだ人達は。」

「だろうね。」


「いざとなったら古藤(ウチ)も力を貸すからね!」


 鞘花はそう言ってくれた。


「ただいまー。」


 家に帰ると家のお手伝いさんの阿部野が千尋を出迎えてくれた。


「お帰りなさいませ。お嬢様。今日は寒かったでしょう。」

「いや、阿部野さんがコートを出してくれてたからそうでもなかったよ。ありがとう。」


「礼には及びませんよ。あ、そうそう。お嬢様、今日お客様が来ていらっしゃるのですよ。」


「お客様?」


「おー!千尋。帰ってきたのか。」




 そう言って千尋に近づいてきたのは、千尋の父の弟、つまり千尋の叔父の(まさし)だ。


「叔父様!いらしてたんですね。」


「まあな。久しぶりだな。最近俺仕事忙しくて全然会いに来れなかったもんな。」


 匡は千尋の頭をわしゃわしゃと髪をぐしゃぐしゃにするほど撫でた。千尋は嬉しそうに笑う。この明るい叔父が千尋は大好きなのだ。


「叔父様。お仕事は終わられたんですか?」


「やっと上司が休みくれたんだよ。だから、可愛い姪っ子たちに会いに来たというわけさ。」


 匡はもう30半ばだが、まだ結婚しておらず子どももいないので、大層兄の5人の子ども達を可愛がっているのだ。


「あら、千尋。帰っていたの。」


 芙由子が玄関先で千尋を見つけて、声をかけた。


「うん。今、帰ってきたの。」


「そう。あ、そうそう。匡さん、今日泊まっていかれるでしょう?」

「そうさせてもらえますか。義姉上。...兄上が言ってましたが、なんか今日は家族会議するらしいですね。」


 匡がそう言う。芙由子はうんざりした表情を浮かべる。


「そうなのよ。またまた面倒事がね。まあ、貴方はどんな面倒事か知っているみたいだけど?」


 芙由子がそう言ってじとりと匡を睨む。匡は苦笑するしかなかった。


「ちゃんとあとで説明させてもらいますよ。千尋。とりあえず制服を着替えておいで。美味しいお菓子を買ってきたんだ。」


 匡はそう言うので、千尋は大人しく部屋に戻ることにした。


第二話いかがでしたか?

次回は早く投稿できるよう頑張りますね。

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