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1/3時間  作者: 藤崎ユキオ
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生徒会

翌朝、僕とフリックは校長室に呼び出された。

校長が大きな机の向こうに座り、蛍光灯の下で眼鏡が光る。


校長:「1-Bのアストン・ヘイルファイア君、1-Cのフリック・ストームヘッジ君……呼び出した理由はわかっているね?」


アストン(緊張):「は、はい!」


フリック(不機嫌):「ちっ!」


校長が学校の規則、責任、規律の大切さについて、長々と説教を始める。僕は緊張した笑顔で頷き続ける一方、フリックの苛立ちは秒単位で増していく——腕組み、足をトントン。


校長:「そこで、校内施設を破壊した罰として……君たち二人には……」


僕は目を閉じ、心臓がドキドキする。


アストン(心の中で):「退学だけは……勘弁してください……」


僕は中学校で成績優秀で推薦入学したデュラン高校。退学になったらすべて終わり——特にうちは裕福じゃないから。


未来も、やり直しもなくなる。


校長:「君たち二人には、学校のトイレ掃除を一週間! 土日も含めて!」


フリックが信じられない顔で目を見開く。


フリック(キレる):「は!? ふざけてんのか!? こんなクソみたいなことやるかよ!」


アストン(慌てて小声):「やめろ、フリック! 退学じゃなくてよかったんだぞ!」


校長(静かに威圧):「異議は認めない。受け入れるか……それともより厳しい処分にするか、選べ。」


フリックがビクッとし、重いため息。


フリック:「ちっ! わかったよ……ジジイ。」


アストン(慌てて):「ふ、フリック!」


校長:「いいんだよ、ヘイルファイア君。君たちが衝動的な行動の責任を取るなら、それでいい。敬意だけは大事にね。」


アストン(姿勢を正す):「了解しました!」


フリック:「じゃあ決まりだな! 俺はもう行くぜ……」


振り返って出ようとする。


校長:「もう一つだ、ヘイルファイア君、ストームヘッジ君。罰務を怠けないよう、生徒会のメンバーが一週間ずっと監視する。」


フリック(歯ぎしり):「ちっ! 逃げ場はねえのかよ……」


アストン:「デュラン高校の生徒会……?」


校長:「その通り。入りなさい、生徒会。」


ドアがスムーズに開く。


二人の生徒が入ってくる。一人は短い黒髪の真面目そうな男子。もう一人は深い青のボブカットの小柄な女子。


男子(丁寧に):「校長先生、お呼びいただきありがとうございます!」


二人が僕とフリックに向き直る。


男子(自信たっぷり):「僕は2-Aのウィル・ピーターソン! ウィルって呼んでくれ! よろしくな!」


女子(恥ずかしそうに):「えっと……私は……青山ユズです! 1-Aの……よろしくお願いします!」


フリックが柚子を見て嘲笑。


フリック(からかう):「なんだこのチビ女? 俺の掃除を見張るってか? 笑えるぜ!」


ウィル(明るく笑う):「違うよ! 君を見張るのは僕だ! よろしくな、後輩のフリック・ストームヘッジ!」


フリック:「ちっ! 勘弁してくれ……」


ウィル:「さあさあ! 早速始めよう、フリック!」


ウィルが陽気にフリックをドアへ押し出す。


フリック:「触るな!」


フリックとウィルが一緒に部屋を出ていく。


僕は緊張しながら小さな女子に優しく微笑む。


アストン:「ユズだよね? 昨日、セトレと一緒にいた子だ。」


ユズ(急に目を輝かせ):「えっ!? セトレ様のこと知ってるんですか!? 当然ですよね! セトレ様があなたに決闘を挑んだんですもん! ああ……セトレ様、決闘で本気を出してる時、本当にカッコよかった……風に揺れる美しい髪、乙女心をくすぐる長いまつ毛……まるでおとぎ話の王子様みたい!!」


アストン(気まずく):「あはは……」


ユズが我に返り、慌てて声を抑え、頰を赤らめる。


ユズ:「す、すみません!自分だけでワクワクしてはダメですよね……」


アストン(ほほ笑む):「いいえ、大丈夫です!気にしないで。」


ユズ:「ええ、それでは私があなたの掃除当番を見張ります! よろしくお願いします!」


深々と頭を下げる。


アストン:「頭を上げて。罰務中の生徒にそんな丁寧にされると……」


ユズ(慌てて):「あ、そ、そうですね!」


校長が咳払い。


校長:「これで決まりだ。解散。」


この朝から、僕は一週間、学校のトイレ掃除をすることになった。


僕は1階の男子トイレ、フリックは2階。


僕はすでにマスクとゴム手袋を着用し、ブラシと洗剤スプレーを持って決意の頷き。


アストン(真剣):「よし! 始めるぞ!」


鏡とシンクをピカピカに拭き、個室を丁寧に磨き、床を慎重にモップがけ。


ユズがドアのところで呆然と見つめる。


ユズ(感嘆):「わあ……掃除、めっちゃ慣れてる……」


アストン(マスク越しに笑う):「そうかな? 家ではいつも掃除当番だったから……」


ユズ(小さく):「なるほど……安心しました。」


30分後、集中して終え、僕は一歩下がって満足のため息。額の汗を拭う。


ユズ(目が輝く):「すごい! ピカピカだ……」


アストン(くすくす):「へへ……本当?」


一方、2階では……


フリックがモップを嫌悪感たっぷりに見つめ、汚水がまた溜まる。


フリック(苛立ち):「くそ! 何度拭いても汚れるじゃねえか! こんなのやってられるか!!」


ウィルが落ち着いて腕を組む。


ウィル(微笑む):「サボっちゃダメだよ、フリック。」


フリック(唸り):「ちくしょー! ちくしょがあああ!!」


学校のチャイムが鳴り、2限目開始を告げる。


僕はようやく終え、手袋を外して教室へ急ぐ。間に合ってよかった。


フリックはまだ2階でモップを握り、苛立ちを爆発させている。


教室に滑り込むと、エリセナが席から立ち上がり、温かい笑顔を向けかける。


エリセナ(優しく):「アスト——」


だがドアに近いクリスタルの席が先に反応。クリスタルが僕の腕を優しく掴む。


クリスタル(心配):「アストン! どこ行ってたの!? 昨日あのゴツい子と出てってから連絡なかったよ!」


アストン(照れ笑い):「クリスタル!? 罰務当番してて……へへ……」


クリスタル(衝撃):「罰務!? でもアストンは、何も悪くないのに!」


アストン(首の後ろを掻く):「実は……昨日ちょっと暴れすぎちゃって……」


僕はフリックとの闘いで屋上の柵を壊したことを静かに説明。


教室の向こうから、エリセナが僕とクリスタルの近さを見る。笑顔が少し曇り、小さく頰を膨らませる。


エリセナ(独り言):「ふん……馬鹿アストン……」


昼休みのチャイムが鳴る。


ウィルと柚子が生徒会室に戻る。


室内ではすでに4人の主要メンバーが長いテーブルを囲んでいる。


長いラベンダー色の三つ編みと大きな眼鏡——会計担当の1-A、パール・ラベンダーズが静かに書類をチェック。


長いライトブラウンの髪の優しい女子——書記長の3-B、マヤ・ストームヘッジが温かい笑顔でお茶を注ぐ。


長身で黒髪をオールバックにした鋭い茶色の目の男子——副会長の2-A、レオン・コパフィールドが完璧な姿勢で無表情。


テーブルの上座:長いドリル状の淡い金髪と黄金の瞳——生徒会長の3-A、アナスタシア・ゴルデフォートが椅子に寄りかかり、陽気な威厳を放つ。


ウィルと柚子が姿勢を正し、報告。


ウィル(自信たっぷり):「1-Cのフリック・ストームヘッジは……今は当番をうまくこなせてないです。でも時間が経てば慣れると思います!」


ユズ(小さく、誇らしげに):「1-Bのアストン・ヘイルファイアさんは……すごく上手でした! まるでプロの掃除屋さんみたい!」


パールが眼鏡を直し、静かに考える。


パール(心の中で):「アストン・ヘイルファイア……? どこかで聞いた名前だわ……」


マヤが優しく微笑み、ティーポットを置く。


マヤ(柔らかく):「弟のフリックの不始末、申し訳ありません。姉としてしっかり叱っておきます……」


アナスタシアが手を振って笑う。


アナスタシア(陽気に):「まあまあ、マヤ! 男子なんだから! 青春て美しいよね、なレオン?!」


レオン(冷静に):「ふむ……会長がおっしゃるなら……」


アナスタシア(身を乗り出す):「レオン! あなたもっと感情出して! おっさん臭い言うな!」


レオン(淡々と):「分かりました、会長……」


マヤが口を押さえてくすくす。


マヤ(くすくす):「ダメよ、アナス……あれがレオンの個性なんだから!」


アナスタシア(大笑い):「確かにな! ははは!!」


パールが天井を見上げ、内心ため息。


パール(心の中で):「この生徒会……なんで変な人ばかりなのよ……?」


お茶を一口飲んで、アナスタシアが手を組み、表情を少し真剣に。


アナスタシア:「ウィル、柚子、お疲れ様! 一週間しっかり監視してくれ。素晴らしい結果を期待してるよ!!」


ウィル&柚子(揃って):「はい、会長!」


二人とも頭を下げて部屋を出る。


ドアが閉まると、アナスタシアがニヤリと顎を乗せる。


アナスタシア:「しかし、アストン・ヘイルファイア、か。なんて面白い子ね! レオン! 他のデータはある?」


レオンが小さなノートをパッと開く。


レオン:「ふむ……アストン・ヘイルファイア。身長172cm、体重61kg。1-B、8番席。フリック・ストームヘッジとの衝突前にも、新入生——グレッグソン・グループの後継者、セトレ・グレッグソンと闘った記録があります。」

マヤの眉が少し上がる。


マヤ:「あらあら……家の弟みたいなトラブルメーカーな子かしら。」


アナスタシア(目が輝く):「思ったより面白いな! 他には?」


レオン(淡々と続ける):「ふむ……彼はシルヴェストン・エンタープライズの娘、エリセナ・シルヴェストンと知り合い。そして彼の家族構成は、父と一人な妹。南区郊外在住。」


マヤ(静かに):「なるほど……彼は母親がいないのね……」


アナスタシア(からかう):「何、マヤ? 彼に母親役やりたいのか? ははは!」


パールが静かに聞いていたが、突然顔を上げる。


パール(心の中で、驚愕):「これって……全部個人情報じゃないか!? プライバシー無視しすぎ!」


翌朝、僕はまた罰務当番へ。ユズがすでにドアで静かに待っている。クリップボードを手に。


アストン(袖をまくる):「今日もまた、掃除だ……やるぞ!」


マスクと手袋を着け、ブラシと洗剤を持って決意の頷き。


数分後、ドアが勢いよく開く。


アナスタシア(陽気に):「お邪魔しまーす!」


ユズ(驚き):「会長!? どうしてここに!?」


アストン(ブラシを止めて):「会長? まさか——!?」


アナスタシアが自信たっぷりに歩み寄り、黄金の瞳を輝かせて僕をロックオン。片手を腰に当て、大きく自己紹介のポーズ。


アナスタシア:「おはよう、アストン・ヘイルファイア! 私はアナスタシア・ゴルデフォート! デュラン高校生徒会長よ! よろしくね!」


アストン(瞬き):「会長……わざわざ来なくても……インカムで呼べばいいのに……」


長い沈黙。


アナスタシア(首を傾げ、くすくす):「あ、そういえばそうか! 言われてみればそうだね! てへっ!」


僕は喜劇的に落ちた、なんとか踏ん張る。柚子がクリップボードで口を押さえて笑いを堪える。


アナスタシア(手を叩いて):「アストンよ! 実は面白いオファーがあるわ!」


ユズ(目を見開く):「オファー!? 会長直々の!?」


僕はゴクリと唾を飲み、ブラシを慎重に置く。


アストン:「どんな……オファーですか?」


アナスタシアの笑みがさらに広がり、悪戯っぽく、興奮気味。


アナスタシア:「へへ……実はね、この面倒な罰務当番から解放してあげられるわ……でもその代わり……」


劇的な間を置く。

アストン(緊張):「その代わり……?」


数秒の静寂の後、アナスタシアが自信たっぷりにポーズを取る。片手を僕に向かって差し出す。王命のような仕草。


アナスタシア(明るく宣言):「アストン・ヘイルファイア! 生徒会に入ってなさい!」


――


第61章 生徒会 終

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