深淵の蠢動
廃墟の建設現場。建物内部でモルアが歯を食いしばる。
スヴェグストがようやく本性を現し、強大なオーラを放つ姿を見て——彼は狂ったように笑った。
モルア:「伝説の悪魔か……やっと面白い相手が出てきたぞ。」
ゴロン(警告):「モルアさん! 気をつけて! ゴロンは知ってる……あいつ……魔王より強い!」
スヴェグストがニヤリと笑う。
スヴェグスト:「少なくとも半端者の分際で知識はあるようだな。」
モルア(挑発):「学校の生徒に化けてたくせに大口叩くのね。」
スヴェグスト:「凡人の分際で傲慢とは……笑わせる。」
ゴロンが前に出て、拳を握る。
ゴロン:「モルアさんは……凡人じゃない! 偉大な女性だ!」
モルア(驚き):「ゴロン……」
スヴェグスト(嘲笑):「ほう? 肉盾が恋煩いか? 可愛いものだな……汗だくの顔で。」
ゴロンが唸り、恐怖を無視して突進。
ゴロン(緊張):「モ、モルアさん! ゴロンの新しい技を……見てください! らああ!!」
拳に凝縮された魔力が燃え上がる。
ゴロン(咆哮):「らあああ!! 怒りの拳!!」
直撃。衝撃波が周囲のガラスを粉々に砕く。
モルア(心の中で):「なんて威力……!」
だがスヴェグストは微動だにしない。
ゴロン(衝撃):「な、何!?」
スヴェグスト(冷たく):「弱い。」
瞳が不気味に光る。
スヴェグスト:「アビッス・アイズ。」
黒い呪いのエネルギーが視線から迸り、ゴロンの精神を貫く。
ゴロンが絶叫し、膝をつく。
モルア(叫び):「ゴロン! しっかり!」
ゴロンの視界に、モルアが軽蔑の目で見下ろす幻覚が映る。
幻覚モルア:「役立たずの肉塊……いつも邪魔だ。」
ゴロンの心が砕ける。苦痛に叫ぶ。
ゴロン(泣きながら):「いやあああ!! モルアさああん! ゴロンを……嫌わないでええ!!」
モルア(困惑):「何!?」
スヴェグストがゴロンの恐怖を吸収し、自分を強化する。
スヴェグスト(ニヤリ):「美味い……この恐怖……絶品だ。」
モルア(激怒):「あの子から餌を吸うな、この野郎!」
彼女がゴロンを揺さぶるが、声は幻覚を深めるだけ。
その時——
声:「ライトニング・ブレイド!!」
青き稲妻が部屋を切り裂く。
スヴェグストが唸り、後退。
スヴェグスト(うめき):「ぐっ! ちっ——ライトニング・ブレイド、だと……!」
僕とエリセナが現れ、力強い気配を放つ。
エリセナ:「恐怖を撒き散らす場所を間違えたわね。」
アストン:「これで五分五分だ。」
僕はデスレイヤーと鬼殺しを構える。
背後からアイビーとレミアが到着。
アイビー(心配):「そんな! ゴちゃん!」
レミア(懸念):「どうしたの!?」
アストン:「アイビー、レミア——ゴロンを治療して!」
二人が頷き、ゴロンの大きな体を肩に担ぐ。
ゴロン(泣きながら):「うう……ゴロンを許して……モルアさああん……」 *すすり泣く
アイビー(怒り):「許せない! 私の可愛い弟をこんな目に遭わせるなんて!」
レミア(冷静):「アイビーお姉ちゃん、まずは彼を救出よ。」
アイビー(苛立ち):「くっ……わかってるわ。」
スヴェグストが二人に手を向ける。
スヴェグスト:「餌を逃がすと思うか!」 *掌が輝く
アイビー(慌てて):「やばっ!!」
レミア(目を見開く):「まずい!」 *兄弟を庇う
だがエリセナが掌を掲げる。
エリセナ:「ライトニング・ショック!」
閃光の稲妻がスヴェグストの頰をかすめ、後退させる。魔法を強制解除。
エリセナの足元から炎が噴き出し、空中に浮かぶ。精密で優雅な制御。
アストン(驚嘆):「すげー……飛べるようになったんだ……」
エリセナ:「集中して、アストン!」
僕は慌てて気を取り直す。
アイビーとレミアはゴロンを救出し、即座にHQへ戻る。
スヴェグスト:「ちっ……やはりスカーレットの姫の生まれ変わりか……クソ雷女め。」
エリセナ(微笑む):「先祖も学んだはずよ——雷はどんな魔防も貫くって。」
スヴェグストが唸り、逃げようとする。翼を広げて上昇。
モルア(追う):「逃がすか! 麻痺刃!!」 *ナイフを投げる
モルアが彼を逃がさない。ナイフを放ち、足場を跳び越える。
スヴェグストが巧みに避けるが、モルアが上空に。
モルア:「天空鳳凰蹴!」
スヴェグスト(痛み):「ぐっ!」
燃える踵が顔面に直撃。地面に叩き落とす。
スヴェグストが立ち上がり、爪を振り上げる。
スヴェグスト:「死ね、女! ドレッド・クラウ!!」 *高速の爪の連撃
モルア:「絶対回避!」
爪の嵐を縫うようにかわす。
アストン:「師匠、下がって!」
僕は迅足で接近し、攻撃を続ける。
アストン:「鬼殺し、三連刺突!!」
スヴェグストが笑う。
スヴェグスト:「へへ! そんなおもちゃで俺を傷つけられると思うか!?」
僕が後退し、ニヤリ。
アストン(囁き):「ドカン……」
スヴェグストの体に刻まれた傷が爆発。体が吹き飛ぶ。
スヴェグスト(衝撃):「な、何!?」
ダメージでよろめく隙に、僕とモルアが追撃。
モルア:「行くぞ、弟子!」
アストン:「はい、師匠!」
モルア:「聖獣コンボ:ハリケーン!」
アストン:「聖獣コンボ:サイクロン!」
虎拳、鳳凰蹴、龍拳、亀体当たりが連続で炸裂。
そして最後——
二人同時に:「シナジームーブ:聖なる竜巻!!」
四聖獣のシルエットが融合し、天上の竜巻となる。
スヴェグスト(絶叫):「あああああっ!!」
コンボが決まり、スヴェグストを空へ吹き飛ばす。
モルア(ニヤリ):「いいコンビネーションだ、弟子よ!」
アストン(笑顔):「師匠と一緒なら、僕たちは無敵です!」
僕とモルアがハイタッチ。
エリセナ:「待って……まだ終わってないわ。」
埃が舞う中——スヴェグストは着地していない。
上空から急降下。
エリセナ:「アストン、避けて!」
彼女がライトニング・ショックでスヴェグストを撃つ。彼はうめきながら突進を続ける。
アストン:「アブソルート・パリー!」
片方の爪を弾くが、もう片方の手が輝く——
スヴェグスト:「エテルナル・ボォイド!」
呪いの魔法が放たれるが、突然力が吸い取られる。
スヴェグスト(困惑):「何——?!」
ヴァルヨネッセ(飛行):「カーズ・ドレイン!」
ヴァルヨネッセが屋根の開口部から舞い降りる。
ヴァルヨネッセ(着地):「アストン!」
アストン(笑顔):「ナイスタイミング! ありがとう、ヴァル!」
スヴェグスト(激怒):「ちっ! 貴様ら全員!」
僕が突進。
アストン:「鬼殺し、三角斬り!!」
鬼殺しが翼と角を切り落とす。
スヴェグスト(歯を食いしばる):「ぐっ!」
体に爆発が連鎖。
スヴェグスト(うめき):「あああああっ!!」
体が崩壊——頭部だけが残る。
アストン(息を切らし):「やったか……?」
だが頭が笑う。
スヴェグスト(頭だけ):「へは……ヘハハハハ!!」
新たな体が形成される——より大きく、より怪物じみて、より危険。
モルア(ニヤリ):「これだ……これこそは本当のスリルだぞ!」 *拳を打ち合わせる
エリセナ:「下がって、アストン!」
アストン:「ちっ!」
僕は距離を取る。未知の力に警戒。
スヴェグスト(ニヤリ):「さあ……私の本当の力を……見せてやろう。」
混沌のオーラが爆発。先ほどより遥かに強大。
ヴァルヨネッセが軽く着地し、制服の埃を払う。
ヴァルヨネッセ:「遅れてごめん状況はどうだった?」
アストン(笑顔):「最高のタイミングだよ。援護ありがとう。」
モルア(ニヤリ):「本当のお楽しみはがこれからだ!」
エリセナ:「どこ行ってたのよ、ファル?」
ヴァルヨネッセ:「クリスタルとカフェ巡り。新しくできたお店、最高だったわ。」
エリセナの金色の瞳が輝く。
エリセナ:「あそこのパフェ……天国だったわね。」
ヴァルヨネッセ:「ここ数週間で一番のご褒美よ。」
僕は二人の日常のひとときに苦笑する。
だが空気にさらに危険な殺気が満ちる。モルアが現実に戻す。
モルア(汗):「カフェ話は後だ……あいつ、まだ終わってないぞ……」
スレイヤーズが再び立ち向かう。未知で、より危険な脅威に。
拳を握り、歯を食いしばり、覚悟を燃やす。
アストン:「やるぞ!」
――
第54章 深淵の蠢動 終




