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1/3時間  作者: 藤崎ユキオ
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セルレアンの姫(後編)

幼馴染の二人は王国を横断し、静かな草原を並んで歩いていた。


セルレアン:「スカーレットの姫は合流しないの?」


黒騎士:「今はまだ。彼女は戦争に向けた軍の編成で忙しいんだ。」


セルレアン(静かに):「そう……なんだか、彼女が可哀想に思えるわ。」


黒騎士(眉を上げる):「可哀想? どういう意味だ?」


セルレアン:「スカーレットの姫は、私が知る限り、とても真面目で責任感の強い王女よ。でもその責任と義務が、彼女を縛りつけてしまっている。」


黒騎士:「確かに……彼女は自分を酷使しすぎだ。」


*沈黙。


黒騎士ニヤリ:「自由、か。だからお前はセルレアニアの王位に就きたくないんだな? 熱心な魔法研究もあるし。」


彼女が息を飲む。まさか彼が自分のことを考えてくれているとは思わなかった。


セルレアン(赤面):「そ、それは……あなたには関係ないわ……」


黒騎士が改めて説明する。白龍はフロストヴェルツ山の頂上に棲み、通常なら3週間かかる雪山だ。


セルレアン(ニヤリ):「知ってるわ……だからこれを用意したの!」


ためらうことなく、彼女がルーンで覆われた巻物を広げ、転移魔法を発動。


黒騎士(驚愕):「お、おい!? 何だこれ!?」


セルレアン(興奮):「黙ってしっかり掴まって!」 *手を握る


*パッ!


二人は消え——フロストヴェルツ山の頂上に現れる。白龍の棲む場所だ。


黒騎士よろめき:「な、何だと!? 信じられない……普通なら何週間もかかるのに……」


セルレアン(得意げ):「ふん! 天才な私にはそうなりにならないわ。」


反論する間もなく、空を震わせる咆哮。白龍が危険を察知して姿を現す。


セルレアン(感嘆):「これが伝説の獣、雪白氷龍……なんて美しいの!~」


黒騎士くすくす:「戦闘準備はいいか?」 *剣を抜く


セルレアン(興奮):「もちろんよ!」 *杖を回す


互いに頷き合い、黒騎士が雷のような速さで突進。姫は氷の板に乗って雪上を滑る。


黒騎士:「行くぞ!」


セルレアン:「急かさないで! エアロ・ステップ!」


彼女が黒騎士に風の魔法をかけ、空中を走れるようにする。


黒騎士(笑顔):「ナイスアシスト!」


空中を駆け、飛ぶ白龍に迫る。


黒騎士:「エンチャント・ウェポン:ファイア!」


剣に炎を纏わせ、火属性を付与。


だが届く前に白龍が咆哮。口に霜青の魔力が集まる。


黒騎士(叫び):「まずい! ブレス攻撃だ!!」


セルレアン(微笑む):「任せて!」


白龍がブリザード・ブレスを放つ。進路上のす龍べてを凍らせる。


セルレアン:「アイス・ウォール!!」


巨大な氷の壁を展開。黒騎士と自分を守る。


ブレスが止まると——


セルレアン(叫び):「今よ! チャンス!」


黒騎士:「行くぞ……サウザンド・フラッシュ・スラッシュ!」


炎の斬撃が乱れ飛び、龍の翼と体を切り裂く。

白龍が咆哮し、高く舞い上がって逃げようとする。


黒騎士:「逃がさん! サンダラス・ダッシュ!」 *閃光のように上昇


龍を追い越し、上空に位置を取る。


黒騎士が剣を掲げる。


黒騎士:「終わりにしよう……ディバイン・ソード!!」


剣から巨大な神聖な刃のシルエットが現れ、天を突き抜ける。


優雅な一閃。刃は空の雲を切り裂き、下の雪山さえも裂く。


下から見上げるセルレアンの姫は、呆然と見つめる。幼馴染がこんな力を秘めていたとは。


セルレアン(目を見開く):「これが黒騎士の力……? なんて膨大な魔力……!」


龍の首が落ち、雪に激突。


姫はゆっくり近づき、跪く。表情は読めない。


セルレアン(静かに):「ごめんなさい、気高き獣……でも、あなたの鱗が必要なの。」 *抱きしめる


黒騎士が降り立ち、姫が龍の頭を抱く姿を見る。


黒騎士からかう:「お前……悪いと思ってるのか? 冷徹なセルレアンの姫が……感情を持ってるなんて。」


セルレアン(鼻を鳴らす):「馬鹿ね。王女である前に私も人間よ……そんなに心がないわけじゃないわ。」


彼は笑い、光る白龍の鱗を投げる。


黒騎士ニヤリ:「取引成立。お前も仲間だ。」


セルレアン(ため息):「ちっ……わかったわ。」


鱗を手に、彼女は輝きに見とれる。そして握りしめる。


セルレアン(微笑む):「これで魔法を革新できるわ。」


再び転移の準備——今度はスカーレティシアへ。スカーレットの姫を迎え、デス・キングへの最終戦を始める。


三人はスカーレティシアの軍勢前に現れる。スカーレットの姫が堂々と立ち、兵士たちの士気を高めている。


スカーレット(指揮):「勝利を掴むわ! 平和のため……いえ、私たちの未来のために!!」


兵士1(叫び):「スカーレティシアのために!!」


兵士2(絶叫):「スカーレットの姫万歳!!」


兵士たちの咆哮が轟く。士気が最高潮に。


彼女が兵を解散させようと振り向くと、息を飲む。


スカーレット(驚愕):「あなたたち!? どうやって!?」


黒騎士(笑顔):「天才の仕業だよ。」


セルレアンの姫が得意げにニヤリ。


スカーレットの姫が感謝の気持ちで彼女の手を取る。


セルレアン(驚き):「ちょ、ちょっと! 何よ——」


スカーレットの姫(目が輝く):「これ……これこそ私たちに必要だったもの! あなたの転移魔法があれば、迅速に攻撃してこの戦争に勝てるわ!」


黒騎士(頷く):「その通りだ。瞬間移動があれば、敵の補給キャンプを瞬時に壊滅させられるし、戦争を一瞬で終わらせられる。」


スカーレットの姫(興奮):「そうよ! すごいわ! あなたって本当に素晴らしい!」


黒騎士ニヤリ:「よかったわね、セルレアン。」


セルレアンの姫が赤面し、顔を背ける。


セルレアン(動揺):「べ、別に……」


その後、三人は新たな戦術の準備を進める。魔法の天才が加わったことで、人間側の勝利の可能性が飛躍的に上がった。


最終準備が整い、三人は敵地への潜入を決める。戦場となる場所の情報収集と、デス・キングの領土、ダーク・リールムの地理を把握するため。


セルレアン(疑い):「本当に大丈夫? 悪魔が潜んでるかもしれないのに……」


スカーレット(楽観的):「危険な任務なのはわかってますわ。ですがこれしかないのよ! 私の軍がデス・キングに勝つために。」


黒騎士(冷静):「そうだな。重要な情報を手に入れれば、不利な戦いを避け、犠牲を減らせる。」


セルレアン(納得いかず):「理屈はわかるけど……何か予期せぬことが起きそうで……」


スカーレットの姫が彼女の手を取り、明るく微笑む。


スカーレット(笑顔):「信じて! 大丈夫よ! 私たちは一緒なんだから!」


黒騎士(笑顔):「何かあったら、俺が二人を守るよ。」


黒騎士の本当の力を目の当たりにした彼女は、息を吐き、微笑む。


セルレアン(かすかに微笑む):「……わかったわ。スカーレットの姫の願いなら……」


スカーレット(嬉しそう):「やった! ありがとう、セル! 大好きよ! <3」 *抱きつく


セルレアン(慌てて):「な、何それ!? 離しなさい!」


黒騎士は二人の温かなやり取りを見て微笑む。


セルレアンの姫が巻物と転移魔法の準備を終える。三人は手を繋ぐ。足元にポータルが輝く。


黒騎士:「行くぞ!」


スカーレット(興奮):「デス・バレーへ! 出発よ!!」


セルレアン(ため息):「こんな明るい笑顔で言う人いるなんて……信じらんない。」


*パッ!


三人は消え、ダーク・リールムの未知の地に降り立つ。


――


第51章 セルレアンの姫(後編) 終



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