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1/3時間  作者: 藤崎ユキオ
34/40

奇妙な出会い

日が沈む頃、僕たちは賑やかな商人町ポリで一晩過ごすことにした。


もう正体を隠す必要はないので、別のホテルを選ぶ。


街の中心にそびえる豪華な建物。


クリスタルのランタン、大理石のアーチ、神獣をかたどった噴水が外観を飾る。ベルボーイの悪魔が丁寧に頭を下げ、扉がスライドして開く。


アストン(目を輝かせ):「わあ……めっちゃ豪華! あの騎士像! 高そう!」


エリセナ(ムッとして):「ふん! 田舎者みたいなこと言わないで!」


グラシア(腕を組んで):「……」


モルア(囁き):「アストン……彼女はまだ拗ねてるんだ。早めにフォローしないと大変なことになるぞ。」


*パシッ!


背中を鋭く叩かれる。


アストン(痛がって):「いたっ! わ、わかったよ……」


チェックインして部屋に分かれた後、僕は風呂に浸かることにした。


湯船に沈み、長い息を吐く。


アストン(心の中で):「どうやってみんなを元気づけよう……ヴァルヨネッセと別れてから、みんなおかしいんだよな……」


一方、女性風呂では——


エリセナは頬を膨らませ、湯に半分顔を沈めて、ヴァルヨネッセのキスを思い出す。


エリセナ(心の中で):「あんな……簡単にアストンの初キスを奪った……私、ただ見てるだけだった……!」


グラシアが長い氷青の髪をなびかせて入ってくる。体を洗い終え、エリセナの隣に座る。


エリセナ(驚き):「グラシア?」


普段は距離を置くグラシアが、急に近くに座る。


グラシア(かすかに赤面):「……エリセナ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど……」


エリセナ(目を丸く):「もちろん! 何でも聞いて!」


グラシアは深呼吸して、口を開く。


グラシア:「……恋って、何?」


予想外の感情的な質問に、エリセナの目が輝く。


エリセナ(興奮):「恋について知りたいの!? 本当に!?」


グラシア(慌てて):「しっ……! 声が大きいわ! 恥ずかしいじゃない……」


エリセナ(慌てて):「あ、ごめん……」


エリセナは自分の理解で恋を説明し始める。


エリセナ(優しく):「恋って……すごいんだよ! 心臓がドキドキして、頭の中がその人のことでいっぱいになって……それで——」


モルア(湯気の中から登場):「それで、その人を同時に蹴り飛ばしたくなったりキスしたくなったりするんだ。」


エリセナ:「ちょ、ちょっと!」


三人が笑い合い、緊張が少しずつ湯気に溶けていく。


一方、男性風呂では僕は頭を後ろに預け、優しく微笑む。


アストン(安堵):「やっぱり、そういうことか……」


目を閉じて温かな湯に浸かるが——


モルア:「エリ……私だけか? それとも胸がさらに大きくなった?」


エリセナ:「モ、モルアさん!?」


モルア(ニヤリ):「ちょっと見せて! このおっぱい!」 *触診開始


エリセナ(パニック):「やめてください! きゃあっ……!」


*ニューロン発火!


エリセナの突然の喘ぎ声に、僕は目を見開く。好奇心に駆られ、仕切りの壁に近づく。


モルア(ニヤリ):「グラシアも……ちょっと成長したみたいね。」 *グラシアに向き直る


グラシア(赤面):「本当!? もう成長しないと思ってたのに……」 *胸を押さえる


モルア(笑う):「ははは……まだ成長期の女の子なんだからな!」


湯気の中からエリセナが背後から現れる。


エリセナ(意地悪く):「ぐぬぬ……お返しよ!」 *後ろから胸を鷲掴み


モルア(驚き):「きゃあああっ……!!」


――沈黙。


自分の可愛い喘ぎ声に驚き、モルアの顔が真っ赤になる。エリセナとグラシアも驚いて息を飲む。


一方、男性側ではモルアの声に驚き、僕は尻餅をつく。


*ドン! バン!


アストン:「痛っ……」


女子たちが男性側の物音に驚く。


グラシア:「誰かいる?」


エリセナ:「まさか……アストン!?」


僕の名前が出て、僕は慌ててその場を逃げる。


翌朝、豪華な朝食テーブルを囲む。


エリセナは紅茶を飲みながら僕を疑いの目で見る。グラシアは意外に優しく、モルアは美味しそうに食べている。


アストン:「う……」


グラシア(優しく):「アストン……まだ手をつけてないわね……私が食べさせてあげようか?」


アストン(驚き):「え!? い、いいんです! 自分で食べるよ!」


グラシア(優しく微笑む):「そう……」


突然の優しさに戸惑い、僕は頭をかく。


アストン:「並行世界に来ちゃったのかな……?」


モルア(頬張りながら):「もしそうならこのままがいいんだ! このご飯、最高だぜ!」


昨夜の可愛い喘ぎ声を思い出し、僕は顔を赤らめ、目を合わせられない。


モルア(箸を止めて):「ん? どうした?」


アストン(慌てて):「な、なんでもない!」


尊敬する師匠をそんな目で見てしまい、罪悪感に苛まれる。エリセナが疑いの目を向ける。


人間界に戻るまであと三日。


僕たちは街を散策することにした。


グラシアとエリセナは土産物探しに市場へ。


グラシア:「リシテアさんに土産を買おう!」


エリセナ(笑顔):「いいね! 土産があれば怒りも収まるかも!」


グラシア:「そうよね。行こう!」


エリセナ:「うん!」


さまざまな店や屋台を回る。


エリセナ:「この猫型ペンダント、可愛いよ!」


グラシア:「うーん……でもリシテアさんは悪魔生理学を研究してるから、装飾品はちょっと……」


エリセナ:「えー……喜んでくれると思ったのに。」


グラシア(優しく):「まだ諦めないで。探し続きましょう!」


エリセナ(笑顔):「うん!」


輝くポーション瓶の屋台で止まる。


屋台の女性:「ラブポーション! 絶対に落とすか、宝石を返金!」


エリセナとグラシアがラブポーションをじっと見つめ、思考がシンクロ。


エリセナ&グラシア(心の中で):「これを使えば彼を……」


二人が顔を見合わせる。


エリセナ(ニヤリ):「買っちゃうか……?」


グラシア(咳払い):「科学のためよ。」


いたずらっぽい笑みを交わす。


屋台の女性が二人を迎える。


屋台の女性:「ようこそ、旅人さん! おすすめはラブポー——」


屋台の女性が凍りつく。


エリセナとグラシアも驚く。


エリセナ&グラシア(同時に):「アイビー!?」


屋台の女性は、トロイジールの精鋭だった蔦髪のツリーデーモン、アイビーだった。


一方、モルアは戦闘アリーナに遊びに来ていた。観客がざわつく。


モルア(笑顔):「面白そう!」


アナウンサー悪魔:「そして登場! 無敗のチャンピオン! 恐怖の巨漢……ゴロン!!」


地面が揺れ、巨大な悪魔が全装甲で入場。巨大な棘付きメイスを手に。


ゴロン(気づく):「な……!? あなたは!?」


モルア(ニヤリ):「おお……また会ったわね、大男。一緒に踊ろうか!」 *構えを取る


ゴロン(震え):「や、やめて……ゴロンをいじめないで……」 *縮こまる


ゴングが鳴り、観客が沸く。


街の反対側、僕は中央オアシスの近くをぶらぶら歩く。


群衆の声に引き寄せられ、僕はオアシスに近づく。


近づくと、水面から優雅な姿が跳び上がり、きらめく弧を描く。


僕は目を見開き、彼女を認識する——


アストン(呆然):「レミア!?」


確かにレミアだった。


無敵の人魚戦士、オーシャン・ワルキューレ。


だがいつもの鎧ではなく、流れるような舞姫の衣装。噴水の水流を踊りながら、宝石のように水しぶきが舞う。


アストン(囁き):「ここで何してるんだ……?」


かつての宿敵たちとの奇妙な再会。


一体どんな運命が待っているのか?


――


第34章 奇妙な出会い 終

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