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1/3時間  作者: 藤崎ユキオ
17/18

風の中の反響

アストンの物語はどんどんつづける!どうぞお楽しんでお読みください!

学校の放課後、秘密基地の中。スレイヤーズは次の作戦を始める。


リシテアが浮遊する目のような装置を見せる。輝くルーンが刻まれている。


リシテア:「これが私の最新発明よ! 魔法と科学の融合で生まれた全視の目! その名も……マジック・ドローン!」


みんなが拍手で感嘆する。


モルア:「で、この浮かぶヤツは何ができるの?」


リシテア:「名前の通り、ドローンよ。悪魔の魔力痕跡を追跡できるようにプログラムしたの。」 *スイッチを入れ、飛ばす


エリセナ:「すごい!」


グラシア:「なるほど……面白いわね。」


アストン:「これならヴァルヨネッセをすぐに見つけられる!」


モルア:「本当に? この変な浮遊物体で?」


モルアが触ろうとすると、リシテアが素早く避ける。壊されるのを恐れている。


リシテア:「そのゴツい手で触らないで、モルア。」 *冷たく睨む


モルア:「おっと、ごめん。」 *ニヤリ


アストン:「すごい発明だけど、一機じゃ街全体をカバーできるかな?」


エリセナ:「そういえば……これ一機だけですか?」


グラシア:「リシテアのことだから……もう先回りして解決策を用意してるわよね。」


リシテアがニヤリと笑い、カーテンを開ける。後ろに5機のマジック・ドローンが並んでいる。


グラシア:「ほらね。」


アストン:「うわっ!」


エリセナ:「グラシアさん、正解だった!」


リシテア:「ふふ……さすがね、グラシア。」


みんなが興奮する中、モルアだけがまだ困惑顔で手を上げる。


モルア:「あの……質問いい?」


全員がモルアを見る。


リシテア:「何?」


モルア:「ドローンって何?」


沈黙。


リシテアが額を押さえ、グラシアが信じられない顔をする。


エリセナ:「モルアさん……ドローン知らないの?」


モルア:「う、うん……戦いで役立つものなのか?」


僕は優しく微笑み、彼女の技術知識の低さを思い出す。


リシテア:「アストン、説明してあげて!」


アストン:「はい、先生!」 *モルアに近づく


僕がマジック・ドローンの詳細を丁寧に説明すると、モルアの目が見開く。ようやく理解した。


モルア:「なるほど! わかったぞ! さすが私の親友リシ! 技術の魔法使いだ!」


グラシア(皮肉):「これからは親友の趣味を少しは勉強したら?」


モルアは黙り、グラシアに微笑む。


モルア:「その通りね!」 *頭を撫でる


グラシア:「うう……撫でないで……」 *少し頰を赤らめる


モルア:「ありがとう、アストン!」


アストン:「いつでもどうぞ、師匠!」


ドローンを外へ飛ばした後、リシテアが咳払いして話を続ける。


リシテア:「街中にマジック・ドローンを展開したわ。痕跡を見つけるまで少し時間がかかる。だから今は待つしかない。」


エリセナ:「リシ先生の技術なら、きっとすぐに見つかるよ!」


リシテア:「もう、おだてても何も出ないわよ。」 *少し頰を赤らめる


アストン(心の中で):「ヴァルヨネッセ……絶対に迎えに行くから。」 *前向きに微笑む


30分後。


待っている間、リシテアはコンソールで次元ポータルの破片を分析。独り言で計算を呟く。

モルアが出口近くで伸びをする。


モルア:「待つのって退屈だ……ちょっと訓練してくる。」 *外へ走る


グラシアは優雅に座り、腕を組み、監視マップを静かに見つめる。


僕はイライラと足をトントン。待ちきれなくなってきた。


エリセナ:「まだ痕跡なし?」


グラシア:「まだ。」


僕は我慢できず立ち上がる。


アストン:「じっとしてられない! ヴァルヨネッセが今にも危ないかもしれない!」


エリセナ:「アストン! 待って!」


僕は出口へ向かい、走り去る。


エリセナ:「もう……どこに行くつもりなのよ!」


リシテア(冷静):「放っておきなさい。彼の勘がドローンより先に導くかもしれないわ。」


エリセナは拳を握る。自分も待っていられない。


エリセナ:「じゃあ私も魔法の訓練してくる! 待ってるだけじゃ嫌!」 *グラシアを見る


グラシア:「何?」 *苛立つ


エリセナ:「グラシアさん! 一緒に訓練してください!」 *真剣な目


グラシア:「嫌よ……」 *背を向ける


リシテアが割って入る。


リシテア:「グラシア……行きなさい。」 *不気味な笑み


グラシア(ため息):「……わかった。でもお騒ぎしないで。」


エリセナ:「ありがとう、グラシアさん!」 *心から笑う


僕は街中を歩き回り、ヴァルヨネッセが行きそうな場所を探す。学校裏庭、静かなパン屋、川辺のベンチ。


だけど何もない。


アストン(ため息):「これじゃ埒が明かない……」 *落胆


ふと、近くを歩く少女に目が止まる。頭上に——


死の時計。


アストン(驚愕):「まさか……これは無視できない。」


僕はこっそり後をつける。少女は短めのラベンダー髪。どこかで見た顔だ。


アストン(心の中で):「彼女はどこかで見たことあるかな……?」


路地を抜け、静かな通りへ。彼女が時折後ろを振り返る。気配を感じている。


アストン(緊張):「完全にストーカーみたい……でも、止まらないと。」


突然、少女が振り向き、鋭い目で叫ぶ。


ラベンダー髪の少女:「誰か付いてきてるでしょ! 出てきなさい!」


アストン(心の中で):「やばっ。」


僕は出て行こうとするが、その前に茂みからぽっちゃりした少年がぎこちなく出てくる。


アストン:「えっ……僕が尾行してた相手に、別のストーカーがいた!?」 *衝撃


少年は緊張で震え、顔を赤らめる。


ぽっちゃり少年:「ず、ずっと見てたんだ……す、好きです! 付き合ってください!」


少女は信じられない顔で後ずさる。


ラベンダー髪の少女:「本気なの? 鏡見てきなさいよ!」 *叫ぶ


叫び声が周囲に響き、通りすがりの人々がざわつく。少年の顔が崩れる。


アストン:「これが引き金か……公開屈辱。彼の感情が不安定だ。」


少年が背を向け、震える。


アストン(心の中で):「彼を落ち着かせると……死の時計が消えるかもしれない。」


僕は少年に近づき、肩を優しく叩く。男同士の励ましを期待して。


アストン:「ねえ。大丈夫だよ。もっと良い子が絶対いるから。このことで壊れちゃダメだよ、兄弟。」


少年が振り返るが、落ち着くどころか怒りに燃える。


ぽっちゃり少年(激怒):「お前みたいなイケメンに何がわかるんだよ! この苦しみが!」 *僕を突き飛ばす


僕はよろける。


アストン:「何言ってるんだよ! 見た目なんて関係ないだろ! 男は正直に気持ちを伝えるだけで……いつか絶対に応えてくれる子がいるって!」


少年は拳を振り上げ、僕の顔を殴ろうとする。


ぽっちゃり少年:「ほ、本当に? 僕みたいなヤツにもまだ希望あるの?」 *涙目


僕は微笑み、優しく彼の拳を下ろす。


アストン:「もちろんあるさ。」


ラベンダー髪の少女が少年の行動に気づき、駆け寄る。


ラベンダー髪の少女:「ちょっと! 何してるのよ!?」


ぽっちゃり少年:「あっ……ご、ごめん……」 *後ずさる


少女は跪き、優しく僕に微笑む。肩出しの普段着が可愛く、胸元が魅力的で一瞬見とれる。慌てて目を逸らす。


ラベンダー髪の少女(心配):「大丈夫? どこか痛い?」


アストン:「あ! うん、全然大丈夫!」 *照れ笑い


突然、少女の頭上の死の時計が加速。


アストン:「まずい……」 *パニック


少女が妙に僕を親しげに近づく。少年は嫉妬で震える。


ぽっちゃり少年:「嘘つき……見た目がすべてじゃん!」 *叫ぶ


状況が悪化。僕は少女を抱き上げ、少年から離れる。


お姫様抱っこで走り出す。


ラベンダー髪の少女:「えっ!?」


僕は全力で逃げる。少年が追いかけるが、すぐに息切れして倒れる。


死の時計が消える。僕は少女を近くのベンチに優しく下ろす。


ラベンダー髪の少女:「な、何が起こったの!?」 *混乱


アストン:「あ……ごめん! 君を別の人と勘違いしてたんだ。僕の……彼女。うん、そう!」


少女は僕をじっと見つめ、遊び心のある笑みを浮かべる。


ラベンダー髪の少女:「彼女、ね?」 *からかう


アストン:「う、うん! 名前は——」 *慌てる

少女が遮る。


ラベンダー髪の少女:「君アストンでしょ?」


僕は凍りつく。まさか名前を知られているとは。


アストン:「え……うん。」


ラベンダー髪の少女:「同じクラスよ。クリスタル・ラベンダーズ。ヴァルヨネッセとよく一緒にいた子。」


僕は思い出す。ヴァルヨネッセが紹介してくれたギャル友達。


アストン:「あ! クリスタル! 思い出した!」 *目を見開く


クリスタル:「でもヴァルヨネッセが高く評価してる男が私の名前忘れてるなんて……がっかりだわ……」


アストン:「ごめん、クリスタル! 今度こそ絶対覚える!」


クリスタル(くすくす):「ふふ……約束よ。」


僕たちはベンチに座り、ヴァルヨネッセの思い出を語り合う。


挿絵(By みてみん)

アストン:「彼女、消える前に何か言ってなかった?」


クリスタル:「ううん……でも最後に一緒にいたのはこの辺り。だから今日も探しに来たの。」


彼女が湖を指差す。


クリスタル:「あそこら辺で遊んでたの。帰り道でヘアピン落としたって言ってたけど、覚えてなかったみたい。」


アストン:「ヴァルヨネッセのヘアピン!? それだ! どこで遊んだの?」 *肩を掴む


クリスタル:「あ、あの湖畔! 葦と石のあたり!」 *頰を赤らめる


アストン:「探そう!」 *笑顔


クリスタル:「そ、それが目的だったんだけど……」 *背を向ける


僕たちは彼女が言った場所へ。日が沈み始める中、クリスタルが何か光るものを見つける。


クリスタル:「これ……ヴァルヨネッセのヘアピン! 落としたって言ってたけど、どこだか覚えてなかったんだ!」


アストン:「ナイス、クリスタル! これが手がかりになる! ありがとう!」 *手を握る


クリスタル:「い、いえ……でもアストン……君って——」 *頰を赤らめる


僕が無意識に手を握っていたことに気づく。


アストン:「あ! ごめん!」 *慌てて離す


沈黙。


アストン:「借りができた。大きくね。」 *笑顔


クリスタル:「本当? じゃあ……デートでいい?」 *からかう笑み


デートと言われた瞬間、僕はもう聞こえていない。


クリスタルは頰を膨らませ、微笑む。


僕は興奮してスレイヤーズに報告しようと手を振る。


アストン:「じゃあね、クリスタル!」 *走り去る


クリスタル(独り言):「本当に走り去った……デートは後で要求するわよ。」


――


第17章 風の中の反響 終

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